第十七「カフィズマ」


第百十八聖詠 編集

(アリルイヤ)

みちきずなくして、しゅ律法りっぽうおこなふものはさいはひなり。

しゅけいまもり、こころつくしてかれたづぬるものさいはひなり。

かれほうさずして、しゅみちく。

なんぢなんぢめいかたまもらんことをめいぜり。

嗚呼ああねがはくはみちなんぢおきてまもるにむかはん、

そのときわれなんぢことごとくのいましめぢざらん、

われなんぢさだめまなび、こころなほきもつなんぢ讃榮さんえいせん。

われなんぢおきてまもらん、われまつたつるなかれ。


少者しょうしゃなにもつおのれみちいさぎよくせん、なんぢことばしたがひておのれをさむるをもつてす。

一〇 われこころつくしてなんぢたづぬ、われなんぢいましめくるをゆるまかれ。

一一 われなんぢことばこころをさめたり、なんぢまへつみおかさざらんためなり。

一二 しゅよ、なんぢあがめらる、なんぢおきてわれをしたまへ。

一三 われくちもつなんぢくちことごとくのさだめつたへたり。

一四 われなんぢけいみちよろこぶこともろ貨財たからよろこぶがごとし。

一五 われなんぢいましめかんがへ、なんぢみちあふぐ。

一六 われなんぢおきてもつなぐさめとなし、なんぢことばわすれず。


一七 なんぢぼくあはれみあらはたまへ、しかせばわれきてなんぢことばまもらん。

一八 ひらたまへ、しかせばわれなんぢ律法りっぽうせきん。

一九 われりて旅客たびびとなり、なんぢいましめわれかくなかれ。

二〇 たましひつねなんぢさだめのぞみてつかれたり。

二一 なんぢほこもののろはれしものなんぢいましめさかものおさへたり。

二二 あなどりはづかしめとをわれよりのぞたまへ、われなんぢけいまもればなり。

二三 牧伯ぼくはくしてわれはかる、ただなんぢぼくなんぢおきてかんがふ。

二四 なんぢけいわれなぐさめなり、なんぢおきてわれ共議きょうぎしゃなり。


二五 たましひちりげられたり、なんぢことばしたがひてわれかしたまへ。

二六 われみちべしに、なんぢわれけり、なんぢおきてわれをしたまへ。

二七 われなんぢめいみちさとらしめたまへ、しかせばわれなんぢせきかんがへん。

二八 たましひうれひりてゆ、なんぢことばしたがひてわれかたたまへ。

二九 詭詐いつはりみちわれよりとほざけ、なんぢ律法りつぽうわれさづたまへ。

三〇 われ真実しんじつみちえらび、なんぢさだめまへけり。

三一 しゅよ、われなんぢけいしたへり、われはぢしむるなかれ。

三二 なんぢこころひろめんときわれなんぢいましめみちはしらん。


三三 しゅよ、なんぢおきてみちわれしめたまへ、しかせばわれをはりいたるまでこれらん。

三四 われさとらせたまへ、しかせばわれなんぢ律法りつぽうしたがひ、こころつくしてこれまもらん。

三五 われなんぢいましめみちたまへ、けだしわれこれしたへり。

三六 こころなんぢけいかたぶかしめたまへ、むさぼりかたぶかしむるなかれ。

三七 てんじてむなしきことをざらしめよ、われなんぢみちかしたまへ。

三八 なんぢことばなんぢぼくかためよ、かれなんぢまへつつしめばなり。

三九 おそるるあなどりのぞたまへ、なんぢさだめじんなればなり。

四〇 よ、われなんぢめいしたへり、なんぢもつわれかしたまへ。


四一 しゅよ、ねがはくはなんぢあはれみわれいたり、なんぢことばしたがひてなんぢすくひわれいたらん、

四二 しからばわれあなどものには、われこたふるをん、われなんぢことばたのめばなり。

四三 くちより真実しんじつことばまつたはななかれ、われなんぢさだめたのめばなり、

四四 しからばわれつねなんぢ律法りつぽうまもりて世世よよいたらん。

四五 われゆうにしてかん、なんぢめいもとめたればなり。

四六 われ諸王しょおうまへなんぢけいひてぢざらん。

四七 われあいするところなんぢいましめもつなぐさめとせん。

四八 あいするところなんぢいましめべて、なんぢおきてかんがへん。


四九 なんぢぼくたまひしことばおくせよ、なんぢわれこれたのまんことをめいぜしによる。

五〇 なんぢことばわれかすは、患難かんなんときにはわれなぐさめなり。

五一 ほこものいたわれそしれり、しかれどもわれなんぢ律法りつぽうはなれざりき。

五二 しゅよ、われなんぢせいよりのさだめおくしてみづかなぐさめたり。

五三 われ悪人あくにんなんぢ律法りつぽうつるをおどろおそる。

五四 たびするところおいなんぢおきてわれうたとなれり。

五五 しゅよ、われちゅうなんぢおくし、なんぢ律法りつぽうまもれり。

五六 ものとなれり、われなんぢめいまもるにる。


五七 われへり、しゅよ、なんぢことばまもるはわれぶんなり。

五八 われこころつくしてなんぢいのれり、なんぢことばしたがひてわれあはれたまへ。

五九 われみちかんがへ、あしなんぢけいめぐらせり。

六〇 われなんぢいましめまもることすみやかにしておそからざりき。

六一 悪人あくにんあみわれかこみたれども、われなんぢ律法りつぽうわすれざりき。

六二 われはんきて、なんぢなるさだめためなんぢ讃榮さんえいせり。

六三 およなんぢおそれてなんぢめいまもものは、われこれともたり。

六四 しゅよ、なんぢあはれみちたり、なんぢおきてわれをしたまへ。


六五 しゅよ、なんぢすでなんぢことばしたがひてぜんなんぢぼくおこなへり。

六六 われ明悟さとり智慧ちゑとををしたまへ、われなんぢいましめしんずればなり。

六七 くるしみさきわれまよへり、いまなんぢことばまもる。

六八 しゅよ、なんぢぜんにしてぜんおこなものなり、なんぢおきてわれをしたまへ。

六九 ほこものいつはりみてわれむ、ただわれこころつくしてなんぢめいまもらん。

七〇 かれこころえたることあぶらごとし、ただわれなんぢ律法りつぽうもつなぐさめとなす。

七一 なんぢおきてまなばんためくるしみしは、われためぜんなり。

七二 なんぢくち律法りつぽうため金銀きんぎん千々せんせんよりもたつとし。

光榮讃詞


七三 なんぢわれつくり、われまうけたり、われさとらせたまへ、しかせばわれなんぢいましめまなばん。

七四 なんぢおそるるものわれて、なんぢことばたのめるをよろこばん。

七五 しゅよ、われなんぢさだめなるをる、なんぢもつわればつせり。

七六 ねがはくはなんぢあはれみなんぢぼくたまひしことばしたがひてわれなぐさめとならん。

七七 ねがはくはなんぢあはれみわれいたらん、しからばわれきん、けだしなんぢ律法りつぽうわれなぐさめなり。

七八 ねがはくはこほものはづかしめられん、けだしかれゆゑなくしてわれむ、われなんぢめいかんがふ。

七九 ねがはくはなんぢおそれてなんぢけいものわれむかはん。

八〇 ねがはくはこころなんぢおきてきずなからん、はぢざらんためなり。


八一 たましひなんぢすくひしたひてゆ、われなんぢことばたのむ。

八二 なんぢことばちてゆ、われふ、なんぢいづれときわれなぐさめんか。

八三 われかはぶくろけむりうちるがごとし、しかれどもなんぢおきてわすれざりき。

八四 なんぢぼく幾何いくばくかある、なんぢいづれときわれ窘逐きんちくするもの審判しんぱんせんか。

八五 ほこものなんぢ律法りつぽうもとりて、ためおとしあなれり。

八六 なんぢいましめみな真実しんじつなり、かれ不義ふぎもつわれ窘逐きんちくす、われたすたまへ。

八七 かれほとんどわれほろぼせり、しかれどもわれなんぢめいてざりき。

八八 なんぢあはれみりてわれいかたまへ、しかせばわれなんぢくちけいまもらん。


八九 しゅよ、なんぢことばながてんかためられたり、

九〇 なんぢ真実しんじつ世世よより、なんぢてしに、すなはちつ。

九一 なんぢさだめしたがひてみなちていまいたる、けだしみななんぢつとむるなり。

九二 なんぢ律法りつぽうわれなぐさめとならざりしならば、われわざはひうちほろびしならん。

九三 われながなんぢめいわすれざらん、なんぢこれもつわれいかせばなり。

九四 われなんぢぞくす、われすくたまへ、われなんぢめいもとめたればなり。

九五 悪人あくにんわれうかがひてほろぼさんとほつす、ただわれなんぢけいきはむ。

九六 われおよそ完全かんぜんかぎりたり、ただなんぢいましめひろきことはかがたし。


九七 われ幾何いくばくなんぢ律法りつぽうあいする、われ終日しゅうじつこれかんがふ。

九八 なんぢいましめもつなんぢわれてきよりならしめたり、けだしつねわれともにす。

九九 われしきすべての教師きょうしえたり、われなんぢけいかんがふればなり。

一〇〇 われしき老人ろうじんまさる、われなんぢめいまもればなり。

一〇一 われことごとくのしきみちあしきんず、なんぢことばまもらんためなり。

一〇二 われなんぢさだめけず、なんぢわれをしふればなり。

一〇三 なんぢことばのんど幾何いくばくあまき、くちにはみつよりもあまし。

一〇四 われなんぢめいもつさとされたり、ゆゑことごとくのいつはりみちにくむ。


一〇五 なんぢことばあしともしびみちひかりなり。

一〇六 われなんぢなるさだめまもらんことをちかへり、すなはちこれさん。

一〇七 しゅよ、われいた迫害はくがいせられたり、なんぢことばしたがひてわれかしたまへ。

一〇八 しゅよ、くちゆうなる獻祭けんさいけんことをよろこびて、われなんぢさだめをしたまへ。

一〇九 たましひつねり、しかれどもわれなんぢ律法りつぽうわすれず。

一一〇 悪人あくにんためあみれり、しかれどもわれなんぢめいけざりき。

一一一 われなんぢけいなが嗣業しぎょうとしてけたり、けだしこころたのしみなり。

一一二 われこころかたぶけ、ながなんぢおきておこなひてをはりいたらん。


一一三 われひと虚説きょせつにくみ、ただなんぢ律法りつぽうあいす。

一一四 なんぢわれ帡幪おほひわれたてなり、われなんぢことばたのむ。

一一五 ほうものよ、われはなれよ、われかみいましめまもらん。

一一六 なんぢことばしたがひてわれかたたまへ、しかせばわれきん、のぞみおいわれはづかしむるなかれ。

一一七 われたすたまへ、しかせばわれすくひつねなんぢおきてかへりみん。

一一八 およなんぢおきてはなるるものなんぢこれたふす、けだしかれはかりごといつはりなり。

一一九 およ悪人あくにんこれ銕滓かなかすごとくにのぞく、ゆゑわれなんぢけいあいせり。

一二〇 なんぢおそるるにりて肉体にくたいをののき、われなんぢさだめおそる。


一二一 われさだめとをおこなへり、われ窘逐者きんちくしゃわたなかれ。

一二二 なんぢぼくまもりてぜんしめたまへ、ほこものわれ迫害はくがいせざらんためなり。

一二三 なんぢすくひなんぢことばとをのぞみてゆ。

一二四 なんぢあはれみしたがひてなんぢぼくおこなひ、なんぢおきてわれをしたまへ。

一二五 われなんぢぼくなり、われさとらせたまへ、しかせばわれなんぢけいらん。

一二六 しゅことおこなときいたれり、ひとなんぢ律法りつぽうこぼてり。

一二七 ただわれなんぢいましめあいすることきんまさ純金じゅんきんまさる。

一二八 われなんぢことごとくのめいめて、みなこれただしとなし、ことごとくのいつはりみちにくむ。


一二九 なんぢけい奇妙きみょうなり、ゆゑたましひこれまもる。

一三〇 なんぢことば啓発けいはつひかりほどこし、もうものさとらしむ。

一三一 われくちひらきてあへぐ、なんぢいましめかわけばなり。

光榮讃詞

一三二 われかへりみ、われあはれみ、なんぢあいするものおこなふがごとくせよ。

一三三 あしなんぢことばかたたまへ、もろほうわれせいするをゆるなかれ。

一三四 われひと迫害はくがいよりすくたまへ、しかせばわれなんぢめいまもらん。

一三五 なんぢかんばせひかりにてなんぢぼくてらし、なんぢおきてわれをしたまへ。

一三六 みづながれそそぐ、ひとなんぢ律法りつぽうまもらざるにる。


一三七 しゅよ、なんぢなり、なんぢさだめただし。

一三八 なんぢめいじたるけいなり、まつた真実しんじつなり。

一三九 熱心ねつしんわれむ、てきなんぢことばわすれしにる。

一四〇 なんぢことばはなはだきよし、なんぢぼくこれあいせり。

一四一 われしょうにしていやしといへどもなんぢめいわすれず。

一四二 なんぢ永遠えいえんなんぢ律法りつぽう真実しんじつなり。

一四三 かなしみうれひとはわれおよべり、なんぢいましめわれなぐさめなり。

一四四 なんぢけい永遠えいえんなり、われさとらせたまへ、しかかせばわれきん。


一四五 われこころつくしてぶ、しゅよ、われたまへ、しかせばわれなんぢおきてまもらん。

一四六 なんぢぶ、われすくたまへ、しかせばわれなんぢけいまもらん。

一四七 黎明しののめさきだちてび、なんぢことばたのむ。

一四八 こうさきだちてむ、なんぢことばきはめんためなり。

一四九 しゅよ、なんぢあはれみりてこゑき、なんぢさだめりてわれかしたまへ。

一五〇 あくはかものちかづけり、かれなんぢ律法りつぽうとほざかる。

一五一 しゅよ、なんぢちかし、なんぢことごとくのいましめ真実しんじつなり。

一五二 われむかしよりなんぢけいは、なんぢこれ世世よよためてしをれり。


一五三 わざはひかへりみてわれのがれしめたまへ、けだしわれなんぢ律法りつぽうわすれず。

一五四 うつたへをさめてわれまもり、なんぢことばしたがひてわれいかたまへ。

一五五 すくひ悪人あくにんとほし、けだしかれなんぢおきてもとめず。

一五六 しゅよ、なんぢ恩沢おんたくおほし、なんぢさだめりてわれかしたまへ。

一五七 われ窘逐者きんちくしゃおよ敵人てきじんおほし、ただわれなんぢけいはなれず。

一五八 われもとものうれふ、かれなんぢことばまもらざればなり。

一五九 よ、われ如何いかなんぢめいあいする、しゅよ、なんぢあはれみりてわれかしたまへ。

一六〇 なんぢことばもと真実しんじつなり、およなんぢさだめ永遠えいえんなり。


一六一 牧伯ぼくはくゆゑなくしてわれ窘逐きんちくす、ただこころなんぢことばおそる。

一六二 われなんぢことばよろこぶことおほいなるえきものごとし。

一六三 われいつはりにくみてこれみ、ただなんぢ律法りつぽうあいす。

一六四 われなんぢさだめため七次ななたびなんぢ讃榮さんえいす。

一六五 なんぢ律法りつぽうあいするものにはおほいなる平安へいあんあり、かれつまづきなし。

一六六 しゅよ、われなんぢすくひたのみ、なんぢいましめおこなふ。

一六七 たましひなんぢけいまもり、われはなはだこれあいす。

一六八 われなんぢめいなんぢけいとをまもる、けだしみちことごとなんぢまへにあり。


一六九 しゅよ、ねがはくは籲聲よびごゑなんぢかんばせまへちかづかん、なんぢことばしたがひてわれさとらせたまへ。

一七〇 ねがはくはいのりなんぢかんばせまへいたらん、なんぢことばしたがひてわれすくたまへ。

一七一 なんぢわれそのおきてをしへんときくちさんはつせん。

一七二 したなんぢことばべん、けだしなんぢことごとくのいましめなり。

一七三 ねがはくはなんぢわれたすけとならん、けだしわれなんぢめいえらべり。

一七四 しゅよ、われなんぢすくひかわく、なんぢ律法りつぽうわれなぐさめなり。

一七五 ねがはくはたましひきてなんぢ讃榮さんえいせん、ねがはくはなんぢさだめわれたすけん。

一七六 われうしなはれたるひつじごとまよへり、なんぢぼくたづたまへ、けだしわれなんぢいましめわすれざりき。

光榮讃詞