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例言
 

、本編には浮世の有様第五冊(後)・第六冊を採収す。

、本書に載する所は天保七年より天保八年に到る雑録にして、就中天保七年の飢僅の事、同年の甲州一揆の事、同八年大塩一揆始末、同年の肥後国小児徒党の事、摂州能勢一揆の事、同八年の将軍家斉の御代替の儀式及び家慶将軍宣下の儀式等の記事は最も詳密にして異彩あり、絶好の史料たるを疑はず。

、一般の読過に便ならしむるため、語尾を補ひ、文字を略一定し、普通耳馴れざる語或は難語には頭注を施し、又文中童蒙を苦しむる文字に振仮名を施せる等既刊の諸書に同じ。

 
 
目次
 
 
天保七年の年柄当年の時候天変五月大洪水七月大水諸地菜穀の豊凶八月十三日大風の詳聞土州関を設けて米を他国に出さしめず大磯出火大坂大風雨筑前の太守の不実盗賊流行京都奉行人民を救恤す近江の凶作嵯峨の強訴大坂の災変出羽庄内及び雲州の凶作米価暴騰に付き大坂の状況京都に於ける乞食の処分大坂出火京都の米価盗賊横行す大坂築城残り石の処分貧人に布施す洒落文その一洒落文その二天保八酉年大小盗賊方与方斬らる京都亀山の救䘏播州の年柄勝山侯年貢を免ず追懐談にふける九州中国筋豊年凶年は関東筋のみなり米価下落銭相場の下落寒気強し若州飢饉の有様大坂を永く商業の中心地たらしめんとす造船業の発展をさとす米価騰貴を制裁せんとす古文字金引替の命令造酒に付いての触出囲米売払に付いての御触似せ銭混用を禁ず夜番の注意前将軍西の丸へ隠居太田備中守連判仰付けらる米価高直に付き細民救済の術をなす下直にて白米を頒布す酒価の暴騰を停止せしむ川崎御蔵の籾摺米を売払ふ米搗賃銀子にて払ふ札にて囲米を売る札数を町町より書出す園米を白米にして渡す園米の遺され方米穀救与に付いての注意不正の商売をなす者を誡む酒造者に悟す古金銀銭引替所を置く似寄銭仙台銭取替願の書式遣物をする事を禁ず玉造町々公役銀のこと鉄炮所持をとゞむ唐産毛糸反物類売買取締菜種綿実売買の規定貧窮人調査の令米価高直にて細民の苦しむを救ふ普請する者をとゞめず貧民へ施行銭を渡す施行銭の控酒代の触造酒に関する触堀伊賀守大坂町奉行仰付けらる浪人取締借家の際の掟旅宿の注意酒定価表取除の触江戸へ米穀物持込を許す施行銭持寄高都鄙銭相場を一定しべき触を出す江戸より雲州屋敷へ来たる書付の写感応寺改築の御寄附鍋島一件中島吉太郎の判決文松平肥前守叱責せらる朝鮮渡海者の処罰竹島江戸より雲州へ来れる書付の写若松城にて釜発見江戸より狐の変化の事を注進す右評江戸町奉行に訴出でたる仇討の一件江州草津にて仇討の一件江戸より大風雨の由来状凶事諷刺の狂作江戸大嵐の一斑家慶任将軍に就き予め諸士の役禄を定む甲州騒動一件甲府へ乱入安藤太郎の尺牘甲州一揆の暴状甲州一揆鎮定の状況一揆召捕の人名諏訪伊勢守届け諏訪伊勢守出勢の届内藤隼人書に差出せる人数書内藤隼人正より水野出羽守の家来への達水野出羽守出兵帰参の届甲州一揆を報ぜる書簡岩本宗悦書状の写
 
天保八年正月の雑事初蛭子豊前小倉の火災五穀成就御祈祷の御詠武士の本領を論ず武士道の弛廃二月十九日大塩反す大塩の乱に付武士の臆病を嘲る大塩征伐の手術を論ず大塩の人相書の批評大塩の乱に付豊島屋門蔵の咄兵法を論ず由井正雪と大塩平八郎亀山の詐欺師江口の里長岡天満宮亀山の詐欺の一族をこらす詐欺師発狂す大坂火災の有様大塩平八郎貧人に恵む大塩騒動の原因鴻池其他富豪の家に放火す婦女今宮大和等へ避難す諸方より加勢来る大坂城代以下諸役人名町奉行諸方に加勢を依頼す高松屋敷防備の模様長州倉番の狼狽せる有様城代以下の防備和泉屋吉兵衛鉛献上厩治郎八と大塩一件尼ヶ崎屋敷より人数を出す尼ヶ崎の人数森口に陣取る尼ヶ崎人数風雨に攻めらる尼ヶ崎の人数と治郎八高槻よりの人数闇峠堺等諸所の防備大塩平八郎与力到仕後の行動平八郎貧民救助に志す大塩一件の原因平山民右衛門内通大塩乱を起す東照宮神体生玉へ遷座大塩追討の批評橋本忠兵衛討たる帯刀者の通行を禁ず松本林太夫瀬田済之助信貴山にて縊す大塩動乱最初の模様瀬田済之助が妻召捕らる焼失後富豪の施行○のり立つハ引きたつコト信州上田の家老東照権現の御神体川崎へ遷御酒井雅楽頭登坂米価騰貴に付狼藉出牢者の乱妨党人近藤梶五郎切腹大塩の行方不明下層民大塩を崇拝す大塩一味の百姓町人騒動中見物す正念寺村の百姓召捕へらる大塩が用ゐし大筒水死人と大塩平八郎米価騰貴の為人気悪し大塩の使召捕られ江戸に送らる彦根の浪人召捕らる京都の防備徳島の社人売僧大塩の乱に依り盗賊横行大塩薩摩国に落ちしといふ風説南部屋吉蔵が闕所銀江の子島江の子島青楼の騒ぎ和歌山の刀屋大塩と間違へらる京都小倉屋敷の足軽と鉄炮大西与五郎瀬田藤四郎坂本源之助百騎衆具足を所持せず鴻池屋善右衛門と大塩辰巳屋久右衛門困窮人に苦めらる町人共より東町奉行留任の歎願書跡部山城守の手落の批評御払米を御救米と張札す類焼人へ施行施行金分配の不当美吉屋五郎兵衛と大塩平八郎美吉屋大塩父子を囲まふ平八郎父子自尽大塩を逃がせし批評大塩一件の原因の一説下層の民大塩を崇敬す西田青太夫大塩美吉屋に忍べる事露顕の理由城代の行動に付て批難す大塩召捕の状況大塩の隠家の模様大塩平八郎最後大坂城代の不法と其批評御定番遠藤但馬守城代の行動を非難す内山藤三郎受賞遠藤但馬守の手柄茨田軍次召取らる大塩騒動に付蔵米を城中に運搬す御蔵奉行の狼狽跡部山城守への褒詞米価騰貴と饑死人悪疫流行行倒人と騙取人物騒なる張札下賜金分配の不当備後一揆越後柏崎の一揆物騒なる世の中米価騰貴と疫癘流行六月の天候七月の日次八月の日次九月の日次困窮其きによりし乞食となる者多し小盗人の横行北越の徳政と貧民救助米価の変動河合郷左衛門死骸大坂に送らる党人評定所へ引出の警固大塩与党根本の取調市中の追剥米価騰貴と総嫁金相場十二月の米相場島津の家老出雲屋孫兵衛の処罰大坂騒動後の江戸の人気米価騰貴と買方制限米穀払底将軍より御救米を下さる米穀の代用に田螺を用ふ木葉松の皮抔食物とす落首江戸の人口狂歌岡翁助の書翰矢部駿河守より老中への進達書平山助次郎に加担を勧む平八郎の性癖吉見九郎右衛門の訴状平八郎の素行九郎右衛門病に托して加担を辞す東西町奉行より城代へ上進状大塩自殺に付上進大塩騒動に関する落首大塩一件戯薬法大塩一件相撲の番組○久太捨蔵ハ人名献立囃子大学章句作替へ勧進能作り替落し文の写米価調節の失敗焼失の町名並に家数焼失後町人施行人並出金高施行之添廻状遭難者の救助商人諸職人非文の利を貪るを禁ず住所進達の書式火の番出精すべき由の御達類焼貧困人救助手当受取方の御逹天満神輿霊御の触竹島渡海禁制の御触御救小屋の付ての御触御救米の御触搗米屋への御触押借人取締大塩滅亡の御達一揆の人相書御代替の触帳切出金の定式行倒人の保護御代替に付御達間銀加入の町人大塩乱に付勲功の褒美迷児救助人へ褒賞○がさつハ立振舞ノ粗暴ナルコト困窮人に職を与ふ米商に直段付差札出すべき御達小児救助の人褒賞古金銀引換に付御達新規吹立の小判に付御達間部下総守大坂城代拝命米買出出張の禁制勧進能延期の御達火消年番年寄引受証文酒造元高上申の触造酒に関する御達酒造人へ御達感応寺へ寄進取集め方通用銀に関する御達金銀引替に関する触米売買に関する御達婚姻披露の節の悪習の禁制汚穢代銀取調延期の上進古文字銀二朱銀引替に関する御達古銀新銀引替に関する触徒党人の素性軍器軍用金の集方○そびくハ誘フナリ熊本より人数出張熊本城下にて党児を召抱ふ能勢一揆乱妨の模様其一其二能勢一揆人数出張の領分賊徒の廻文徳政の願乱妨始末の風聞両南孫四郎の妹の書翰能勢一揆の強請○墨に致すハ罸ニ処スヿ一揆追討の諸勢山田屋大助の素性八幡の起源大助平素の風体大助親源六大助弟の悪行絹屋卯兵衛山田屋大助今井藤蔵詐欺共謀大助と藤蔵の処刑大塩乱と山田屋大助大助一揆を催す大助一家の処刑大助の子供尋問を受く家主篠崎長左衛門取調を受く篠崎長左衛門御叱り能勢郡騒動の原因山田屋大助一揆に参加能勢騒動に付弥助の実話能勢一揆蜂起の状況山田大助討死山田屋大助の性質山田源六の素行源六の貪欲源六壻源二郎の素行○へたるハ誘フコト今井佐藤の両人能勢へ赴きし理由大助等が最後の真相大坂より出張の人名御代替の式次溜詰布衣以上御目見御一門に松平参河守等御目見西の丸へ御移徙大御台御台様移替御移徙済の御祝儀日光准后より御祝儀日光へ御名代仰付らる御代替御礼出仕の面々御代替之御礼御隠居の御祝儀御代替の御礼紅葉山御霊屋へ参拝御能御太刀下さる京都へ御名代朝覲行幸御再興の事徳川家慶将軍に任ず将軍宣下の規式転任之次第宣旨之次第兼任之次第禁裏より御祝儀仙洞より御祝儀大宮より御祝親王より御祝儀准后より御祝儀転任に付禁裏より御祝儀仙洞より御祝儀大宮より御祝儀親王より御祝儀准后より御祝儀御兼任の披露重て御白書院へ出御宣下に付諸役人徳大寺日野両人拝領物橋本殿拝領物饗応の能禁中へ御隠居の御祝儀将軍宣下に付上様より禁中へ御祝儀同大御所より御祝儀同大納言より御祝儀大御台様御台様より御祝儀同上様より摂家以下女中へ進物同大御所大納言より進物御転任に付上様より禁中へ祝儀御転任に付大御所より禁中へ進物同大納言より進物御兼任に付大納言様より禁中へ御祝儀御兼任に付上様より禁中へ御祝儀同大御所より祝儀大御台御台より禁中へ進物御転任に付関白以下禁中総女中へ進物雀学問の主旨を論ず鳩雀の論を駁す伊川と明道中江藤樹王陽明の学風明徳親民至善城代土井大炊頭大手口遠藤但馬守玉造口固む
 
 

この著作物は、1925年に著作者が亡くなって(団体著作物にあっては公表又は創作されて)いるため、ウルグアイ・ラウンド協定法の期日(回復期日を参照)の時点で著作権の保護期間が著作者(共同著作物にあっては、最終に死亡した著作者)の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)70年以下である国や地域でパブリックドメインの状態にあります。


この著作物は、アメリカ合衆国外で最初に発行され(かつ、その後30日以内にアメリカ合衆国で発行されておらず)、かつ、1978年より前にアメリカ合衆国の著作権の方式に従わずに発行されたか1978年より後に著作権表示なしに発行され、かつウルグアイ・ラウンド協定法の期日(日本国を含むほとんどの国では1996年1月1日)に本国でパブリックドメインになっていたため、アメリカ合衆国においてパブリックドメインの状態にあります。