埃及マカリイ全書/第三十五講話

第三十五講話 編集

<< きゅう「スボタ」としん「スボタ」のこと。 >>

一、 かみモイセイをもてあたへたる法律ほうりつかげおいて、「スボタ」におのおの安心あんしんして、いちすなからんことをめいたまへり。しかれどもこはしゅ霊魂たましひにあたへらるる真実しんじつなる「スボタ」のしょうたり、かげたるなり。けだしづべきけつねんよりすくはるるをたまはりたる霊魂たましひは、すべて暗黒あんこくなるおこなひむなしうし、これよりゆうて、真実しんじつなる「スボタ」をしゅくし、真実しんじつなる安息あんそくをもてきゅうせんとするなり。けだしかしこにはしょうてき「スボタ」において身体からだ休息きゅうそくしたれども、霊魂たましひ奸計かんけい悪癖あくへきとにつながれたり、しかれども真実しんじつなる「スボタ」はよこしまなるサタナねんむなしうし、これよりきよまりて、しゅ永遠えいえん安息あんそくよろこびとにおい安息あんそくせんとする霊魂たましひ真実しんじつなる安息あんそくなり。

二、 とうかみげんなる動物どうぶつも「スボタ」におい休息きゅうそくせんことをめいじて、うしをば必要ひつようおもきをはせてかず、にはくびきせざりき、けだし動物どうぶつえきをまぬかれて休息きゅうそくしたり、かくのごとしゅきたりて真実しんじつ永遠えいえんなる「スボタ」をたまひてほうけつなるねんくびきふてくるしみ、不義ふぎおこなひしひおこなところ霊魂たましひ安息あんそくせしめたり、なんとなれば霊魂たましひ残忍ざんにんなるぎゃくしゅれいとなりて、かれつかへたるによる、ゆえにかれをそのになやすからざるくびきとむなしきけつなるねんとよりまぬかれしめ、不義ふぎおこなひ重軛じゅうやくをかれよりだつし、けつなるねんくるしめられたるかれやすんぜしめたり。

三、 けだししゅひと安息あんそくにまねきていへり、『およろうするものおよおもきをになものわれきたれ、われなんぢやすんぜしめん』〔マトフェイ十一の二十八〕。されば従順じゅうじゅんにしてきたところ霊魂たましひかれおもくるしむるけつなるねんよりやすんぜしむべくして、霊魂たましひはもろもろのほうむなしうし、真実しんじつにしてかいなるかつせいなる「スボタ」をしゅくし、もいはれざるよろこびとたのしみの霊神的れいしんてきまつりしゅくし、純潔じゅんけつなるこころもつ純潔じゅんけつにしてかみよろこばるる奉事つとめをおこなはん。これ真実しんじつにしてかつせいなる「スボタ」なり。ゆえにわれらもこの安息あんそくり、づべくしてあくなるかついたづらなるねんむなしうせられんことをかみいのらん、かくのごとくなれば純潔じゅんけつなるこころによりかみにつかふまつりて、聖神せいしんまつりしゅくするをん。さればこの安息あんそくものさいはひなるかな。光栄こうえいはかくのごとあはれみれたまひしちち聖神せいしん世々よよす。アミン。