彼らはまたエルサレムにきた。そして、イエスが宮の内を歩いておられると、祭司長、律法学者、長老たちが、みもとにきて言った、「何の権威によってこれらの事をするのですか。だれが、そうする権威を授けたのですか」。そこで、イエスは彼らに言われた、「一つだけ尋ねよう。それに答えてほしい。そうしたら、何の権威によって、わたしがこれらの事をするのか、あなたがたに言おう。ヨハネのバプテスマは天からであったか、人からであったか、答えなさい」。すると、彼らは互に論じて言った、「もし天からだと言えば、では、なぜ彼を信じなかったのか、とイエスは言うだろう。しかし、人からだと言えば…」。彼らは群衆を恐れていた。人々が皆、ヨハネを預言者だとほんとうに思っていたからである。それで彼らは「わたしたちにはわかりません」と答えた。するとイエスは言われた、「わたしも何の権威によってこれらの事をするのか、あなたがたに言うまい」。(マルコ 11:27-33)
今年は偶然、ヘボン没後百年らしいですが、ヘボン本人に全く思い入れはありません。
しかし、明治元訳の前段階として、日本語訳聖書の歴史資料としてはそれなりに重要だとは思います。
ただ、この翻訳は変体仮名の知識がないと読めませんので、多くの人が読めるように、
また、検索等しやすいようにテキスト化しました。
(2011年4月24日日曜日、イースターの日に完成しました。)
また将来、縦書きで読みたいという人のためにpdfファイルを作成しようかなと思っています。
(いつになるかわかりませんが… それに需要はあまりないだろうし。)
約翰傳はもともと内容が難しい上、翻訳文が非常にわかりにくいので、新共同訳と対照しないと何を言っているのかよくわからない箇所も多く、作成にはかなり苦労しました。
現在の言語感覚から当時の言葉遣いを批判するのは時代錯誤だということはわかっていますが、露骨な差別語を入力するのはかなり気が咎めました。しかしこれも歴史的資料としてごまかすことなく提示しなければならないと思っています。
思いがけず、1934年(昭和9年)発行の『旧約聖書続篇』の初版を手に入れることが出来たので、
今後は続篇をコツコツと入力していきたいと思います。
ただし現在、週末など暇があるときにしか入力に費やせる時間がないので、
完成するのはかなり先になると思います。
新共同訳の旧約続編は聖書協会のサイトで見られますが、
これはいつ公開中止になるかわかりませんし、著作権の関係で自由に利用することもできないので、
フリーで読めるものを一応作っておこうと思って、テキスト化しているのです。
誤解がないように書いておきますが、別に文語のほうが「格調が高い」から、などという懐古趣味でやっているのではありません。
(私はむしろ、文語崇拝には反対の立場です。普段読むのは現代語の方がいいに決まっています。)