租税特別措置法/第三章/第六節

第三章 法人税法の特例

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第六節 資産の譲渡の場合の課税の特例

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第一款 収用等の場合の課税の特例

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(収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例)
第六十四条
法人(清算中の法人を除く。以下この条、次条、第六十五条第三項及び第五項並びに第六十五条の二において同じ。)の有する資産(棚卸資産を除く。以下この条、次条、第六十五条第三項及び第六十五条の二において同じ。)で次の各号に規定するものが当該各号に掲げる場合に該当することとなつた場合(第六十五条第一項の規定に該当する場合を除く。)において、当該法人が当該各号に規定する補償金、対価又は清算金の額(当該資産の譲渡(消滅及び価値の減少を含む。以下この款において同じ。)に要した経費がある場合には、当該補償金、対価又は清算金の額のうちから支出したものとして政令で定める金額を控除した金額。以下この条及び次条において同じ。)の全部又は一部に相当する金額をもつて当該各号に規定する収用、買取り、換地処分、権利変換、買収又は消滅(以下この款において「収用等」という。)のあつた日を含む事業年度において当該収用等により譲渡した資産と同種の資産その他のこれに代わるべき資産として政令で定めるもの(以下第六十五条までにおいて「代替資産」という。)の取得(所有権移転外リース取引による取得を除き、製作及び建設を含む。以下第六十五条までにおいて同じ。)をし、当該代替資産につき、その取得価額(その額が当該補償金、対価又は清算金の額(既に代替資産の取得に充てられた額があるときは、その額を控除した額)を超える場合には、その超える金額を控除した金額。次条第九項において同じ。)に、補償金、対価若しくは清算金の額から当該譲渡した資産の譲渡直前の帳簿価額を控除した残額の当該補償金、対価若しくは清算金の額に対する割合(次条において「差益割合」という。)を乗じて計算した金額(以下この項及び第八項において「圧縮限度額」という。)の範囲内でその帳簿価額を損金経理により減額し、又はその帳簿価額を減額することに代えてその圧縮限度額以下の金額を当該事業年度の確定した決算において積立金として積み立てる方法(当該事業年度の決算の確定の日までに剰余金の処分により積立金として積み立てる方法を含む。)により経理したときは、その減額し、又は経理した金額に相当する金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 資産が土地収用法等(第三十三条第一項第一号に規定する土地収用法等をいう。以下この条及び第六十五条において同じ。)の規定に基づいて収用され、補償金を取得する場合(政令で定める場合に該当する場合を除く。)
 資産について買取りの申出を拒むときは土地収用法等の規定に基づいて収用されることとなる場合において、当該資産が買い取られ、対価を取得するとき(政令で定める場合に該当する場合を除く。)。
 土地又は土地の上に存する権利(以下この款において「土地等」という。)につき土地区画整理法による土地区画整理事業、大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法(以下第六十五条の四までにおいて「大都市地域住宅等供給促進法」という。)による住宅街区整備事業、新都市基盤整備法による土地整理又は土地改良法による土地改良事業が施行された場合において、当該土地等に係る換地処分により土地区画整理法第九十四条(大都市地域住宅等供給促進法第八十二条第一項及び新都市基盤整備法第三十七条において準用する場合を含む。)の規定による清算金(土地区画整理法第九十条(同項及び新都市基盤整備法第三十六条において準用する場合を含む。)の規定により換地又は当該権利の目的となるべき宅地若しくはその部分を定められなかつたこと及び大都市地域住宅等供給促進法第七十四条第四項又は第九十条第一項の規定により大都市地域住宅等供給促進法第七十四条第四項に規定する施設住宅の一部等又は大都市地域住宅等供給促進法第九十条第二項に規定する施設住宅若しくは施設住宅敷地に関する権利を定められなかつたことにより支払われるものを除く。)又は土地改良法第五十四条の二第四項(同法第八十九条の二第十項、第九十六条及び第九十六条の四第一項において準用する場合を含む。)に規定する清算金(同法第五十三条の二の二第一項(同法第八十九条の二第三項、第九十六条及び第九十六条の四第一項において準用する場合を含む。)の規定により地積を特に減じて換地若しくは当該権利の目的となるべき土地若しくはその部分を定めたこと又は換地若しくは当該権利の目的となるべき土地若しくはその部分を定められなかつたことにより支払われるものを除く。)を取得するとき(政令で定める場合に該当する場合を除く。)。
三の二 資産につき都市再開発法による第一種市街地再開発事業が施行された場合において、当該資産に係る権利変換により同法第九十一条の規定による補償金(同法第七十九条第三項又は同法第百十一条の規定により読み替えられた同項の規定により施設建築物の一部等又は建築施設の部分が与えられないように定められたことにより支払われるもの及びやむを得ない事情により同法第七十一条第一項の申出をしたと認められる場合として政令で定める場合における当該申出に基づき支払われるものに限る。)を取得するとき(政令で定める場合に該当する場合を除く。)。
三の三 資産につき密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律による防災街区整備事業が施行された場合において、当該資産に係る権利変換により同法第二百二十六条の規定による補償金(同法第二百十二条第三項の規定により防災施設建築物の一部等が与えられないように定められたこと又は政令で定める規定により防災建築施設の部分が与えられないように定められたことにより支払われるもの及びやむを得ない事情により同法第二百三条第一項の申出をしたと認められる場合として政令で定める場合における当該申出に基づき支払われるものに限る。)を取得するとき(政令で定める場合に該当する場合を除く。)。
三の四 土地等が都市計画法第五十二条の四第一項(同法第五十七条の五及び密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第二百八十五条において準用する場合を含む。)又は都市計画法第五十六条第一項の規定に基づいて買い取られ、対価を取得する場合(第六十五条の三第一項第二号及び第二号の二に掲げる場合に該当する場合を除く。)
三の五 土地区画整理法による土地区画整理事業で同法第百九条第一項に規定する減価補償金(次号において「減価補償金」という。)を交付すべきこととなるものが施行される場合において、公共施設の用地に充てるべきものとして当該事業の施行区域(同法第二条第八項に規定する施行区域をいう。同号において同じ。)内の土地等が買い取られ、対価を取得するとき。
三の六 地方公共団体又は独立行政法人都市再生機構が被災市街地復興特別措置法第五条第一項の規定により都市計画に定められた被災市街地復興推進地域において施行する同法による被災市街地復興土地区画整理事業(以下この号において「被災市街地復興土地区画整理事業」という。)で減価補償金を交付すべきこととなるものの施行区域内にある土地等について、これらの者が当該被災市街地復興土地区画整理事業として行う公共施設の整備改善に関する事業の用に供するためにこれらの者(土地開発公社を含む。)に買い取られ、対価を取得する場合(前二号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
三の七 地方公共団体又は独立行政法人都市再生機構が被災市街地復興特別措置法第二十一条に規定する住宅被災市町村の区域において施行する都市再開発法による第二種市街地再開発事業の施行区域(都市計画法第十二条第二項の規定により第二種市街地再開発事業について都市計画に定められた施行区域をいう。)内にある土地等について、当該第二種市街地再開発事業の用に供するためにこれらの者(土地開発公社を含む。)に買い取られ、対価を取得する場合(第二号又は第六十五条第一項第一号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
 国、地方公共団体、独立行政法人都市再生機構又は地方住宅供給公社が、自ら居住するため住宅を必要とする者に対し賃貸し、又は譲渡する目的で行う五十戸以上の一団地の住宅経営に係る事業の用に供するため土地等が買い取られ、対価を取得する場合
 資産が土地収用法等の規定により収用された場合(第二号の規定に該当する買取りがあつた場合を含む。)において、当該資産に関して有する所有権以外の権利が消滅し、補償金又は対価を取得するとき(政令で定める場合に該当する場合を除く。)。
 資産に関して有する権利で都市再開発法に規定する権利変換により新たな権利に変換をすることのないものが、同法第八十七条の規定により消滅し、同法第九十一条の規定による補償金を取得する場合(政令で定める場合に該当する場合を除く。)
六の二 資産に関して有する権利で密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律に規定する権利変換により新たな権利に変換をすることのないものが、同法第二百二十一条の規定により消滅し、同法第二百二十六条の規定による補償金を取得する場合(政令で定める場合に該当する場合を除く。)
 国若しくは地方公共団体(その設立に係る団体で政令で定めるものを含む。)が行い、若しくは土地収用法第三条に規定する事業の施行者がその事業の用に供するために行う公有水面埋立法の規定に基づく公有水面の埋立て又は当該施行者が行う当該事業の施行に伴う漁業権、入漁権その他水の利用に関する権利又は鉱業権(租鉱権及び採石権その他土石を採掘し、又は採取する権利を含む。)の消滅(これらの権利の価値の減少を含む。)により、補償金又は対価を取得する場合
 前各号に掲げる場合のほか、国又は地方公共団体が、建築基準法第十一条第一項若しくは漁業法第三十九条第一項その他政令で定めるその他の法令の規定に基づき行う処分に伴う資産の買取り若しくは消滅(価値の減少を含む。)により、又はこれらの規定に基づき行う買収の処分により補償金又は対価を取得する場合
 法人の有する資産が次の各号に掲げる場合に該当することとなつた場合には、前項の規定の適用については、第一号の場合にあつては同号に規定する土地等、第二号の場合にあつては同号に規定する土地の上にある資産(同号に規定する補償金が当該資産の価額の一部を補償するものである場合には、当該資産のうちその補償金に対応するものとして政令で定める部分)について、収用等による譲渡があつたものとみなす。この場合においては、第一号又は第二号に規定する補償金又は対価の額をもつて、同項に規定する補償金、対価又は清算金の額とみなす。
 土地等が土地収用法等の規定に基づいて使用され、補償金を取得する場合(土地等について使用の申出を拒むときは土地収用法等の規定に基づいて使用されることとなる場合において、当該土地等が契約により使用され、対価を取得するときを含む。)において、当該使用に伴い当該土地等の価値が著しく減少する場合として政令で定める場合に該当するとき(政令で定める場合に該当する場合を除く。)。
 土地等が前項第一号から第三号の三まで、前号若しくは第六十五条第一項第二号若しくは第三号の規定に該当することとなつたことに伴い、その土地の上にある資産につき、土地収用法等の規定に基づく収用をし、若しくは取壊し若しくは除去をしなければならなくなつた場合又は前項第八号に規定する法令の規定若しくは大深度地下の公共的使用に関する特別措置法第十一条の規定に基づき行う国若しくは地方公共団体の処分に伴い、その土地の上にある資産の取壊し若しくは除去をしなければならなくなつた場合において、これらの資産の対価又はこれらの資産の損失に対する補償金で政令で定めるものを取得するとき(政令で定める場合に該当する場合を除く。)。
 第一項第一号、第五号、第七号又は第八号に規定する補償金の額は、名義がいずれであるかを問わず、資産の収用等の対価たるものをいうものとし、収用等に際して交付を受ける移転料その他当該資産の収用等の対価たる金額以外の金額を含まないものとする。
 第一項の規定は、確定申告書等に同項の規定により損金の額に算入される金額の損金算入に関する申告の記載及びその損金の額に算入される金額の計算に関する明細書の添付があり、かつ、同項の規定の適用を受けようとする資産が同項各号又は第二項各号に掲げる場合に該当することとなつたことを証する書類として財務省令で定める書類を保存している場合に限り、適用する。
 税務署長は、前項の記載若しくは添付がない確定申告書等の提出があつた場合又は同項の財務省令で定める書類の保存がない場合においても、その記載若しくは添付又は保存がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類及び同項の明細書並びに当該財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。
 第一項の規定の適用を受けた資産については、第五十三条第一項各号に掲げる規定は、適用しない。
 第一項の規定の適用を受けた代替資産について法人税に関する法令の規定を適用する場合には、同項の規定により各事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入された金額は、当該代替資産の取得価額に算入しない。
 法人(その法人の有する資産で第一項各号に規定するものが当該各号に掲げる場合に該当することとなつた場合(第二項の規定により同項第一号に規定する土地等又は同項第二号に規定する土地の上にある資産につき収用等による譲渡があつたものとみなされた場合を含むものとし、第六十五条第一項の規定に該当する場合を除く。)における当該法人に限る。)が収用等のあつた日を含む事業年度において適格分割、適格現物出資又は適格現物分配(その日以後に行われるものに限る。以下この項及び第十項において「適格分割等」という。)を行う場合において、当該法人が補償金、対価又は清算金の額の全部又は一部に相当する金額をもつて当該事業年度開始の時から当該適格分割等の直前の時までの間に代替資産の取得をし、当該適格分割等により当該代替資産を分割承継法人、被現物出資法人又は被現物分配法人に移転するときは、当該代替資産につき、当該代替資産に係る圧縮限度額に相当する金額の範囲内でその帳簿価額を減額したときに限り、その減額した金額に相当する金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 第六項及び第七項の規定は、前項の規定の適用を受けた代替資産について準用する。
10 第八項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする法人が適格分割等の日以後二月以内に同項に規定する減額した金額その他の財務省令で定める事項を記載した書類を納税地の所轄税務署長に提出した場合に限り、適用する。
11 適格合併、適格分割、適格現物出資又は適格現物分配(以下この項において「適格合併等」という。)により第一項又は第八項の規定の適用を受けた代替資産(連結事業年度において第六十八条の七十第一項又は第七項の規定の適用を受けたこれらの規定に規定する代替資産を含む。)の移転を受けた合併法人、分割承継法人、被現物出資法人又は被現物分配法人が当該代替資産について法人税に関する法令の規定を適用する場合には、当該適格合併等に係る被合併法人、分割法人、現物出資法人又は現物分配法人において当該代替資産の取得価額に算入されなかつた金額は、当該代替資産の取得価額に算入しない。
12 第四項から第七項まで及び前三項に定めるもののほか、第一項及び第八項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(収用等に伴い特別勘定を設けた場合の課税の特例)
第六十四条の二
法人の有する資産で前条第一項各号に規定するものが当該各号に掲げる場合に該当することとなつた場合(同条第二項の規定により同項第一号に規定する土地等又は同項第二号に規定する土地の上にある資産につき収用等による譲渡があつたものとみなされた場合を含むものとし、次条第一項の規定に該当する場合を除く。次項において同じ。)において、当該法人が、収用等のあつた日を含む事業年度(解散の日を含む事業年度及び被合併法人の合併(適格合併を除く。)の日の前日を含む事業年度を除く。)終了の日の翌日から収用等のあつた日以後二年を経過する日までの期間(当該収用等に係る事業の全部又は一部が完了しないこと、工場等の建設に要する期間が通常二年を超えることその他のやむを得ない事情があるため、当該期間内に代替資産の取得をすることが困難である場合で政令で定める場合には、当該代替資産については、当該終了の日の翌日から政令で定める日までの期間。以下この項及び第四項第二号において「指定期間」という。)内に補償金、対価又は清算金の額(当該収用等のあつた日を含む事業年度において当該補償金、対価又は清算金の額の一部に相当する金額をもつて代替資産の取得をした場合には、当該資産の取得価額を控除した金額。以下この条において同じ。)の全部又は一部に相当する金額をもつて代替資産の取得をする見込みであるとき(当該法人が被合併法人となる適格合併を行う場合において当該適格合併に係る合併法人が指定期間内に代替資産の取得をする見込みであるときその他の政令で定めるときを含む。次条第三項において同じ。)は、当該補償金、対価又は清算金の額で当該代替資産の取得に充てようとするものの額に差益割合を乗じて計算した金額以下の金額を当該収用等のあつた日を含む事業年度の確定した決算において特別勘定を設ける方法(当該事業年度の決算の確定の日までに剰余金の処分により積立金として積み立てる方法を含む。)により経理したときに限り、その経理した金額に相当する金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 法人(その法人の有する資産で前条第一項各号に規定するものが当該各号に掲げる場合に該当することとなつた場合における当該法人に限る。)が収用等のあつた日を含む事業年度において適格分割又は適格現物出資(その日以後に行われるものに限る。第八項を除き、以下この条において「適格分割等」という。)を行う場合において、当該適格分割等に係る分割承継法人又は被現物出資法人において当該適格分割等の日から収用等のあつた日以後二年を経過する日までの期間(当該収用等に係る事業の全部又は一部が完了しないこと、工場等の建設に要する期間が通常二年を超えることその他のやむを得ない事情があるため、当該分割承継法人又は被現物出資法人が当該期間内に代替資産の取得をすることが困難である場合で政令で定めるときは、当該代替資産については、当該適格分割等の日から政令で定める日までの期間)内に補償金、対価又は清算金の額の全部又は一部に相当する金額をもつて代替資産の取得をする見込みであるときは、当該補償金、対価又は清算金の額で当該分割承継法人又は被現物出資法人において当該代替資産の取得に充てようとするものの額に差益割合を乗じて計算した金額の範囲内で前項の特別勘定に相当するもの(以下この条において「期中特別勘定」という。)を設けたときに限り、当該設けた期中特別勘定の金額に相当する金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 前項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする法人が適格分割等の日以後二月以内に期中特別勘定の金額その他の財務省令で定める事項を記載した書類を納税地の所轄税務署長に提出した場合に限り、適用する。
 法人が、適格合併、適格分割又は適格現物出資(以下この項及び第六項において「適格合併等」という。)を行つた場合(第六十八条の七十一第五項に規定する場合を除く。)には、次の各号に掲げる適格合併等の区分に応じ、当該各号に定める特別勘定の金額又は期中特別勘定の金額は、当該適格合併等に係る合併法人、分割承継法人又は被現物出資法人(以下この条において「合併法人等」という。)に引き継ぐものとする。
 適格合併 当該適格合併直前において有する第一項の特別勘定の金額(連結事業年度において設けた第六十八条の七十一第一項の特別勘定の金額を含むものとし、既に益金の額に算入された、又は益金の額に算入されるべき金額がある場合には、これらの金額を控除した金額とする。以下この条において同じ。) 
 適格分割等 当該適格分割等の直前において有する第一項の特別勘定の金額のうち当該適格分割等に係る分割承継法人又は被現物出資法人が指定期間の末日までに補償金、対価又は清算金の額の全部又は一部に相当する金額をもつて代替資産の取得をすることが見込まれる場合における当該代替資産の取得に充てようとするものの額に差益割合を乗じて計算した金額に相当する金額及び当該適格分割等に際して設けた期中特別勘定の金額 
 前項の規定は、第一項の特別勘定(連結事業年度において設けた第六十八条の七十一第一項の特別勘定を含む。)を設けている法人で適格分割等を行つたもの(当該特別勘定及び期中特別勘定の双方を設けている法人であつて、適格分割等により分割承継法人又は被現物出資法人に当該期中特別勘定の金額のみを引き継ぐものを除く。)にあつては、当該特別勘定を設けている法人が当該適格分割等の日以後二月以内に当該適格分割等により分割承継法人又は被現物出資法人に引き継ぐ当該特別勘定の金額その他の財務省令で定める事項を記載した書類を納税地の所轄税務署長に提出した場合に限り、適用する。
 第四項の規定により合併法人等が引継ぎを受けた特別勘定の金額又は期中特別勘定の金額は、当該合併法人等が第一項の規定により設けている特別勘定の金額(当該合併法人等の適格合併等の日を含む事業年度が連結事業年度に該当する場合には、第六十八条の七十一第一項の規定により設けている特別勘定の金額)とみなす。
 前条第一項の規定は、第一項の特別勘定(連結事業年度において設けた第六十八条の七十一第一項の特別勘定を含む。)を設けている法人が、第一項に規定する指定期間(当該特別勘定の金額が第四項の規定により引継ぎを受けた期中特別勘定の金額である場合その他の政令で定める場合には、第二項に規定する期間その他の政令で定める期間。次項及び第十二項において「指定期間」という。)内に補償金、対価又は清算金の額で代替資産の取得に充てようとするものの全部又は一部に相当する金額をもつて代替資産の取得をした場合について準用する。この場合において、前条第一項中「当該事業年度の確定した決算」とあるのは、「当該代替資産の取得の日を含む事業年度の確定した決算」と読み替えるものとする。
 前条第八項の規定は、第一項の特別勘定(連結事業年度において設けた第六十八条の七十一第一項の特別勘定を含む。)を設けている法人が適格分割、適格現物出資又は適格現物分配(収用等のあつた日以後に行われるものに限る。以下この項において「適格分割等」という。)を行う場合において、当該法人が当該適格分割等の日を含む事業年度の指定期間内に補償金、対価又は清算金の額で代替資産の取得に充てようとするものの全部又は一部に相当する金額をもつて代替資産の取得をし、当該適格分割等により当該代替資産を分割承継法人、被現物出資法人又は被現物分配法人に移転するときについて準用する。この場合において、前条第八項中「当該事業年度の所得の金額の計算上」とあるのは、「当該代替資産の取得の日を含む事業年度の所得の金額の計算上」と読み替えるものとする。
 前二項の場合において、第一項の特別勘定の金額のうち、代替資産の取得価額に差益割合を乗じて計算した金額に相当する金額は、代替資産の取得をした日を含む事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
10 第一項の特別勘定(連結事業年度において設けた第六十八条の七十一第一項の特別勘定を含む。)を設けている法人が、法人税法第六十一条の十一第一項に規定する他の内国法人又は同法第六十一条の十二第一項に規定する他の内国法人に該当することとなつた場合において、同法第六十一条の十一第一項に規定する連結開始直前事業年度又は同法第六十一条の十二第一項に規定する連結加入直前事業年度終了の時に第一項の特別勘定の金額(政令で定める金額未満のものを除く。)を有しているときは、当該特別勘定の金額は、当該連結開始直前事業年度又は当該連結加入直前事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
11 第一項の特別勘定(連結事業年度において設けた第六十八条の七十一第一項の特別勘定を含む。)を設けている法人が、自己を株式交換等完全子法人又は株式移転完全子法人とする法人税法第六十二条の九第一項に規定する非適格株式交換等(以下この項において「非適格株式交換等」という。)を行つた場合において、当該非適格株式交換等の直前の時に第一項の特別勘定の金額(政令で定める金額未満のものを除く。)を有しているときは、当該特別勘定の金額は、当該非適格株式交換等の日を含む事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
12 第一項の特別勘定(連結事業年度において設けた第六十八条の七十一第一項の特別勘定を含む。)を設けている法人が次の各号に掲げる場合(第四項の規定により合併法人等に当該特別勘定を引き継ぐこととなつた場合を除く。)に該当することとなつた場合には、当該各号に定める金額は、その該当することとなつた日を含む事業年度(第四号に掲げる場合にあつては、その合併の日の前日を含む事業年度)の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
 指定期間内に第一項の特別勘定の金額を前三項の規定に該当する場合以外の場合に取り崩した場合 当該取り崩した金額 
 指定期間を経過する日において、第一項の特別勘定の金額を有している場合 当該特別勘定の金額 
 指定期間内に解散した場合(合併により解散した場合を除く。)において、第一項の特別勘定の金額を有しているとき 当該特別勘定の金額 
 指定期間内に当該法人を被合併法人とする合併を行つた場合において、第一項の特別勘定の金額を有しているとき 当該特別勘定の金額 
13 前条第四項及び第五項の規定は、第一項又は第七項の規定により損金の額に算入する場合について準用する。
14 前条第六項及び第七項の規定は、第七項又は第八項の規定の適用を受けた資産について準用する。
15 前条第十項の規定は、第八項の規定を適用する場合について準用する。
16 前条第十一項の規定は、第七項又は第八項の規定の適用を受けた資産(連結事業年度において第六十八条の七十一第八項又は第九項の規定の適用を受けた資産を含む。)について準用する。
17 法人が、特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律第二条第一項の規定により特定非常災害として指定された非常災害に基因するやむを得ない事情により、代替資産の第七項に規定する指定期間内における取得をすることが困難となつた場合において、当該指定期間の初日から当該指定期間の末日後二年以内の日で政令で定める日までの間に代替資産の取得をする見込みであり、かつ、財務省令で定めるところにより納税地の所轄税務署長の承認を受けたときは、前各項の規定の適用については、これらの規定に規定する指定期間は、当該初日から当該政令で定める日までの期間とする。
18 第十二項から前項までに定めるもののほか、第一項から第十一項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(換地処分等に伴い資産を取得した場合の課税の特例)
第六十五条
法人の有する資産で次の各号に規定するものが当該各号に掲げる場合に該当することとなつた場合(当該各号に規定する資産とともに補償金、対価若しくは清算金(以下この条において「補償金等」という。)又は保留地の対価(中心市街地の活性化に関する法律第十六条第一項、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律第三十九条第一項、都市の低炭素化の促進に関する法律第十九条第一項、大都市地域住宅等供給促進法第二十一条第一項又は地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律第二十八条第一項の規定による保留地が定められた場合における当該保留地の対価をいう。次項第一号及び第十項第一号において同じ。)を取得した場合を含む。第五項において同じ。)において、当該法人が当該各号に規定する収用、買取り、換地処分、権利変換又は交換(以下この条及び次条において「換地処分等」という。)により取得した資産(以下この条において「交換取得資産」という。)につき、当該交換取得資産の価額から当該換地処分等により譲渡した資産の譲渡直前の帳簿価額を控除した残額(第五項において「圧縮限度額」という。)の範囲内で当該交換取得資産の帳簿価額を損金経理により減額したときは、その減額した金額に相当する金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 資産につき土地収用法等の規定による収用があつた場合(第六十四条第一項第二号又は第四号の規定に該当する買取りがあつた場合を含む。)において、当該資産と同種の資産として政令で定めるものを取得するとき。
 土地等につき土地改良法による土地改良事業又は農業振興地域の整備に関する法律第十三条の二第一項の事業が施行された場合において、当該土地等に係る交換により土地等を取得するとき。
 土地等につき土地区画整理法による土地区画整理事業、新都市基盤整備法による土地整理、土地改良法による土地改良事業又は大都市地域住宅等供給促進法による住宅街区整備事業が施行された場合において、当該土地等に係る換地処分により土地等又は土地区画整理法第九十三条第一項、第二項、第四項若しくは第五項に規定する建築物の一部及びその建築物の存する土地の共有持分、大都市地域住宅等供給促進法第七十四条第一項に規定する施設住宅の一部等若しくは大都市地域住宅等供給促進法第九十条第二項に規定する施設住宅若しくは施設住宅敷地に関する権利を取得するとき。
 資産につき都市再開発法による第一種市街地再開発事業が施行された場合において当該資産に係る権利変換により施設建築物の一部を取得する権利及び施設建築敷地若しくはその共有持分若しくは地上権の共有持分(当該資産に係る権利変換が同法第百十条第一項又は第百十条の二第一項の規定により定められた権利変換計画において定められたものである場合には、施設建築敷地に関する権利又は施設建築物に関する権利を取得する権利)若しくは個別利用区内の宅地若しくはその使用収益権を取得するとき、又は資産が同法による第二種市街地再開発事業の施行に伴い買い取られ、若しくは収用された場合において同法第百十八条の十一第一項の規定によりその対償として同項に規定する建築施設の部分の給付(当該給付が同法第百十八条の二十五の三第一項の規定により定められた管理処分計画において定められたものである場合には、施設建築敷地又は施設建築物に関する権利の給付)を受ける権利を取得するとき。
 資産につき密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律による防災街区整備事業が施行された場合において、当該資産に係る権利変換により防災施設建築物の一部を取得する権利及び防災施設建築敷地若しくはその共有持分若しくは地上権の共有持分(当該資産に係る権利変換が同法第二百五十五条第一項又は第二百五十七条第一項の規定により定められた権利変換計画において定められたものである場合には、防災施設建築敷地に関する権利又は防災施設建築物に関する権利を取得する権利)又は個別利用区内の宅地若しくはその使用収益権を取得するとき。
 資産(政令で定めるものに限る。)につきマンションの建替え等の円滑化に関する法律第二条第一項第四号に規定するマンション建替事業が施行された場合において、当該資産に係る同法の権利変換により同項第七号に規定する施行再建マンションに関する権利を取得する権利又は当該施行再建マンションに係る敷地利用権(同項第十六号に規定する敷地利用権をいう。)を取得するとき。
 前項に規定する譲渡直前の帳簿価額は、次の各号に掲げる場合に該当する場合には、当該各号に掲げる金額とする。
 交換取得資産とともに補償金等又は保留地の対価を取得した場合 帳簿価額から当該帳簿価額のうち当該補償金等又は保留地の対価の額に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額 
 交換取得資産の価額が譲渡した資産の価額を超える場合において、その差額に相当する金額を換地処分等に際して支出したとき 帳簿価額にその支出した金額を加算した金額 
 換地処分等により譲渡した資産の譲渡に要した経費で交換取得資産に係るものとして政令で定めるところにより計算した金額がある場合 帳簿価額に当該計算した金額を加算した金額 
 前二条(第六十四条第六項、第七項、第九項及び第十一項並びに前条第十四項及び第十六項を除く。)の規定は、法人の有する資産で第一項各号に規定するものが当該各号に掲げる場合に該当することとなつた場合において、当該法人が、当該各号に規定する資産とともに補償金等を取得し、その全部又は一部に相当する金額をもつて代替資産の取得をしたとき、又は取得をする見込みであるときについて準用する。この場合において、第六十四条第一項中「補償金、対価若しくは清算金の額から当該譲渡した資産の譲渡直前の帳簿価額を控除した残額の当該補償金、対価若しくは清算金」とあるのは、「第六十五条第一項に規定する補償金等の額(同項に規定する換地処分等により譲渡した資産の譲渡に要した経費がある場合には、当該補償金等の額のうちから支出したものとして政令で定める金額を控除した金額。以下この項において同じ。)から当該譲渡した資産の譲渡直前の帳簿価額のうち当該補償金等の額に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額を控除した残額の当該補償金等」と読み替えるものとする。
 第六十四条第四項及び第五項の規定は、第一項の規定を適用する場合について準用する。
 法人(その法人の有する資産で第一項各号に規定するものが当該各号に掲げる場合に該当することとなつた場合における当該法人に限る。)が換地処分等のあつた日を含む事業年度において適格分割、適格現物出資又は適格現物分配(その日以後に行われるものに限る。以下この項及び次項において「適格分割等」という。)を行う場合において、当該法人が当該換地処分等により当該事業年度開始の時から当該適格分割等の直前の時までの間に取得をした交換取得資産を当該適格分割等により分割承継法人、被現物出資法人又は被現物分配法人に移転するときは、当該交換取得資産につき、当該交換取得資産に係る圧縮限度額に相当する金額の範囲内でその帳簿価額を減額したときに限り、当該減額した金額に相当する金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 前項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする法人が適格分割等の日以後二月以内に同項に規定する減額した金額その他の財務省令で定める事項を記載した書類を納税地の所轄税務署長に提出した場合に限り、適用する。
 第一項第四号の規定の適用を受けた場合(連結事業年度において第六十八条の七十二第一項(同号に係る部分に限る。)の規定の適用を受けた場合を含む。)において、同号の施設建築物の一部を取得する権利及び施設建築敷地若しくはその共有持分若しくは地上権の共有持分(都市再開発法第百十条の二第一項の規定により定められた権利変換計画に係る施設建築敷地に関する権利又は施設建築物に関する権利を取得する権利を含む。)若しくは個別利用区内の宅地若しくはその使用収益権若しくは同号に規定する給付を受ける権利につき同法第百四条第一項(同法第百十条の二第六項又は第百十一条の規定により読み替えて適用される場合を含む。)若しくは第百十八条の二十四(同法第百十八条の二十五の三第三項の規定により読み替えて適用される場合を含む。)の規定によりこれらの規定に規定する差額に相当する金額(第十項第一号並びに次条第一項及び第二項において「変換清算金」という。)の交付を受けることとなつたとき、若しくは第一項第四号に規定する建築施設の部分(同法第百十八条の二十五の三第一項の規定により定められた管理処分計画に係る施設建築敷地又は施設建築物に関する権利を含む。)につき同法第百十八条の五第一項の規定による譲受け希望の申出の撤回があつたとき(同法第百十八条の十二第一項又は第百十八条の十九第一項の規定により譲受け希望の申出を撤回したものとみなされる場合を含む。)、又は同号の施設建築物の一部を取得する権利(同法第百十条第一項又は第百十条の二第一項の規定により定められた権利変換計画に係る施設建築物に関する権利を取得する権利を含む。以下この項及び第十項において同じ。)若しくは同号に規定する給付を受ける権利に基づき同号の施設建築物の一部(同号の施設建築物に関する権利を含む。)若しくは建築施設の部分(同号の施設建築敷地又は施設建築物に関する権利を含む。)を取得したときは、その受けることとなつた日若しくはその譲受け希望の申出の撤回のあつた日若しくは同法第百十八条の十二第一項若しくは第百十八条の十九第一項の規定によりその撤回があつたものとみなされる日又はその取得した日において、同号の資産のうち当該金額に対応するものとして政令で定める部分若しくはその撤回に係る同号に規定する給付を受ける権利又はその取得の基因となつた同号の施設建築物の一部を取得する権利若しくは同号に規定する給付を受ける権利につき収用等又は換地処分等による譲渡があつたものとみなして前二条又は前各項の規定を適用する。
 第一項第五号の規定の適用を受けた場合(連結事業年度において第六十八条の七十二第一項(同号に係る部分に限る。)の規定の適用を受けた場合を含む。)において、同号の防災施設建築物の一部を取得する権利及び防災施設建築敷地若しくはその共有持分若しくは地上権の共有持分(密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第二百五十五条第一項の規定により定められた権利変換計画に係る防災施設建築敷地に関する権利又は防災施設建築物に関する権利を取得する権利を含む。)若しくは個別利用区内の宅地若しくはその使用収益権につき同法第二百四十八条第一項(政令で定める規定により読み替えて適用される場合を含む。)の規定により同項に規定する差額に相当する金額(第十項第一号並びに次条第一項及び第二項において「防災変換清算金」という。)の交付を受けることとなつたとき、又は第一項第五号の防災施設建築物の一部を取得する権利(同法第二百五十五条第一項又は第二百五十七条第一項の規定により定められた権利変換計画に係る防災施設建築物に関する権利を取得する権利を含む。以下この項及び第十項において同じ。)に基づき同号の防災施設建築物の一部(同号の防災施設建築物に関する権利を含む。)を取得したときは、その受けることとなつた日又は取得した日において、同号の資産のうち当該金額に対応するものとして政令で定める部分又はその取得の基因となつた同号の防災施設建築物の一部を取得する権利につき収用等又は換地処分等による譲渡があつたものとみなして前二条又は第一項から第六項までの規定を適用する。
 第一項第六号の規定の適用を受けた場合(連結事業年度において第六十八条の七十二第一項(同号に係る部分に限る。)の規定の適用を受けた場合を含む。)において、同号の施行再建マンションに関する権利を取得する権利に基づき同号の施行再建マンションに関する権利を取得したときは、その取得した日において、当該権利を取得する権利につき換地処分等による譲渡があつたものとみなして第一項、第二項及び第四項から第六項までの規定を適用する。
10 内国法人が法人税法第六十一条の十三第一項に規定する譲渡損益調整資産(以下この項において「譲渡損益調整資産」という。)に係る同条第一項に規定する譲渡利益額(第一号において「譲渡利益額」という。)につき同項の規定の適用を受けた場合(連結事業年度において同法第八十一条の三第一項の規定により同項に規定する個別損金額を計算する場合における同法第六十一条の十三第一項の規定の適用を受けた場合を含む。)において、同条第二項に規定する譲受法人の有するその適用に係る譲渡損益調整資産(次項において「適用譲渡損益調整資産」という。)である第一項第三号から第六号まで(同項第三号にあつては新都市基盤整備法による土地整理に係る部分を、同項第四号にあつては都市再開発法による第二種市街地再開発事業に係る部分を、それぞれ除く。)の規定に該当する資産(第七項の施設建築物の一部を取得する権利、第八項の防災施設建築物の一部を取得する権利及び前項の施行再建マンションに関する権利を取得する権利を含む。)の譲渡につき第一項又は第五項の規定の適用を受けたとき(連結事業年度において第六十八条の七十二第一項又は第五項の規定の適用を受けたときを含む。)は、法人税法第六十一条の十三の規定の適用については、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定めるところによる。
 交換取得資産とともに補償金等又は保留地の対価を取得した場合(変換清算金又は防災変換清算金の交付を受けることとなつた場合その他政令で定める場合を含む。) 当該譲渡に基因して法人税法第六十一条の十三第二項の規定により益金の額に算入する金額は、当該譲渡利益額のうち当該補償金等若しくは保留地の対価又は変換清算金若しくは防災変換清算金の額に相当する部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額とする。 
 前号に掲げる場合以外の場合 当該譲渡は、法人税法第六十一条の十三第二項の規定の適用については、同項に規定する政令で定める事由に該当しないものとみなす。 
11 前項の規定の適用がある場合には、同項の譲受法人が同項の譲渡に係る換地処分等により取得した資産を適用譲渡損益調整資産とみなして、同項及び法人税法第六十一条の十三の規定を適用する。
12 第六十四条第六項及び第七項の規定は、第一項、第三項又は第五項の規定の適用を受けた資産について準用する。
13 第六十四条第十一項の規定は、第一項、第三項又は第五項の規定の適用を受けた資産(連結事業年度において第六十八条の七十二第一項、第三項又は第五項の規定の適用を受けた資産を含む。)について準用する。
14 第四項、第六項及び前二項に定めるもののほか、第一項第六号に規定する権利変換の時において当該権利変換により譲渡した資産(同号に規定する敷地利用権に係る部分に限る。)の価額と同号に規定する施行再建マンションに係る敷地利用権の価額の概算額との差額がある場合における当該譲渡した資産の同項に規定する譲渡直前の帳簿価額の計算その他同項、第三項、第五項及び第七項から第十一項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(収用換地等の場合の所得の特別控除)
第六十五条の二
法人の有する資産で第六十四条第一項各号又は前条第一項第一号若しくは第二号に規定するものがこれらの規定に該当することとなつた場合(第六十四条第二項の規定により同項第一号に規定する土地等又は同項第二号に規定する土地の上にある資産につき収用等による譲渡があつたものとみなされた場合及び前条第七項に規定する譲受け希望の申出の撤回があつたときにおいて、同項の規定により同条第一項第四号に規定する建築施設の部分の給付を受ける権利につき収用等による譲渡があつたものとみなされる場合を含む。)において、当該法人が収用等又は換地処分等(以下この条において「収用換地等」という。)により取得したこれらの規定に規定する補償金、対価若しくは清算金(当該譲受け希望の申出の撤回があつたことにより支払を受ける対償を含む。以下この条において「補償金等」という。)の額又は資産(以下この条において「交換取得資産」という。)の価額(当該収用換地等により取得した交換取得資産の価額が当該収用換地等により譲渡した資産の価額を超える場合において、その差額に相当する金額を当該収用換地等に際して支出したときは、当該差額に相当する金額を控除した金額)が、当該譲渡した資産の譲渡直前の帳簿価額と当該譲渡した資産の譲渡に要した経費で当該補償金等又は交換取得資産に係るものとして政令で定めるところにより計算した金額との合計額を超え、かつ、当該法人が当該事業年度のうち同一の年に属する期間中に収用換地等により譲渡した資産(前条第一項第三号から第六号までに掲げる場合に該当する換地処分等により譲渡した資産のうち当該換地処分等により取得した資産の価額に対応する部分として政令で定める部分及び同条第七項から第九項までの規定により換地処分等による譲渡があつたものとみなされる資産を除く。次項及び第七項において同じ。)のいずれについても第六十四条から前条までの規定の適用を受けないときは、その超える部分の金額と五千万円(当該譲渡の日の属する年における収用換地等により取得した補償金等(変換清算金及び防災変換清算金を含む。)の額又は交換取得資産の価額につき、この項、次項又は第七項の規定により損金の額に算入した、又は損金の額に算入する金額(第六十八条の七十三第一項、第二項又は第七項の規定により損金の額に算入した金額を含む。)があるときは、当該金額を控除した金額)とのいずれか低い金額を当該譲渡の日を含む事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 法人の有する資産で前条第一項第三号から第五号までに規定するものがこれらの規定に該当し、当該法人がこれらの規定に掲げる場合に該当する換地処分等により資産とともに補償金等を取得した場合又は同条第七項の規定により同条第一項第四号の資産につき収用等による譲渡があつたものとみなされて変換清算金の交付を受けることとなつた場合若しくは同条第八項の規定により同条第一項第五号の資産につき収用等による譲渡があつたものとみなされて防災変換清算金の交付を受けることとなつた場合において、その取得した補償金等(変換清算金及び防災変換清算金を含む。以下この項及び第七項において同じ。)の額が当該換地処分等により譲渡した資産(同条第七項又は第八項の規定により収用等による譲渡があつたものとみなされる資産を含む。)の譲渡直前の帳簿価額のうち当該補償金等の額に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額と当該譲渡した資産の譲渡に要した経費で当該補償金等に係るものとして政令で定めるところにより計算した金額との合計額を超え、かつ、当該法人が当該事業年度のうち同一の年に属する期間中に収用換地等により譲渡した資産のいずれについても第六十四条から前条までの規定の適用を受けないときは、その超える部分の金額と五千万円(当該譲渡の日の属する年における収用換地等により取得した補償金等の額又は交換取得資産の価額につき、前項、この項又は第七項の規定により損金の額に算入した、又は損金の額に算入する金額(第六十八条の七十三第一項、第二項又は第七項の規定により損金の額に算入した金額を含む。)があるときは、当該金額を控除した金額)とのいずれか低い金額を当該譲渡の日を含む事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 前二項の規定は、次の各号に掲げる場合に該当する場合には、当該各号に定める資産については、適用しない。
 前二項に規定する資産の収用換地等による譲渡が、当該資産の買取り、消滅、交換、取壊し、除去又は使用(以下この条において「買取り等」という。)の申出をする者(以下この条において「公共事業施行者」という。)から当該資産につき最初に当該申出のあつた日から六月を経過した日(当該資産の当該譲渡につき、土地収用法第十五条の七第一項の規定による仲裁の申請(同日以前にされたものに限る。)に基づき同法第十五条の十一第一項に規定する仲裁判断があつた場合、同法第四十六条の二第一項の規定による補償金の支払の請求があつた場合又は農地法第三条第一項若しくは第五条第一項の規定による許可を受けなければならない場合若しくは同項第六号の規定による届出をする場合には、同日から政令で定める期間を経過した日)までにされなかつた場合 当該資産 
 一の収用換地等に係る事業につき前二項に規定する資産の収用換地等による譲渡が二以上あつた場合において、これらの譲渡が二以上の年にわたつてされたとき 当該資産のうち、最初に当該譲渡があつた年において譲渡された資産以外の資産 
 前二項に規定する資産の収用換地等による譲渡が当該資産につき最初に買取り等の申出を受けた者以外の法人からされた場合(当該申出を受けた者が法人である場合には、当該法人が当該収用換地等による譲渡をしていない場合に該当し、かつ、次に掲げる場合に該当するときを除く。) 当該資産 
 当該法人を被合併法人とする適格合併が行われた場合で当該適格合併により当該資産の移転を受けた合併法人が当該譲渡をした場合
 当該法人を分割法人とする適格分割が行われた場合で当該適格分割により当該資産の移転を受けた分割承継法人が当該譲渡をした場合
 第一項又は第二項の規定は、確定申告書等にこれらの規定により損金の額に算入される金額の損金算入に関する申告の記載及びその損金の額に算入される金額の計算に関する明細書の添付があり、かつ、これらの規定の適用を受けようとする資産につき公共事業施行者から交付を受けた前項の買取り等の申出があつたことを証する書類その他の財務省令で定める書類を保存している場合に限り、適用する。
 税務署長は、前項の記載若しくは添付がない確定申告書等の提出があつた場合又は同項の財務省令で定める書類の保存がない場合においても、その記載若しくは添付又は保存がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類及び同項の明細書並びに当該財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項又は第二項の規定を適用することができる。
 公共事業施行者は、財務省令で定めるところにより、第四項に規定する買取り等の申出があつたことを証する書類の写し及び当該資産の買取り等に係る支払に関する調書を、その事業の施行に係る営業所、事業所その他の事業場の所在地の所轄税務署長に提出しなければならない。
 法人が、第六十四条の二第十項から第十二項まで(これらの規定を前条第三項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定に該当することとなつた場合において、第六十四条の二第十項若しくは第十一項に規定する特別勘定の金額又は同条第十二項各号に定める金額に係る収用換地等のあつた日を含む事業年度(その事業年度が連結事業年度に該当する場合には、当該連結事業年度)のうち同一の年に属する期間中に収用換地等により譲渡した資産の全部に係る同条第一項の特別勘定の金額(当該収用換地等のあつた日を含む事業年度が連結事業年度に該当する場合には、第六十八条の七十一第一項の特別勘定の金額)がないこととなり、かつ、当該資産のいずれについても第六十四条第一項(第六十四条の二第七項又は前条第三項において準用する場合を含む。)、第六十四条第八項(第六十四条の二第八項又は前条第三項において準用する場合を含む。)又は前条第一項若しくは第五項の規定(第六十八条の七十第一項(第六十八条の七十一第八項又は第六十八条の七十二第三項において準用する場合を含む。)、第六十八条の七十第七項(第六十八条の七十一第九項又は第六十八条の七十二第三項において準用する場合を含む。)又は第六十八条の七十二第一項若しくは第五項の規定を含む。)の適用を受けていないときは、第六十四条の二第十項から第十二項までの規定に該当することとなつた当該特別勘定の金額と五千万円(当該収用換地等のあつた日の属する年において他の資産の収用換地等により取得した補償金等の額又は交換取得資産の価額につき、第一項、第二項又はこの項の規定により損金の額に算入した、又は損金の額に算入する金額(第六十八条の七十三第一項、第二項又は第七項の規定により損金の額に算入した金額を含む。)があるときは、当該金額を控除した金額)とのうちいずれか低い金額をその該当することとなつた日を含む事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 第三項から第五項までの規定は、前項の規定により損金の額に算入する場合について準用する。
 第一項、第二項又は第七項の規定の適用を受けた法人のこれらの規定により損金の額に算入された金額は、法人税法第六十七条第三項及び第五項の規定の適用については、これらの規定に規定する所得等の金額に含まれるものとする。
10 第三項から第六項まで、第八項及び前項に定めるもののほか、第一項、第二項又は第七項の規定の適用を受けた法人の利益積立金額の計算その他第一項、第二項又は第七項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

第二款 特定事業の用地買収等の場合の所得の特別控除

編集
(特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除)
第六十五条の三
法人(清算中の法人を除く。以下この款において同じ。)の有する土地又は土地の上に存する権利(棚卸資産に該当するものを除く。以下この款において「土地等」という。)が次の各号に掲げる場合に該当することとなつた場合において、当該法人が当該各号に該当することとなつた土地等の譲渡により取得した対価の額又は資産(以下この項において「交換取得資産」という。)の価額(当該譲渡により取得した交換取得資産の価額がその譲渡した土地等の価額を超える場合において、その差額に相当する金額を当該譲渡に際して支出したときは、当該差額に相当する金額を控除した金額)が、当該譲渡した土地等の譲渡直前の帳簿価額と当該譲渡した土地等の譲渡に要した経費で当該対価又は交換取得資産に係るものとして政令で定めるところにより計算した金額との合計額を超え、かつ、当該法人が当該事業年度のうち同一の年に属する期間中にその該当することとなつた土地等のいずれについても第六十五条の七から第六十五条の九まで、第六十六条又は第六十六条の二の規定の適用を受けないときは、その超える部分の金額と二千万円(当該譲渡の日の属する年における譲渡により取得した対価の額又は交換取得資産の価額につき、この項の規定により損金の額に算入した、又は損金の額に算入する金額(第六十八条の七十四第一項の規定により損金の額に算入した金額を含む。)があるときは、当該金額を控除した金額)とのいずれか低い金額を当該譲渡の日を含む事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 国、地方公共団体、独立行政法人都市再生機構又は地方住宅供給公社が土地区画整理法による土地区画整理事業、大都市地域住宅等供給促進法による住宅街区整備事業、都市再開発法による第一種市街地再開発事業又は密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律による防災街区整備事業として行う公共施設の整備改善、宅地の造成、共同住宅の建設又は建築物及び建築敷地の整備に関する事業の用に供するためこれらの者(地方公共団体の設立に係る団体で政令で定めるものを含む。)に買い取られる場合(第六十四条第一項第三号の四から第三号の六までの規定の適用がある場合を除く。)
 都市再開発法による第一種市街地再開発事業の都市計画法第五十六条第一項に規定する事業予定地内の土地等が、同項の規定に基づいて、当該第一種市街地再開発事業を行う都市再開発法第十一条第二項の認可を受けて設立された市街地再開発組合に買い取られる場合
二の二 密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律による防災街区整備事業の都市計画法第五十六条第一項に規定する事業予定地内の土地等が、同項の規定に基づいて、当該防災街区整備事業を行う密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第百三十六条第二項の認可を受けて設立された防災街区整備事業組合に買い取られる場合
 古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法第十一条第一項、都市緑地法第十七条第一項若しくは第三項、特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法第八条第一項、航空法第四十九条第四項(同法第五十五条の二第三項において準用する場合を含む。)、防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律第五条第二項又は公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律第九条第二項その他政令で定める法律の規定により買い取られる場合(都市緑地法第十七条第三項の規定により買い取られる場合には、政令で定める場合に限る。)
 文化財保護法第二十七条第一項の規定により重要文化財として指定された土地、同法第百九条第一項の規定により史跡、名勝若しくは天然記念物として指定された土地、自然公園法第二十条第一項の規定により特別地域として指定された区域内の土地又は自然環境保全法第二十五条第一項の規定により特別地区として指定された区域内の土地が国又は地方公共団体(その設立に係る団体で政令で定めるものを含む。)に買い取られる場合(当該重要文化財として指定された土地又は当該史跡、名勝若しくは天然記念物として指定された土地が独立行政法人国立文化財機構、独立行政法人国立科学博物館、地方独立行政法人(地方独立行政法人法第二十一条第六号に掲げる業務を主たる目的とするもののうち政令で定めるものに限る。)又は文化財保護法第百九十二条の二第一項に規定する文化財保存活用支援団体(政令で定めるものに限る。以下この号において同じ。)に買い取られる場合(当該文化財保存活用支援団体に買い取られる場合には、政令で定める場合に限る。)を含むものとし、第六十四条第一項第二号の規定の適用がある場合を除く。)
 森林法第二十五条若しくは第二十五条の二の規定により保安林として指定された区域内の土地又は同法第四十一条の規定により指定された保安施設地区内の土地が同条第三項に規定する保安施設事業のために国又は地方公共団体に買い取られる場合
 防災のための集団移転促進事業に係る国の財政上の特別措置等に関する法律第三条第一項の同意を得た同項に規定する集団移転促進事業計画において定められた同法第二条第一項に規定する移転促進区域内にある同法第三条第二項第六号に規定する農地等が当該集団移転促進事業計画に基づき地方公共団体に買い取られる場合(第六十四条第一項第二号の規定の適用がある場合を除く。)
 法人の有する土地等につき、一の事業で前項各号の買取りに係るものの用に供するために、これらの規定の買取りが二以上行われた場合において、これらの買取りが二以上の年にわたつて行われたときは、これらの買取りのうち、最初にこれらの規定の買取りが行われた年において行われたもの以外の買取りについては、同項の規定は、適用しない。
 法人の有する土地等につき、一の事業で第一項各号の買取りに係るものの用に供するために、これらの規定の買取りが次の各号に掲げる法人に該当する法人から行われた場合には、当該各号に定める買取りについては、同項の規定は、適用しない。
 適格合併に係る被合併法人 当該適格合併により合併法人が当該事業に係る資産の移転を受けた場合において当該移転を受けた資産について行われる買取り 
 適格分割に係る分割法人 当該適格分割により分割承継法人が当該事業に係る資産の移転を受けた場合において当該移転を受けた資産について行われる買取り 
 適格現物出資に係る現物出資法人 当該適格現物出資により被現物出資法人が当該事業に係る資産の移転を受けた場合において当該移転を受けた資産について行われる買取り 
 適格現物分配に係る現物分配法人 当該適格現物分配により被現物分配法人が当該事業に係る資産の移転を受けた場合において当該移転を受けた資産について行われる買取り 
 第一項の規定は、確定申告書等に同項の規定により損金の額に算入される金額の損金算入に関する申告の記載及びその損金の額に算入される金額の計算に関する明細書の添付があり、かつ、同項各号の買取りをする者から交付を受けた同項の土地等の買取りがあつたことを証する書類その他の財務省令で定める書類を保存している場合に限り、適用する。
 税務署長は、前項の記載若しくは添付がない確定申告書等の提出があつた場合又は同項の財務省令で定める書類の保存がない場合においても、その記載若しくは添付又は保存がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類及び同項の明細書並びに当該財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。
 第一項各号の買取りをする者は、財務省令で定めるところにより、同項の土地等の買取りに係る支払に関する調書を、その事業の施行に係る営業所、事業所その他の事業場の所在地の所轄税務署長に提出しなければならない。
 第一項の規定の適用を受けた法人の同項の規定により損金の額に算入された金額は、法人税法第六十七条第三項及び第五項の規定の適用については、これらの規定に規定する所得等の金額に含まれるものとする。
 第二項から前項までに定めるもののほか、第一項の規定の適用を受けた法人の利益積立金額の計算その他同項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(特定住宅地造成事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除)
第六十五条の四
法人の有する土地等が次の各号に掲げる場合に該当することとなつた場合において、当該法人が当該各号に該当することとなつた土地等の譲渡により取得した対価の額又は資産(以下この項において「交換取得資産」という。)の価額(当該譲渡により取得した交換取得資産の価額がその譲渡した土地等の価額を超える場合において、その差額に相当する金額を当該譲渡に際して支出したときは、当該差額に相当する金額を控除した金額)が、当該譲渡した土地等の譲渡直前の帳簿価額と当該譲渡した土地等の譲渡に要した経費で当該対価又は交換取得資産に係るものとして政令で定めるところにより計算した金額との合計額を超え、かつ、当該法人が当該事業年度のうち同一の年に属する期間中にその該当することとなつた土地等のいずれについても第六十五条の七から第六十五条の九まで、第六十六条又は第六十六条の二の規定の適用を受けないときは、その超える部分の金額と千五百万円(当該譲渡の日の属する年における譲渡により取得した対価の額又は交換取得資産の価額につき、この項の規定により損金の額に算入した、又は損金の額に算入する金額(第六十八条の七十五第一項の規定により損金の額に算入した金額を含む。)があるときは、当該金額を控除した金額)とのいずれか低い金額を当該譲渡の日を含む事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 地方公共団体(その設立に係る団体で政令で定めるものを含む。第十二号において同じ。)、独立行政法人中小企業基盤整備機構、独立行政法人都市再生機構、成田国際空港株式会社、地方住宅供給公社又は日本勤労者住宅協会が行う住宅の建設又は宅地の造成を目的とする事業(政令で定める事業を除く。)の用に供するためにこれらの者に買い取られる場合(第六十四条第一項第二号若しくは第四号、第六十五条第一項第一号又は前条第一項第一号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
 第六十四条第一項第一号に規定する土地収用法等に基づく収用(同項第二号の買取り及び同条第二項第一号の使用を含む。)を行う者若しくはその者に代わるべき者として政令で定める者によつて当該収用の対償に充てるため買い取られる場合、住宅地区改良法第二条第六項に規定する改良住宅を同条第三項に規定する改良地区の区域外に建設するため買い取られる場合又は公営住宅法第二条第四号に規定する公営住宅の買取りにより地方公共団体に買い取られる場合(第六十四条第一項第二号若しくは第四号若しくは第六十五条第一項第一号に掲げる場合又は政令で定める場合に該当する場合を除く。)
 一団の宅地の造成に関する事業(次のイ又はロのいずれか及びハに掲げる要件を満たすもので政令で定めるものに限る。)の用に供するために、平成六年一月一日から平成三十二年十二月三十一日までの間に、買い取られる場合(当該事業により造成される宅地の分譲を受けることを約して買い取られる場合を除くものとし、当該一団の宅地の造成が土地区画整理法による土地区画整理事業として行われるものである場合には政令で定める場合に限る。)
 当該一団の宅地の造成が都市計画法第二十九条第一項の許可(同法第四条第二項に規定する都市計画区域内において行われる同条第十二項に規定する開発行為に係るものに限る。)を受けて行われるものであり、かつ、その造成に係る一団の土地の面積が五ヘクタール以上のものであること(当該造成される宅地のうちに当該事業の用に供するために土地等が買い取られる者に対して分譲されるもの(以下この号において「優先分譲宅地」という。)がある場合(政令で定める場合に限る。)には、その一団の土地の面積のうちに優先分譲宅地の合計面積の占める割合が十パーセント未満であり、かつ、その一団の土地の面積から優先分譲宅地の合計面積を控除した面積が五ヘクタール以上のものであること。)その他政令で定める要件を満たすものであること。
 当該一団の宅地の造成が土地区画整理法による土地区画整理事業として行われるものであり、かつ、その造成に係る一団の土地(当該土地区画整理事業の同法第二条第四項に規定する施行地区内において当該土地等の買取りをする個人又は法人の有する当該施行地区内にある一団の土地に限る。)の面積が五ヘクタール以上のものであることその他政令で定める要件を満たすものであること。
 当該造成される宅地(優先分譲宅地がある場合には、優先分譲宅地以外のもの)の分譲が公募の方法により行われるものであること。
 公有地の拡大の推進に関する法律第六条第一項の協議に基づき地方公共団体、土地開発公社又は政令で定める法人に買い取られる場合(第六十四条第一項第二号又は前条第一項各号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
 特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法第四条第一項に規定する航空機騒音障害防止特別地区内にある土地が同法第九条第二項の規定により買い取られる場合
 地方公共団体又は幹線道路の沿道の整備に関する法律第十三条の二第一項に規定する沿道整備推進機構(政令で定めるものに限る。)が同法第二条第二号に掲げる沿道整備道路の沿道の整備のために行う公共施設若しくは公用施設の整備、宅地の造成又は建築物及び建築敷地の整備に関する事業で政令で定めるものの用に供するために、都市計画法第十二条の四第一項第四号に掲げる沿道地区計画の区域内にある土地等が、これらの者に買い取られる場合(第六十四条第一項第二号若しくは第四号、第六十五条第一項第一号若しくは前条第一項第一号に掲げる場合又は第一号、第二号若しくは第四号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
 地方公共団体又は密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第三百条第一項に規定する防災街区整備推進機構(政令で定めるものに限る。)が同法第二条第二号に掲げる防災街区としての整備のために行う公共施設若しくは公用施設の整備、宅地の造成又は建築物及び建築敷地の整備に関する事業で政令で定めるものの用に供するために、都市計画法第八条第一項第五号の二に掲げる特定防災街区整備地区又は同法第十二条の四第一項第二号に掲げる防災街区整備地区計画の区域内にある土地等が、これらの者に買い取られる場合(第六十四条第一項第二号若しくは第四号、第六十五条第一項第一号若しくは前条第一項第一号に掲げる場合又は第一号、第二号若しくは第四号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
 地方公共団体又は中心市街地の活性化に関する法律第六十一条第一項に規定する中心市街地整備推進機構(政令で定めるものに限る。)が同法第十六条第一項に規定する認定中心市街地(以下この号において「認定中心市街地」という。)の整備のために同法第十二条第一項に規定する認定基本計画の内容に即して行う公共施設若しくは公用施設の整備、宅地の造成又は建築物及び建築敷地の整備に関する事業で政令で定めるものの用に供するために、認定中心市街地の区域内にある土地等が、これらの者に買い取られる場合(第六十四条第一項第二号若しくは第四号、第六十五条第一項第一号若しくは前条第一項第一号に掲げる場合又は第一号、第二号、第四号若しくは前二号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
 地方公共団体又は景観法第九十二条第一項に規定する景観整備機構(政令で定めるものに限る。以下この号において同じ。)が同法第八条第一項に規定する景観計画に定められた同条第二項第四号ロに規定する景観重要公共施設の整備に関する事業(当該事業が当該景観整備機構により行われるものである場合には、地方公共団体の管理の下に行われるものに限る。)の用に供するために、当該景観計画の区域内にある土地等が、これらの者に買い取られる場合(第六十四条第一項第二号、第六十五条第一項第一号若しくは前条第一項第一号に掲げる場合又は第二号、第四号若しくは前三号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
 地方公共団体又は都市再生特別措置法第百十八条第一項に規定する都市再生推進法人(政令で定めるものに限る。以下この号において同じ。)が同法第四十六条第一項に規定する都市再生整備計画又は同法第八十一条第一項に規定する立地適正化計画に記載された公共施設の整備に関する事業(当該事業が当該都市再生推進法人により行われるものである場合には、地方公共団体の管理の下に行われるものに限る。)の用に供するために、当該都市再生整備計画又は立地適正化計画の区域内にある土地等が、これらの者に買い取られる場合(第六十四条第一項第二号若しくは第四号、第六十五条第一項第一号若しくは前条第一項第一号に掲げる場合又は第一号、第二号、第四号若しくは第六号から前号までに掲げる場合に該当する場合を除く。)
十一 地方公共団体又は地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律第三十四条第一項に規定する歴史的風致維持向上支援法人(政令で定めるものに限る。以下この号において同じ。)が同法第十二条第一項に規定する認定重点区域における同法第八条に規定する認定歴史的風致維持向上計画に記載された公共施設又は公用施設の整備に関する事業(当該事業が当該歴史的風致維持向上支援法人により行われるものである場合には、地方公共団体の管理の下に行われるものに限る。)の用に供するために、当該認定重点区域内にある土地等が、これらの者に買い取られる場合(第六十四条第一項第二号若しくは第四号、第六十五条第一項第一号若しくは前条第一項第一号に掲げる場合又は第一号、第二号、第四号若しくは第六号から前号までに掲げる場合に該当する場合を除く。)
十二 国又は都道府県が作成した総合的な地域開発に関する計画で政令で定めるものに基づき、主として工場、住宅又は流通業務施設の用に供する目的で行われる一団の土地の造成に関する事業で、次に掲げる要件に該当するものとして都道府県知事が指定したものの用に供するために地方公共団体又は国若しくは地方公共団体の出資に係る法人で政令で定めるものに買い取られる場合
 当該計画に係る区域の面積が政令で定める面積以上であり、かつ、当該事業の施行区域の面積が政令で定める面積以上であること。
 当該事業の施行区域内の道路、公園、緑地その他の公共の用に供する空地の面積が当該施行区域内に造成される土地の用途区分に応じて適正に確保されるものであること。
十三 次に掲げる事業(都市計画その他の土地利用に関する国又は地方公共団体の計画に適合して行われるものであることその他の政令で定める要件に該当することにつき財務省令で定めるところにより証明がされたものに限る。)の用に供するために、地方公共団体の出資に係る法人その他の政令で定める法人に買い取られる場合
 商店街の活性化のための地域住民の需要に応じた事業活動の促進に関する法律第五条第三項に規定する認定商店街活性化事業計画に基づく同法第二条第二項に規定する商店街活性化事業又は同法第七条第三項に規定する認定商店街活性化支援事業計画に基づく同法第二条第三項に規定する商店街活性化支援事業
 中心市街地の活性化に関する法律第四十九条第二項に規定する認定特定民間中心市街地活性化事業計画に基づく同法第七条第七項に規定する中小小売商業高度化事業(同項第一号から第四号まで又は第七号に掲げるものに限る。)
十四 農業協同組合法第十一条の四十八第一項に規定する宅地等供給事業のうち同法第十条第五項第三号に掲げるもの又は独立行政法人中小企業基盤整備機構法第十五条第一項第三号ロに規定する他の事業者との事業の共同化若しくは中小企業の集積の活性化に寄与する事業の用に供する土地の造成に関する事業で、都市計画その他の土地利用に関する国又は地方公共団体の計画に適合した計画に従つて行われるものであることその他の政令で定める要件に該当するものとして都道府県知事が指定したものの用に供するために買い取られる場合
十四の二 総合特別区域法第二条第二項第五号イ又は第三項第五号イに規定する共同して又は一の団地若しくは主として一の建物に集合して行う事業の用に供する土地の造成に関する事業で、都市計画その他の土地利用に関する国又は地方公共団体の計画に適合した計画に従つて行われるものであることその他の政令で定める要件に該当するものとして市町村長又は特別区の区長が指定したものの用に供するために買い取られる場合
十五 地方公共団体の出資に係る法人その他の政令で定める法人(以下この号において「特定法人」という。)が行う産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律第二条第二項に規定する特定施設(同項第一号に規定する建設廃棄物処理施設を含むものを除く。)の整備の事業(当該事業が同法第四条第一項の規定による認定を受けた整備計画に基づいて行われるものであることその他の政令で定める要件に該当することにつき財務省令で定めるところにより証明がされたものに限る。)の用に供するために、地方公共団体又は当該特定法人に買い取られる場合(第六十四条第一項第二号若しくは第六十五条第一項第一号に掲げる場合又は第一号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
十六 広域臨海環境整備センター法第二十条第三項の規定による認可を受けた同項の基本計画に基づいて行われる同法第二条第一項第四号に掲げる廃棄物の搬入施設の整備の事業の用に供するために、広域臨海環境整備センターに買い取られる場合
十七 生産緑地法第六条第一項に規定する生産緑地地区内にある土地が、同法第十一条第一項、第十二条第二項又は第十五条第二項の規定に基づき、地方公共団体、土地開発公社その他政令で定める法人に買い取られる場合
十八 国土利用計画法第十二条第一項の規定により規制区域として指定された区域内の土地等が同法第十九条第二項の規定により買い取られる場合
十九 国、地方公共団体その他政令で定める法人が作成した地域の開発、保全又は整備に関する事業に係る計画で、国土利用計画法第九条第三項に規定する土地利用の調整等に関する事項として同条第一項の土地利用基本計画に定められたもののうち政令で定めるものに基づき、当該事業の用に供するために土地等が国又は地方公共団体(その設立に係る団体で政令で定めるものを含む。)に買い取られる場合
二十 都市再開発法第七条の六第三項、大都市地域住宅等供給促進法第八条第三項(大都市地域住宅等供給促進法第二十七条において準用する場合を含む。)、地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律第二十二条第三項又は被災市街地復興特別措置法第八条第三項の規定により土地等が買い取られる場合
二十一 土地区画整理法による土地区画整理事業(同法第三条第一項の規定によるものを除く。)が施行された場合において、土地等の上に存する建物又は構築物(以下この号において「建物等」という。)が建築基準法第三条第二項に規定する建築物その他の政令で定める建物等に該当していることにより換地(当該土地の上に存する権利の目的となるべき土地を含む。以下この号において同じ。)を定めることが困難であることにつき財務省令で定めるところにより証明がされた当該土地等について土地区画整理法第九十条の規定により換地が定められなかつたことに伴い同法第九十四条の規定による清算金を取得するとき(政令で定める場合に該当する場合を除く。)。
二十一の二 土地等につき被災市街地復興特別措置法による被災市街地復興土地区画整理事業が施行された場合において、同法第十七条第一項の規定により保留地が定められたことに伴い当該土地等に係る換地処分により当該土地等のうち当該保留地の対価の額に対応する部分の譲渡があつたとき。
二十二 土地等につきマンションの建替え等の円滑化に関する法律第二条第一項第四号に規定するマンション建替事業が施行された場合において、当該土地等に係る同法の権利変換により同法第七十五条の規定による補償金(当該法人(同条第一号に掲げる者に限る。)がやむを得ない事情により同法第五十六条第一項の申出をしたと認められる場合として政令で定める場合における当該申出に基づき支払われるものに限る。)を取得するとき、又は当該土地等が同法第十五条第一項若しくは第六十四条第一項若しくは第三項の請求(当該法人にやむを得ない事情があつたと認められる場合として政令で定める場合にされたものに限る。)により買い取られたとき。
二十二の二 建築物の耐震改修の促進に関する法律第五条第三項第二号に規定する通行障害既存耐震不適格建築物(同法第七条第二号又は第三号に掲げる建築物であるものに限る。)に該当する決議要除却認定マンション(マンションの建替え等の円滑化に関する法律第百九条第一項に規定する決議要除却認定マンションをいう。以下この号において同じ。)の敷地の用に供されている土地等につきマンションの建替え等の円滑化に関する法律第二条第一項第九号に規定するマンション敷地売却事業(当該マンション敷地売却事業に係る同法第百十三条に規定する認定買受計画に、決議要除却認定マンションを除却した後の土地に新たに建築される同項第一号に規定するマンションに関する事項の記載があるものに限る。)が実施された場合において、当該土地等に係る同法第百四十一条第一項の認可を受けた同項に規定する分配金取得計画(同法第百四十五条において準用する同項の規定により当該分配金取得計画の変更に係る認可を受けた場合には、その変更後のもの)に基づき同法第百五十一条の規定による同法第百四十二条第一項第三号の分配金を取得するとき、又は当該土地等が同法第百二十四条第一項の請求により買い取られたとき。
二十三 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律第三十七条第一項の規定により管理地区として指定された区域内の土地が国若しくは地方公共団体に買い取られる場合又は鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律第二十九条第一項の規定により環境大臣が特別保護地区として指定した区域内の土地のうち文化財保護法第百九条第一項の規定により天然記念物として指定された鳥獣(これに準ずる鳥を含む。)の生息地で国若しくは地方公共団体においてその保存をすべきものとして政令で定めるものが国若しくは地方公共団体に買い取られる場合(第六十四条第一項第二号又は前条第一項第四号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
二十四 自然公園法第七十二条に規定する都道府県立自然公園の区域内のうち同法第七十三条第一項に規定する条例の定めるところにより特別地域として指定された地域で、当該地域内における行為につき同法第二十条第一項に規定する特別地域内における行為に関する同法第二章第四節の規定による規制と同等の規制が行われている地域として環境大臣が認定した地域内の土地又は自然環境保全法第四十五条第一項に規定する都道府県自然環境保全地域のうち同法第四十六条第一項に規定する条例の定めるところにより特別地区として指定された地区で、当該地区内における行為につき同法第二十五条第一項に規定する特別地区内における行為に関する同法第四章第二節の規定による規制と同等の規制が行われている地区として環境大臣が認定した地区内の土地が地方公共団体に買い取られる場合
二十五 農業経営基盤強化促進法第四条第一項第一号に規定する農用地で農業振興地域の整備に関する法律第八条第二項第一号に規定する農用地区域として定められている区域内にあるものが、農業経営基盤強化促進法第十六条第二項の協議に基づき、同項に規定する農地利用集積円滑化団体等(当該農地利用集積円滑化団体等が、一般社団法人若しくは一般財団法人である同法第十五条第二項に規定する農地利用集積円滑化団体である場合又は同項に規定する農地中間管理機構である場合には、政令で定めるものに限る。)に買い取られる場合
 法人の有する土地等で被災市街地復興特別措置法第五条第一項の規定により都市計画に定められた被災市街地復興推進地域内にあるものが前項第二十一号の二に掲げる場合に該当することとなつた場合には、同号の保留地が定められた場合は第六十五条第一項に規定する保留地が定められた場合に該当するものとみなし、かつ、同号の保留地の対価の額は同項並びに同条第二項第一号及び第十項第一号に規定する保留地の対価の額に該当するものとみなして、同条第一項、第五項及び第十項の規定を適用する。
 法人の有する土地等につき、一の事業で第一項第一号から第三号まで、第六号から第十六号まで、第十九号、第二十二号又は第二十二号の二の買取りに係るものの用に供するために、これらの規定の買取りが二以上行われた場合において、これらの買取りが二以上の年にわたつて行われたときは、これらの買取りのうち、最初にこれらの規定の買取りが行われた年において行われたもの以外の買取りについては、同項の規定は、適用しない。
 法人の有する土地等につき、一の事業で第一項第一号から第三号まで、第六号から第十六号まで、第十九号、第二十二号又は第二十二号の二の買取りに係るものの用に供するために、これらの買取りが次の各号に掲げる法人に該当する法人から行われた場合には、当該各号に定める買取りについては、同項の規定は、適用しない。
 適格合併に係る被合併法人 当該適格合併により合併法人が当該事業に係る資産の移転を受けた場合において当該移転を受けた資産について行われる買取り 
 適格分割に係る分割法人 当該適格分割により分割承継法人が当該事業に係る資産の移転を受けた場合において当該移転を受けた資産について行われる買取り 
 適格現物出資に係る現物出資法人 当該適格現物出資により被現物出資法人が当該事業に係る資産の移転を受けた場合において当該移転を受けた資産について行われる買取り 
 適格現物分配に係る現物分配法人 当該適格現物分配により被現物分配法人が当該事業に係る資産の移転を受けた場合において当該移転を受けた資産について行われる買取り 
 前条第四項、第五項及び第七項の規定は第一項の規定を適用する場合について、同条第六項の規定は第一項各号の買取りをする者について、それぞれ準用する。
 第二項から前項までに定めるもののほか、第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(農地保有の合理化のために農地等を譲渡した場合の所得の特別控除)
第六十五条の五
農地法第二条第三項に規定する農地所有適格法人の有する土地等が次の各号に掲げる場合に該当することとなつた場合において、当該農地所有適格法人が当該各号に該当することとなつた土地等の譲渡により取得した対価の額又は資産(以下この項において「交換取得資産」という。)の価額(当該譲渡により取得した交換取得資産の価額がその譲渡した土地等の価額を超える場合において、その差額に相当する金額を当該譲渡に際して支出したときは、当該差額に相当する金額を控除した金額)が、当該譲渡した土地等の譲渡直前の帳簿価額と当該譲渡した土地等の譲渡に要した経費で当該対価又は交換取得資産に係るものとして政令で定めるところにより計算した金額との合計額を超え、かつ、当該農地所有適格法人が当該事業年度のうち同一の年に属する期間中にその該当することとなつた土地等のいずれについても第六十五条の七から第六十五条の九まで、第六十六条又は第六十六条の二の規定の適用を受けないときは、その超える部分の金額と八百万円(当該譲渡の日の属する年における譲渡により取得した対価の額又は交換取得資産の価額につき、この項の規定により損金の額に算入した、又は損金の額に算入する金額(第六十八条の七十六第一項の規定により損金の額に算入した金額を含む。)があるときは、当該金額を控除した金額)とのいずれか低い金額を当該譲渡の日を含む事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 農業振興地域の整備に関する法律第二十三条に規定する勧告に係る協議、調停又はあつせんにより譲渡した場合その他農地保有の合理化のために土地等を譲渡した場合として政令で定める場合(前条第一項第二十五号の規定の適用がある場合を除く。)
 農業振興地域の整備に関する法律第八条第二項第一号に規定する農用地区域内にある土地等を農業経営基盤強化促進法第十九条の規定による公告があつた同条の農用地利用集積計画の定めるところにより譲渡した場合(前条第一項第二十五号の規定の適用がある場合を除く。)
 特定農山村地域における農林業等の活性化のための基盤整備の促進に関する法律第九条第一項の規定による公告があつた同項の所有権移転等促進計画の定めるところにより土地等(同法第二条第二項第一号又は第二号に掲げる土地及び当該土地の上に存する権利に限る。)の譲渡(農林業の体験のための施設その他の財務省令で定める施設の用に供するためのものを除く。)をした場合(前条第一項第一号又は第二十五号の規定の適用がある場合を除く。)
 林業経営基盤の強化等の促進のための資金の融通等に関する暫定措置法第十条の規定による都道府県知事のあつせんにより、同法第三条第一項の認定を受けた者に山林に係る土地の譲渡(林地保有及び森林施業の合理化に資するものとして政令で定めるものに限る。)をした場合
 前項の規定は、確定申告書等に同項の規定により損金の額に算入される金額の損金算入に関する申告の記載があり、かつ、当該確定申告書等にその損金の額に算入される金額の計算に関する明細書その他財務省令で定める書類の添付がある場合に限り、適用する。
 税務署長は、前項の記載又は添付がない確定申告書等の提出があつた場合においても、その記載又は添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類並びに同項の明細書及び財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。
 第六十五条の三第七項の規定は、第一項の規定を適用する場合について準用する。
 前三項に定めるもののほか、第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

第二款の二 特定の長期所有土地等の所得の特別控除

編集

第六十五条の五の二
法人(清算中の法人を除く。)が、平成二十一年一月一日から平成二十二年十二月三十一日までの期間(第四項において「指定期間」という。)内に取得をした国内にある土地又は土地の上に存する権利(棚卸資産に該当するものを除く。以下この条において「土地等」という。)で、その取得をした日から引き続き所有し、かつ、その所有期間(その取得をした日の翌日から当該土地等の譲渡をした日の属する年の一月一日までの所有していた期間をいう。)が五年を超えるものの譲渡をした場合において、当該法人が当該土地等の譲渡により取得した対価の額又は資産(以下この項において「交換取得資産」という。)の価額(当該譲渡により取得した交換取得資産の価額がその譲渡をした土地等の価額を超える場合において、その差額に相当する金額を当該譲渡に際して支出したときは、当該差額に相当する金額を控除した金額)が、当該譲渡をした土地等の譲渡直前の帳簿価額と当該譲渡をした土地等の譲渡に要した経費で当該対価又は交換取得資産に係るものとして政令で定めるところにより計算した金額との合計額を超え、かつ、当該法人が当該事業年度のうち同一の年に属する期間中にその譲渡をした土地等のいずれについても第六十五条の七から第六十五条の九まで又は第六十六条の規定の適用を受けないときは、その超える部分の金額と千万円(当該譲渡の日の属する年における譲渡により取得した対価の額又は交換取得資産の価額につき、この項の規定により損金の額に算入した、又は損金の額に算入する金額(第六十八条の七十六の二第一項の規定により損金の額に算入した金額を含む。)があるときは、当該金額を控除した金額)とのいずれか低い金額を当該譲渡の日を含む事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 前項の規定は、確定申告書等に同項の規定により損金の額に算入される金額の損金算入に関する申告の記載があり、かつ、当該確定申告書等にその損金の額に算入される金額の計算に関する明細書の添付がある場合に限り、適用する。
 税務署長は、前項の記載又は添付がない確定申告書等の提出があつた場合においても、その記載又は添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類及び同項の明細書の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。
 合併法人、分割承継法人、被現物出資法人又は被現物分配法人(以下この項において「合併法人等」という。)が、適格合併、適格分割、適格現物出資又は適格現物分配(第七項第二号ニにおいて「適格合併等」という。)により被合併法人、分割法人、現物出資法人又は現物分配法人(以下この項において「被合併法人等」という。)が指定期間内に取得をした土地等の移転を受けた場合には、当該被合併法人等が当該土地等の取得をした日において当該合併法人等が当該土地等の取得をしたものとみなして、第一項の規定を適用する。
 第一項の規定の適用を受けた法人の同項の規定により損金の額に算入された金額は、法人税法第六十七条第三項及び第五項の規定の適用については、これらの規定に規定する所得等の金額に含まれるものとする。
 第二項から前項までに定めるもののほか、第一項の規定の適用を受けた法人の利益積立金額の計算その他同項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
 この条における用語については、次に定めるところによる。
 取得には、当該法人と政令で定める特殊の関係のある個人若しくは法人からの取得又は合併、分割、贈与、交換、出資若しくは適格現物分配によるもの、所有権移転外リース取引によるものその他政令で定めるものを含まないものとする。
 譲渡には、土地等を使用させることにより当該土地等の価値が著しく減少する場合として政令で定める場合に該当する場合におけるその使用させる行為を含むものとし、次に掲げるものを含まないものとする。
 第六十四条第一項第一号から第四号まで及び第八号並びに第六十五条第一項第一号及び第三号から第六号までに規定する収用、買取り、換地処分、権利変換又は買収による譲渡(第六十四条第二項又は第六十五条第七項から第九項までの規定によりこれらの規定に規定する収用等又は換地処分等による譲渡があつたものとみなされる場合における当該譲渡を含む。)
 前三条の規定の適用を受ける譲渡(交換による譲渡を含む。)
 法人税法第五十条第一項又は第五項の規定の適用を受ける交換による譲渡
 適格合併等による土地等の移転

第三款 資産の譲渡に係る特別控除額の特例

編集
(資産の譲渡に係る特別控除額の特例)
第六十五条の六
法人がその有する資産の譲渡をした場合において、当該譲渡の日の属する年におけるその資産の譲渡につき第六十五条の二第一項、第二項若しくは第七項、第六十五条の三第一項、第六十五条の四第一項、第六十五条の五第一項又は前条第一項の規定のうち二以上の規定の適用を受け、これらの規定により損金の額に算入した、又は損金の額に算入する金額の合計額が五千万円を超えるときは、これらの規定にかかわらず、その超える部分の金額は、各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。

第四款 特定の資産の買換えの場合等の課税の特例

編集
(特定の資産の買換えの場合の課税の特例)
第六十五条の七
法人(清算中の法人を除く。以下この款において同じ。)が、昭和四十五年四月一日から平成三十二年三月三十一日までの期間(第九項において「対象期間」という。)内に、その有する資産(棚卸資産を除く。以下この款において同じ。)で次の表の各号の上欄に掲げるもの(その譲渡につき第六十三条第一項の規定の適用がある土地等(土地又は土地の上に存する権利をいう。以下第六十五条の九までにおいて同じ。)を除く。以下この条において同じ。)の譲渡をした場合において、当該譲渡の日を含む事業年度において、当該各号の下欄に掲げる資産の取得をし、かつ、当該取得の日から一年以内に、当該取得をした資産(第四項及び第十二項並びに次条第十四項及び第十五項を除き、以下この条及び次条において「買換資産」という。)を当該各号の下欄に規定する地域内にある当該法人の事業の用(同表の第八号の下欄に掲げる資産については、その法人の事業の用。第三項及び第九項において同じ。)に供したとき(当該事業年度において当該事業の用に供しなくなつたときを除く。)、又は供する見込みであるとき(適格合併により当該買換資産を合併法人に移転する場合において当該合併法人が当該買換資産を当該適格合併により移転を受ける当該各号の下欄に規定する地域内にある事業の用(同表の第八号の下欄に掲げる資産については、その移転を受ける事業の用)に供する見込みであるときその他の政令で定めるときを含む。第三項において同じ。)は、当該買換資産につき、その圧縮基礎取得価額に差益割合を乗じて計算した金額の百分の八十に相当する金額(以下この項及び第九項において「圧縮限度額」という。)の範囲内でその帳簿価額を損金経理により減額し、又はその帳簿価額を減額することに代えてその圧縮限度額以下の金額を当該事業年度の確定した決算において積立金として積み立てる方法(当該事業年度の決算の確定の日までに剰余金の処分により積立金として積み立てる方法を含む。)により経理したときに限り、その減額し、又は経理した金額に相当する金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
譲渡資産 買換資産
一 次に掲げる区域(政令で定める区域を除く。以下この表において「既成市街地等」という。)内にある事業所で政令で定めるものとして使用されている建物(その附属設備を含む。以下この表において同じ。)又はその敷地の用に供されている土地等で、当該法人により取得をされた日から引き続き所有されていたこれらの資産のうち所有期間(その取得をされた日の翌日からこれらの資産の譲渡をされた日の属する年の一月一日までの所有期間とする。第七号において同じ。)が十年を超えるものイ 首都圏整備法第二条第三項に規定する既成市街地ロ 近畿圏整備法第二条第三項に規定する既成都市区域ハ イ又はロに掲げる区域に類するものとして政令で定める区域 既成市街地等以外の地域内(国内に限る。以下第四号までにおいて同じ。)にある土地等、建物、構築物又は機械及び装置(農業及び林業以外の事業の用に供されるものにあつては次に掲げる区域(ロに掲げる区域にあつては、都市計画法第七条第一項の市街化調整区域と定められた区域を除く。)内にあるものに限るものとし、農業又は林業の用に供されるものにあつては同項の市街化区域と定められた区域(以下この号及び次号において「市街化区域」という。)以外の地域内にあるものに限るものとし、都市再生特別措置法第八十一条第一項の規定により同項に規定する立地適正化計画を作成した市町村の当該立地適正化計画に記載された同条第二項第三号に規定する都市機能誘導区域以外の地域内にある当該立地適正化計画に記載された同号に規定する誘導施設に係る土地等、建物及び構築物を除く。)イ 市街化区域のうち都市計画法第七条第一項ただし書の規定により区域区分(同項に規定する区域区分をいう。)を定めるものとされている区域ロ 首都圏整備法第二条第五項又は近畿圏整備法第二条第五項に規定する都市開発区域その他これに類するものとして政令で定める区域
二 次に掲げる区域(以下この号において「航空機騒音障害区域」という。)内にある土地等(平成二十六年四月一日又はその土地等のある区域が航空機騒音障害区域となつた日のいずれか遅い日以後に取得(贈与による取得を除く。)をされたものを除く。)、建物又は構築物でそれぞれ次に定める場合に譲渡をされるものイ 特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法第四条第一項に規定する航空機騒音障害防止特別地区 同法第八条第一項若しくは第九条第二項の規定により買い取られ、又は同条第一項の規定により補償金を取得する場合ロ 公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律第九条第一項に規定する第二種区域 同条第二項の規定により買い取られ、又は同条第一項の規定により補償金を取得する場合ハ 防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律第五条第一項に規定する第二種区域 同条第二項の規定により買い取られ、又は同条第一項の規定により補償金を取得する場合 航空機騒音障害区域以外の地域内にある土地等、建物、構築物又は機械及び装置(農業又は林業の用に供されるものにあつては、市街化区域以外の地域内にあるものに限る。)
三 過疎地域自立促進特別措置法第二条第一項に規定する過疎地域(同項に規定する過疎地域に係る市町村の廃置分合又は境界変更に伴い同法第三十三条第一項の規定に基づいて新たに同法第二条第一項に規定する過疎地域に該当することとなつた区域その他政令で定める区域を除く。以下この号において「過疎地域」という。)以外の地域内にある土地等、建物又は構築物(既成市街地等内にあるものにあつては、事務所若しくは事業所で政令で定めるものとして使用されている建物又はその敷地の用に供されている土地等に限る。) 過疎地域内にある特定資産(土地等、建物、構築物又は機械及び装置をいう。次号及び第五号において同じ。)
四 都市再生特別措置法第九十五条第一項に規定する都市機能誘導区域(以下この号において「都市機能誘導区域」という。)以外の地域内にある土地等、建物又は構築物 都市機能誘導区域内にある特定資産で、当該都市機能誘導区域内における同項に規定する誘導施設等整備事業に係る同法第九十九条に規定する認定誘導事業計画に記載された同項に規定する誘導施設において行われる事業の用に供されるもの
五 既成市街地等及びこれに類する区域として政令で定める区域内にある土地等、建物又は構築物 上欄に掲げる区域内にある特定資産で、土地の計画的かつ効率的な利用に資するものとして政令で定める施策の実施に伴い、当該施策に従つて取得をされるもの(政令で定めるものを除く。)
六 密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第三条第一項第一号に規定する防災再開発促進地区のうち地震その他の災害が発生した場合に著しく危険な地区として政令で定める地区(以下この号において「危険密集市街地」という。)内にある土地等、建物又は構築物で、当該土地等又は当該建物若しくは構築物の敷地の用に供されている土地等の上に耐火建築物又は準耐火建築物(それぞれ建築基準法第二条第九号の二に規定する耐火建築物又は同条第九号の三に規定する準耐火建築物をいう。)で政令で定めるものを建築するために譲渡をされるもの 当該危険密集市街地内にある土地等、建物又は構築物で、密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律による防災街区整備事業に関する都市計画の実施に伴い、当該防災街区整備事業に関する都市計画に従つて取得をされるもの(政令で定めるものを除く。)
七 国内にある土地等、建物又は構築物で、当該法人により取得をされた日から引き続き所有されていたこれらの資産のうち所有期間が十年を超えるもの 国内にある土地等(事務所、事業所その他の政令で定める施設(以下この号において「特定施設」という。)の敷地の用に供されるもの(当該特定施設に係る事業の遂行上必要な駐車場の用に供されるものを含む。)又は駐車場の用に供されるもの(建物又は構築物の敷地の用に供されていないことについて政令で定めるやむを得ない事情があるものに限る。)で、その面積が三百平方メートル以上のものに限る。)、建物若しくは構築物又は国内にある鉄道事業の用に供される車両及び運搬具のうち政令で定めるもの
八 船舶(船舶法第一条に規定する日本船舶に限るものとし、漁業(水産動植物の採捕又は養殖の事業をいう。)の用に供されるものを除く。以下この号において同じ。)のうちその進水の日からその譲渡の日までの期間が政令で定める期間に満たないもの 船舶(政令で定めるものに限る。)
 前項の規定を適用する場合において、当該事業年度の買換資産(次項の規定により買換資産とみなされた資産を含む。)のうちに土地等があり、かつ、当該土地等をそれぞれ前項の表の各号の下欄ごとに区分をし、当該区分ごとに計算した当該土地等に係る面積が、当該事業年度において譲渡をした当該各号の上欄に掲げる土地等に係る面積を基礎として政令で定めるところにより計算した面積を超えるときは、同項の規定にかかわらず、当該買換資産である土地等のうちその超える部分の面積に対応するものは、同項の買換資産に該当しないものとする。
 第一項に規定する場合において、当該法人が、その有する資産で同項の表の各号の上欄に掲げるものの譲渡をした日を含む事業年度開始の日前一年(工場等の建設に要する期間が通常一年を超えることその他の政令で定めるやむを得ない事情がある場合には、政令で定める期間)以内に当該各号の下欄に掲げる資産の取得をし、かつ、当該取得の日から一年以内に、当該取得をした資産を当該各号の下欄に規定する地域内にある当該法人の事業の用に供したとき(当該事業年度終了の日と当該取得の日から一年を経過する日とのいずれか早い日までに当該事業の用に供しなくなつたときを除く。)、又は供する見込みであるときは、当該法人は、政令で定めるところにより納税地の所轄税務署長にこの項の規定の適用を受ける旨の届出をした当該資産に限り、当該資産を第一項の規定に該当する買換資産とみなして同項の規定の適用を受けることができる。
 第一項の規定の適用を受けた法人(連結事業年度において第六十八条の七十八第一項の規定の適用を受けたものを含む。)が、第一項に規定する買換資産(同条第一項に規定する買換資産(以下この項において「連結買換資産」という。)を含む。)の取得をした日から一年以内に、当該買換資産を第一項の表の各号の下欄に規定する地域(当該買換資産が連結買換資産である場合には、同条第一項の表の各号の下欄に規定する地域)内にある当該法人の事業の用(第一項の表の第八号の下欄又は同条第一項の表の第八号の下欄に掲げる資産については、その法人の事業の用)に供しない場合又は供しなくなつた場合(適格合併、適格分割、適格現物出資又は適格現物分配(以下この条において「適格合併等」という。)により当該買換資産を合併法人、分割承継法人、被現物出資法人又は被現物分配法人(以下この条において「合併法人等」という。)に移転する場合を除く。)には、政令で定めるところにより、当該買換資産につき第一項の規定により損金の額に算入された金額(当該買換資産が連結買換資産である場合には、第六十八条の七十八第一項の規定により損金の額に算入された金額)に相当する金額は、当該取得の日から一年を経過する日又はその供しなくなつた日を含む事業年度(適格合併に該当しない合併により当該買換資産を移転したことにより当該買換資産をその事業の用に供しなくなつた場合には、当該合併の日の前日を含む事業年度)の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
 第一項の規定は、確定申告書等に同項の規定により損金の額に算入される金額の損金算入に関する申告の記載があり、かつ、当該確定申告書等にその損金の額に算入される金額の計算に関する明細書その他財務省令で定める書類の添付がある場合に限り、適用する。
 税務署長は、前項の記載又は添付がない確定申告書等の提出があつた場合においても、その記載又は添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類並びに同項の明細書及び財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。
 第一項の規定の適用を受けた買換資産については、第五十三条第一項各号に掲げる規定は、適用しない。
 第一項の規定の適用を受けた買換資産について法人税に関する法令の規定を適用する場合には、同項の規定により各事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入された金額(第四項の規定により各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入された金額を除く。)は、当該買換資産の取得価額に算入しない。
 法人が、対象期間内に第一項に規定する譲渡をし、かつ、その譲渡の日を含む事業年度において適格分割、適格現物出資又は適格現物分配(その日以後に行われるものに限る。以下この項及び第十一項において「適格分割等」という。)を行う場合において、当該事業年度開始の時から当該適格分割等の直前の時までの間に当該譲渡をした資産に係る第一項の表の各号の下欄に掲げる資産の取得をし、当該適格分割等により当該買換資産(当該各号の下欄に規定する地域内にある当該法人の事業の用に供し、かつ、当該適格分割等の直前まで引き続き当該事業の用に供しているもの又は当該取得の日から一年以内に当該適格分割等に係る分割承継法人、被現物出資法人若しくは被現物分配法人(以下この項において「分割承継法人等」という。)において当該適格分割等により移転を受ける当該各号の下欄に規定する地域内にある事業の用(同表の第八号の下欄に掲げる資産については、その移転を受ける事業の用)に供することが見込まれるものに限る。)を当該分割承継法人等に移転するときは、当該買換資産につき、当該買換資産に係る圧縮限度額に相当する金額の範囲内でその帳簿価額を減額したときに限り、その減額した金額に相当する金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
10 第二項の規定は前項の規定を適用する場合について、第三項の規定は前項に規定する場合について、第七項及び第八項の規定は前項の規定の適用を受けた買換資産について、それぞれ準用する。この場合において、第二項及び第三項の規定の適用に関する技術的読替えは、政令で定める。
11 第九項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする法人が適格分割等の日以後二月以内に同項に規定する減額した金額その他の財務省令で定める事項を記載した書類を納税地の所轄税務署長に提出した場合に限り、適用する。
12 適格合併等により第一項又は第九項の規定の適用を受けたこれらの規定に規定する買換資産(連結事業年度において第六十八条の七十八第一項又は第九項の規定の適用を受けたこれらの規定に規定する買換資産(以下この項及び次項において「連結買換資産」という。)を含む。)の移転を受けた合併法人等(当該適格合併等の後において連結法人に該当するものを除く。)が、当該適格合併等に係る被合併法人、分割法人、現物出資法人又は現物分配法人(以下この条において「被合併法人等」という。)が当該買換資産の取得をした日から一年以内に、当該買換資産を当該合併法人等の当該適格合併等により移転を受けた第一項の表の各号の下欄に規定する地域(当該買換資産が連結買換資産である場合には、第六十八条の七十八第一項の表の各号の下欄に規定する地域)内にある事業の用(第一項の表の第八号の下欄又は同条第一項の表の第八号の下欄に掲げる資産については、その移転を受けた事業の用)に供しない場合又は供しなくなつた場合(適格合併等により当該買換資産を合併法人等に移転する場合を除く。)には、政令で定めるところにより、当該買換資産につき第一項又は第九項の規定により当該被合併法人等において損金の額に算入された金額(当該買換資産が連結買換資産である場合には、同条第一項又は第九項の規定により当該被合併法人等において損金の額に算入された金額)に相当する金額は、当該取得の日から一年を経過する日又はその供しなくなつた日を含む当該合併法人等の事業年度(適格合併に該当しない合併により当該買換資産を移転したことにより当該買換資産をその事業の用に供しなくなつた場合には、当該合併の日の前日を含む事業年度)の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
13 適格合併等により第一項又は第九項の規定の適用を受けた買換資産(連結買換資産を含む。)の移転を受けた合併法人等が当該買換資産について法人税に関する法令の規定を適用する場合には、当該適格合併等に係る被合併法人等において当該買換資産の取得価額に算入されなかつた金額は、当該買換資産の取得価額に算入しない。
14 第一項又は第九項の規定(第一項の表の第七号に係る部分に限る。)を適用する場合において、法人が譲渡をした同号の上欄に掲げる資産が地域再生法第五条第四項第五号イに規定する集中地域(第二号において「集中地域」という。)以外の地域内にある資産に該当し、かつ、当該法人が取得をした同表の第七号の下欄に掲げる資産(同欄の車両及び運搬具を除く。)が次の各号に掲げる地域内にある資産に該当するときは、その取得をした資産に係る第一項に規定する圧縮限度額は、同項の規定にかかわらず、当該各号に定める金額とする。
 地域再生法第十七条の二第一項第一号に規定する政令で定めるもの 第一項に規定する計算した金額の百分の七十に相当する金額 
 集中地域(前号に掲げる地域を除く。) 第一項に規定する計算した金額の百分の七十五に相当する金額 
15 第二項から前項まで(第九項を除く。)に定めるもののほか、第一項の譲渡をした資産が同項の表の二以上の号の上欄に掲げる資産に該当する場合における同項の規定により損金の額に算入される金額の計算その他同項及び第九項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
16 この条及び次条における用語については、次に定めるところによる。
 譲渡には、土地等を使用させることにより当該土地等の価値が著しく減少する場合として政令で定める場合に該当する場合におけるその使用させる行為を含むものとし、次に掲げるものを含まないものとする。
 第六十四条第一項第一号から第四号まで及び第八号並びに第六十五条第一項第一号及び第三号から第六号までに規定する収用、買取り、換地処分、権利変換又は買収による譲渡(第六十四条第二項又は第六十五条第七項から第九項までの規定によりこれらの規定に規定する収用等又は換地処分等による譲渡があつたものとみなされる場合における当該譲渡を含む。)
 贈与、交換、出資又は法人税法第二条第十二号の五の二に規定する現物分配による譲渡その他政令で定める譲渡
 合併又は分割による資産の移転
 取得には、建設及び製作を含むものとし、第一項の表の第一号、第二号及び第七号の上欄の場合を除き、合併、分割、贈与、交換、出資又は法人税法第二条第十二号の五の二に規定する現物分配によるもの、所有権移転外リース取引によるものその他政令で定めるものを含まないものとする。
 「圧縮基礎取得価額」とは、次に掲げる金額のうちいずれか少ない金額(買換資産が第三項(第十項において準用する場合を含む。)の規定により買換資産とみなされた資産であり、かつ、当該買換資産が減価償却資産であるときは、当該金額を基礎として政令で定めるところにより計算した金額)をいう。
 当該買換資産の取得価額
 当該買換資産に係る第一項の表の各号の上欄に掲げる資産の譲渡に係る対価の額(既に当該譲渡に係る対価の額の一部に相当する金額をもつて取得した当該各号に係る他の買換資産で同項の規定の適用を受けるものがある場合その他の政令で定める場合には、買換資産の取得に充てる金額として政令で定める金額を控除した金額。次条第一項及び第二項において同じ。)
 「差益割合」とは、当該事業年度において譲渡をした第一項の表の上欄に掲げる資産の当該譲渡に係る対価の額のうちに、当該対価の額から当該資産の譲渡直前の帳簿価額(当該譲渡に要した経費がある場合には、当該経費の額(当該資産が適格合併等により被合併法人等から移転を受けた資産である場合には、当該被合併法人等が支出した当該経費の額を含む。)を加算した金額)を控除した金額の占める割合をいう。
(特定の資産の譲渡に伴い特別勘定を設けた場合の課税の特例)
第六十五条の八
法人が、昭和四十五年四月一日から平成三十二年三月三十一日までの期間(次項において「対象期間」という。)内に、その有する資産で前条第一項の表の各号の上欄に掲げるもの(その譲渡につき第六十三条第一項の規定の適用がある土地等を除く。)の譲渡をした場合において、当該譲渡をした日を含む事業年度(解散の日を含む事業年度及び被合併法人の合併(適格合併を除く。)の日の前日を含む事業年度を除く。)終了の日の翌日から一年を経過する日までの期間(前条第三項に規定する政令で定めるやむを得ない事情があるため、当該期間内に当該各号の下欄に掲げる資産の取得をすることが困難である場合において、政令で定めるところにより納税地の所轄税務署長の承認を受けたときは、当該資産の取得をすることができるものとして、同日後二年以内において当該税務署長が認定した日までの期間。以下この項及び第四項第二号において「取得指定期間」という。)内に当該各号の下欄に掲げる資産の取得をする見込みであり、かつ、当該取得の日から一年以内に当該取得をした資産を当該各号の下欄に規定する地域内にある当該法人の事業の用(同表の第八号の下欄に掲げる資産については、その法人の事業の用)に供する見込みであるとき(当該法人が被合併法人となる適格合併を行う場合において当該適格合併に係る合併法人が取得指定期間内に当該各号の下欄に掲げる資産の取得をする見込みであり、かつ、当該取得の日から一年以内に当該合併法人において当該取得をした資産を当該適格合併により移転を受ける当該各号の下欄に規定する地域内にある事業の用(同表の第八号の下欄に掲げる資産については、その移転を受ける事業の用)に供する見込みであるときその他の政令で定めるときを含む。)は、当該譲渡をした資産の譲渡に係る対価の額のうち当該譲渡をした資産に係る同表の各号の下欄に掲げる資産の取得に充てようとする額に差益割合を乗じて計算した金額の百分の八十に相当する金額以下の金額を当該譲渡の日を含む事業年度の確定した決算において特別勘定を設ける方法(当該事業年度の決算の確定の日までに剰余金の処分により積立金として積み立てる方法を含む。)により経理した場合に限り、その経理した金額に相当する金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 法人が、対象期間内に前項に規定する譲渡をし、かつ、その譲渡の日を含む事業年度において適格分割又は適格現物出資(その日以後に行われるものに限る。第八項を除き、以下この条において「適格分割等」という。)を行う場合において、次に掲げる要件を満たすときは、当該譲渡をした資産の譲渡に係る対価の額のうち当該適格分割等に係る分割承継法人又は被現物出資法人において当該譲渡をした資産に係る前条第一項の表の各号の下欄に掲げる資産の取得に充てようとする額に差益割合を乗じて計算した金額の百分の八十に相当する金額の範囲内で前項の特別勘定に相当するもの(以下この条において「期中特別勘定」という。)を設けたときに限り、当該設けた期中特別勘定の金額に相当する金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 当該分割承継法人又は被現物出資法人において当該適格分割等の日から当該譲渡の日を含む事業年度終了の日の翌日以後一年を経過する日までの期間(前条第三項に規定する政令で定めるやむを得ない事情があるため、当該分割承継法人又は被現物出資法人が当該期間内に同条第一項の表の各号の下欄に掲げる資産の取得をすることが困難である場合において、当該譲渡をした法人が政令で定めるところにより納税地の所轄税務署長の承認を受けたときは、当該資産の取得をすることができるものとして、同日後二年以内において当該税務署長が認定した日までの期間)内に当該各号の下欄に掲げる資産の取得をすることが見込まれること。
 前号の取得の日から一年以内に当該分割承継法人又は被現物出資法人において当該取得をした資産を当該適格分割等により移転を受ける前条第一項の表の各号の下欄に規定する地域内にある事業の用(同表の第八号の下欄に掲げる資産については、その移転を受ける事業の用)に供することが見込まれること。
 前項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする法人が適格分割等の日以後二月以内に期中特別勘定の金額その他の財務省令で定める事項を記載した書類を納税地の所轄税務署長に提出した場合に限り、適用する。
 法人が、適格合併、適格分割又は適格現物出資を行つた場合(第六十八条の七十九第五項に規定する場合を除く。)には、次の各号に掲げる適格合併、適格分割又は適格現物出資の区分に応じ、当該各号に定める特別勘定の金額又は期中特別勘定の金額は、当該適格合併、適格分割又は適格現物出資に係る合併法人、分割承継法人又は被現物出資法人に引き継ぐものとする。
 適格合併 当該適格合併直前において有する第一項の特別勘定の金額(連結事業年度において設けた第六十八条の七十九第一項の特別勘定の金額を含むものとし、既に益金の額に算入された、又は益金の額に算入されるべき金額がある場合には、これらの金額を控除した金額とする。以下この条において同じ。) 
 適格分割等 当該適格分割等の直前において有する第一項の特別勘定の金額のうち当該適格分割等に係る分割承継法人又は被現物出資法人が取得指定期間の末日までに前条第一項の表の各号の下欄に掲げる資産の取得をすることが見込まれ、かつ、当該取得の日から一年以内に当該分割承継法人又は被現物出資法人において当該取得をした資産を当該適格分割等により移転を受ける当該各号の下欄に規定する地域内にある事業の用(同表の第八号の下欄に掲げる資産については、その移転を受ける事業の用)に供することが見込まれる場合における当該資産の取得に充てようとする額に差益割合を乗じて計算した金額に対応する部分の金額として政令で定める金額及び当該適格分割等に際して設けた期中特別勘定の金額 
 前項の規定は、第一項の特別勘定(連結事業年度において設けた第六十八条の七十九第一項の特別勘定を含む。)を設けている法人で適格分割等を行つたもの(当該特別勘定及び期中特別勘定の双方を設けている法人であつて、適格分割等により分割承継法人又は被現物出資法人に当該期中特別勘定の金額のみを引き継ぐものを除く。)にあつては、当該特別勘定を設けている法人が当該適格分割等の日以後二月以内に当該適格分割等により分割承継法人又は被現物出資法人に引き継ぐ当該特別勘定の金額その他の財務省令で定める事項を記載した書類を納税地の所轄税務署長に提出した場合に限り、適用する。
 第四項の規定により合併法人、分割承継法人又は被現物出資法人が引継ぎを受けた特別勘定の金額又は期中特別勘定の金額は、当該合併法人、分割承継法人又は被現物出資法人が第一項の規定により設けている特別勘定の金額(当該合併法人、分割承継法人又は被現物出資法人の適格合併、適格分割又は適格現物出資の日を含む事業年度が連結事業年度に該当する場合には、第六十八条の七十九第一項の規定により設けている特別勘定の金額)とみなす。
 前条第一項の規定は、第一項の特別勘定(連結事業年度において設けた第六十八条の七十九第一項の特別勘定を含む。)を設けている法人が、第一項に規定する取得指定期間(当該特別勘定の金額が第四項の規定により引継ぎを受けた期中特別勘定の金額である場合その他の政令で定める場合には、第二項第一号に規定する期間その他の政令で定める期間。次項及び第十二項において「取得指定期間」という。)内に当該特別勘定に係る前条第一項の表の各号の下欄に掲げる資産の取得をした場合において、当該取得の日から一年以内に、当該買換資産を当該各号の下欄に規定する地域内にある当該法人の事業の用(同表の第八号の下欄に掲げる資産については、その法人の事業の用)に供したとき(当該取得の日を含む事業年度において当該事業の用に供しなくなつたときを除く。)、又は供する見込みであるとき(適格合併により当該買換資産を合併法人に移転する場合において当該合併法人が当該買換資産を当該適格合併により移転を受ける当該各号の下欄に規定する地域内にある事業の用(同表の第八号の下欄に掲げる資産については、その移転を受ける事業の用)に供する見込みであるときその他の政令で定めるときを含む。)について準用する。この場合において、同項中「当該事業年度の確定した決算」とあるのは、「当該買換資産の取得をした日を含む事業年度の確定した決算」と読み替えるものとする。
 前条第九項の規定は、第一項の特別勘定(連結事業年度において設けた第六十八条の七十九第一項の特別勘定を含む。)を設けている法人が適格分割、適格現物出資又は適格現物分配(第一項に規定する譲渡の日以後に行われるものに限る。以下この項において「適格分割等」という。)を行う場合において、当該法人が当該適格分割等の日を含む事業年度の取得指定期間内に当該特別勘定に係る前条第一項の表の各号の下欄に掲げる資産の取得をし、当該適格分割等により当該買換資産(当該各号の下欄に規定する地域内にある当該法人の事業の用(同表の第八号の下欄に掲げる資産については、その法人の事業の用)に供し、かつ、当該適格分割等の直前まで引き続き当該事業の用に供しているもの又は当該取得の日から一年以内に当該適格分割等に係る分割承継法人、被現物出資法人又は被現物分配法人(以下この項において「分割承継法人等」という。)において当該適格分割等により移転を受ける当該各号の下欄に規定する地域内にある事業の用(同表の第八号の下欄に掲げる資産については、その移転を受ける事業の用)に供することが見込まれるものに限る。)を分割承継法人等に移転するときについて準用する。この場合において、同条第九項中「当該事業年度の所得の金額の計算上」とあるのは、「当該買換資産の取得をした日を含む事業年度の所得の金額の計算上」と読み替えるものとする。
 前二項の場合において、その買換資産に係る第一項の特別勘定の金額のうち、当該買換資産の圧縮基礎取得価額に差益割合を乗じて計算した金額に対応する部分の金額として政令で定める金額は、当該買換資産の取得の日を含む事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
10 第一項の特別勘定(連結事業年度において設けた第六十八条の七十九第一項の特別勘定を含む。)を設けている法人が、法人税法第六十一条の十一第一項に規定する他の内国法人又は同法第六十一条の十二第一項に規定する他の内国法人に該当することとなつた場合において、同法第六十一条の十一第一項に規定する連結開始直前事業年度又は同法第六十一条の十二第一項に規定する連結加入直前事業年度終了の時に第一項の特別勘定の金額(政令で定める金額未満のものを除く。)を有しているときは、当該特別勘定の金額は、当該連結開始直前事業年度又は当該連結加入直前事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
11 第一項の特別勘定(連結事業年度において設けた第六十八条の七十九第一項の特別勘定を含む。)を設けている法人が、自己を株式交換等完全子法人又は株式移転完全子法人とする法人税法第六十二条の九第一項に規定する非適格株式交換等(以下この項において「非適格株式交換等」という。)を行つた場合において、当該非適格株式交換等の直前の時に第一項の特別勘定の金額(政令で定める金額未満のものを除く。)を有しているときは、当該特別勘定の金額は、当該非適格株式交換等の日を含む事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
12 第一項の特別勘定(連結事業年度において設けた第六十八条の七十九第一項の特別勘定を含む。)を設けている法人が次の各号に掲げる場合(第四項の規定により合併法人、分割承継法人又は被現物出資法人に当該特別勘定を引き継ぐこととなつた場合を除く。)に該当することとなつた場合には、当該各号に定める金額は、その該当することとなつた日を含む事業年度(第四号に掲げる場合にあつては、その合併の日の前日を含む事業年度)の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
 取得指定期間内に第一項の特別勘定の金額を前三項の規定に該当する場合以外の場合に取り崩した場合 当該取り崩した金額 
 取得指定期間を経過する日において、第一項の特別勘定の金額を有している場合 当該特別勘定の金額 
 取得指定期間内に解散した場合(合併により解散した場合を除く。)において、第一項の特別勘定の金額を有しているとき 当該特別勘定の金額 
 取得指定期間内に当該法人を被合併法人とする合併を行つた場合において、第一項の特別勘定の金額を有しているとき 当該特別勘定の金額 
13 前条第二項の規定は、第七項又は第八項の規定を適用する場合について準用する。この場合において、同条第二項中「当該土地等に係る面積が」とあるのは、「当該土地等に係る面積と次条第一項の特別勘定の基礎となつた譲渡に係る同条第七項又は第八項に規定する買換資産のうち土地等に係る面積との合計が」と読み替えるものとする。
14 前条第四項の規定は、第七項の規定の適用を受けた法人(連結事業年度において第六十八条の七十九第八項の規定の適用を受けたものを含む。)が、第七項に規定する買換資産(第六十八条の七十九第八項に規定する買換資産(以下この項において「連結買換資産」という。)を含む。)の取得をした日から一年以内に、当該買換資産を当該買換資産に係る前条第一項の表の各号の下欄に規定する地域(当該買換資産が連結買換資産である場合には、第六十八条の七十八第一項の表の各号の下欄に規定する地域)内にある当該法人の事業の用(前条第一項の表の第八号の下欄又は第六十八条の七十八第一項の表の第八号の下欄に掲げる資産については、その法人の事業の用)に供しない場合又は供しなくなつた場合(適格合併、適格分割、適格現物出資又は適格現物分配(次項において「適格合併等」という。)により当該買換資産を合併法人、分割承継法人、被現物出資法人又は被現物分配法人(次項において「合併法人等」という。)に移転する場合を除く。)について準用する。
15 前条第十二項の規定は、適格合併等により第七項又は第八項の規定の適用を受けたこれらの規定に規定する買換資産(連結事業年度において第六十八条の七十九第八項又は第九項の規定の適用を受けたこれらの規定に規定する買換資産(以下この項及び第十七項において「連結買換資産」という。)を含む。)の移転を受けた合併法人等(当該適格合併等の後において連結法人に該当するものを除く。)が、当該適格合併等に係る被合併法人、分割法人、現物出資法人又は現物分配法人が当該買換資産の取得をした日から一年以内に、当該買換資産を当該合併法人等の当該適格合併等により移転を受けた前条第一項の表の各号の下欄に規定する地域(当該買換資産が連結買換資産である場合には、第六十八条の七十八第一項の表の各号の下欄に規定する地域)内にある事業の用(前条第一項の表の第八号の下欄又は第六十八条の七十八第一項の表の第八号の下欄に掲げる資産については、その移転を受けた事業の用)に供しない場合又は供しなくなつた場合(適格合併等により当該買換資産を合併法人等に移転する場合を除く。)について準用する。
16 前条第五項及び第六項の規定は第一項又は第七項の規定を適用する場合について、同条第七項及び第八項の規定は第七項又は第八項の規定の適用を受けた買換資産について、同条第十一項の規定は第八項の規定を適用する場合について、それぞれ準用する。この場合において、第一項の規定を適用するときは、同条第五項及び第六項中「明細書」とあるのは、「明細書、取得をする見込みである資産につき財務省令で定める事項を記載した書類」と読み替えるものとする。
17 前条第十三項の規定は、第七項又は第八項の規定の適用を受けた買換資産(連結買換資産を含む。)について準用する。
18 前条第十四項の規定は、第一項、第二項、第七項又は第八項の規定(同条第一項の表の第七号に係る部分に限る。)を適用する場合について準用する。この場合において、第一項又は第二項の規定を適用するときは、同条第十四項中「取得をした」とあるのは「取得をする見込みである」と、「第一項に規定する圧縮限度額」とあるのは「次条第一項又は第二項に規定する百分の八十に相当する金額」と、「同項」とあるのは「これら」と、同項各号中「第一項に」とあるのは「次条第一項又は第二項に」と読み替えるものとする。
19 法人が、特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律第二条第一項の規定により特定非常災害として指定された非常災害に基因するやむを得ない事情により、前条第一項の表の各号の下欄に掲げる資産の第七項に規定する取得指定期間内における取得をすることが困難となつた場合において、当該取得指定期間の初日から当該取得指定期間の末日後二年以内の日で政令で定める日までの間に当該各号の下欄に掲げる資産の取得をする見込みであり、かつ、財務省令で定めるところにより納税地の所轄税務署長の承認を受けたときは、前各項の規定の適用については、これらの規定に規定する取得指定期間は、当該初日から当該政令で定める日までの期間とする。
20 第十六項から前項までに定めるもののほか、第一項の譲渡をした資産が前条第一項の表の二以上の号の上欄に掲げる資産に該当する場合における第一項の特別勘定の金額の計算その他同項から第十五項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(特定の資産を交換した場合の課税の特例)
第六十五条の九
法人が、昭和四十五年四月一日から平成三十二年三月三十一日までの間に、その有する資産で第六十五条の七第一項の表の各号の上欄に掲げるもの(その交換による譲渡につき第六十三条第一項の規定の適用がある土地等を除く。以下この条において「交換譲渡資産」という。)と当該各号の下欄に掲げる資産(以下この条において「交換取得資産」という。)との交換(第六十五条第一項第二号から第六号までに規定する交換、換地処分及び権利変換その他政令で定める交換を除く。以下この条において同じ。)をした場合(当該交換に伴い交換差金(交換により取得した資産の価額と交換により譲渡した資産の価額との差額を補うための金銭をいう。以下この条において同じ。)を取得し、又は支払つた場合を含む。)又は交換譲渡資産と交換取得資産以外の資産との交換をし、かつ、交換差金を取得した場合(以下この条において「他資産との交換の場合」という。)における前二条の規定の適用については、次に定めるところによる。
 当該交換譲渡資産(他資産との交換の場合にあつては、交換差金に対応するものとして政令で定める部分に限る。)は、当該法人が、その交換の日において、同日における当該資産の価額に相当する金額をもつて第六十五条の七第一項の譲渡をしたものとみなす。
 当該交換取得資産は、当該法人が、その交換の日において、同日における当該資産の価額に相当する金額をもつて第六十五条の七第一項の取得をしたものとみなす。
(特定の交換分合により土地等を取得した場合の課税の特例)
第六十五条の十
法人の有する土地又は土地の上に存する権利(棚卸資産を除く。以下この項において「土地等」という。)が次の各号に掲げる場合に該当することとなつた場合において、当該法人が当該各号に規定する交換分合により取得した土地等(以下この条において「交換取得資産」という。)につき、当該交換取得資産の価額から当該交換分合により譲渡(土地等を使用させることにより当該土地等の価値が著しく減少する場合として政令で定める場合に該当する場合におけるその使用させる行為を含む。以下この項及び次項において同じ。)をした土地等(次項において「交換譲渡資産」という。)の譲渡直前の帳簿価額を控除した残額(第四項において「圧縮限度額」という。)の範囲内で当該交換取得資産の帳簿価額を損金経理により減額したときは、その減額した金額に相当する金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 農業振興地域の整備に関する法律第十三条の二第二項の規定による交換分合により土地等の譲渡(第六十五条の三から第六十五条の五の二まで又は前三条の規定の適用を受けるものを除く。)をし、かつ、当該交換分合により土地等の取得をした場合(当該土地等とともに同法第十三条の五において準用する土地改良法第百二条第四項の規定による清算金の取得をした場合を含む。)
 集落地域整備法第十一条第一項の規定による交換分合により土地等の譲渡(第六十五条の三から第六十五条の五の二まで又は前三条の規定の適用を受けるものを除く。)をし、かつ、当該交換分合により土地等の取得をした場合(当該土地等とともに同法第十二条において準用する土地改良法第百二条第四項の規定による清算金の取得をした場合を含む。)
 農住組合法第七条第二項第三号の規定による交換分合(政令で定める区域内において同法第二章第三節に定めるところにより行われたものに限る。)により土地等(農住組合の組合員である法人その他政令で定める法人の有する土地等に限る。)の譲渡(第六十四条、第六十四条の二、第六十五条の二から第六十五条の五の二まで又は前三条の規定の適用を受けるものを除く。)をし、かつ、当該交換分合により土地等の取得をした場合(当該土地等とともに同法第十一条において準用する土地改良法第百二条第四項の規定による清算金の取得をした場合を含む。)
 前項に規定する譲渡直前の帳簿価額は、次の各号に掲げる場合に該当する場合には、当該各号に定める金額とする。
 交換取得資産とともに前項各号に規定する清算金を取得した場合 帳簿価額から当該帳簿価額のうち当該清算金の額に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額 
 交換譲渡資産の譲渡とともに前項各号に規定する清算金を支出した場合 帳簿価額に当該清算金の額を加算した金額 
 交換譲渡資産の譲渡に要した経費で交換取得資産に係るものとして政令で定めるところにより計算した金額がある場合 帳簿価額に当該計算した金額を加算した金額 
 第六十五条の七第五項及び第六項の規定は第一項の規定を適用する場合について、同条第八項の規定は第一項の規定の適用を受けた交換取得資産について、それぞれ準用する。
 法人が、第一項に規定する交換分合が行われた日を含む事業年度において適格分割、適格現物出資又は適格現物分配(その日以後に行われるものに限る。以下この項及び第六項において「適格分割等」という。)を行う場合において、当該事業年度開始の時から当該適格分割等の直前の時までの間に当該交換分合により取得した交換取得資産を当該適格分割等により分割承継法人、被現物出資法人又は被現物分配法人に移転するときは、当該交換取得資産につき、当該交換取得資産に係る圧縮限度額に相当する金額の範囲内でその帳簿価額を減額したときに限り、当該減額した金額に相当する金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 第六十五条の七第八項の規定は、前項の規定の適用を受けた交換取得資産について準用する。
 第四項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする法人が適格分割等の日以後二月以内に同項に規定する減額した金額その他の財務省令で定める事項を記載した書類を納税地の所轄税務署長に提出した場合に限り、適用する。
 第六十五条の七第十三項の規定は、第一項又は第四項の規定の適用を受けた交換取得資産(連結事業年度において第六十八条の八十一第一項又は第四項の規定の適用を受けたこれらの規定に規定する交換取得資産を含む。)について準用する。
 前三項に定めるもののほか、第一項及び第四項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(特定普通財産とその隣接する土地等の交換の場合の課税の特例)
第六十六条
法人が、その有する国有財産特別措置法第九条第二項の普通財産のうち同項に規定する土地等として財務省令で定めるところにより証明がされたもの(以下この項において「特定普通財産」という。)に隣接する土地(当該特定普通財産の上に存する権利を含むものとし、棚卸資産を除く。以下この項において「所有隣接土地等」という。)につき、同条第二項の規定により当該所有隣接土地等と当該特定普通財産との交換(政令で定める交換を除く。以下この項及び次項において同じ。)をしたとき(第六十五条の九に規定する交換差金(次項において「交換差金」という。)を取得し、又は支払つた場合を含む。)は、当該交換により取得した特定普通財産(以下この条において「交換取得資産」という。)につき、当該交換取得資産の取得価額から当該交換により譲渡をした所有隣接土地等(次項において「交換譲渡資産」という。)の譲渡直前の帳簿価額を控除した残額(以下この項及び第四項において「圧縮限度額」という。)の範囲内で当該交換取得資産の帳簿価額を損金経理により減額し、又はその帳簿価額を減額することに代えてその圧縮限度額以下の金額を当該事業年度の確定した決算において積立金として積み立てる方法(当該事業年度の決算の確定の日までに剰余金の処分により積立金として積み立てる方法を含む。)により経理したときに限り、その減額し、又は経理した金額に相当する金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 前項に規定する譲渡直前の帳簿価額は、次の各号に掲げる場合に該当する場合には、当該各号に定める金額とする。
 交換取得資産とともに交換差金を取得した場合 帳簿価額から当該帳簿価額のうち当該交換差金の額に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額 
 当該交換とともに交換差金を支出した場合 帳簿価額に当該交換差金の額を加算した金額 
 交換譲渡資産の交換に要した経費で交換取得資産に係るものとして政令で定めるところにより計算した金額がある場合 帳簿価額に当該計算した金額を加算した金額 
 第六十五条の七第五項及び第六項の規定は第一項の規定を適用する場合について、同条第八項の規定は第一項の規定の適用を受けた交換取得資産について、それぞれ準用する。
 法人が、第一項に規定する交換をした日を含む事業年度において適格分割、適格現物出資又は適格現物分配(その日以後に行われるものに限る。以下この項及び第六項において「適格分割等」という。)を行う場合において、当該事業年度開始の時から当該適格分割等の直前の時までの間に取得した当該交換に係る交換取得資産を当該適格分割等により分割承継法人、被現物出資法人又は被現物分配法人に移転するときは、当該交換取得資産につき、当該交換取得資産に係る圧縮限度額に相当する金額の範囲内でその帳簿価額を減額したときに限り、当該減額した金額に相当する金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 第六十五条の七第八項の規定は、前項の規定の適用を受けた交換取得資産について準用する。
 第四項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする法人が適格分割等の日以後二月以内に同項に規定する減額した金額その他の財務省令で定める事項を記載した書類を納税地の所轄税務署長に提出した場合に限り、適用する。
 第六十五条の七第十三項の規定は、第一項又は第四項の規定の適用を受けた交換取得資産(連結事業年度において第六十八条の八十四第一項又は第四項の規定の適用を受けたこれらの規定に規定する交換取得資産を含む。)について準用する。
 第二項、第三項及び前三項に定めるもののほか、第一項又は第四項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(平成二十一年及び平成二十二年に土地等の先行取得をした場合の課税の特例)
第六十六条の二
法人が、平成二十一年一月一日から平成二十二年十二月三十一日までの期間(第十項及び第十二項において「指定期間」という。)内に、国内にある土地又は土地の上に存する権利(棚卸資産を除く。以下この条において「土地等」という。)の取得をし、かつ、当該取得の日を含む事業年度の法人税法第二条第三十一号に規定する確定申告書の提出期限までに、当該取得をした土地等(以下この条において「先行取得土地等」という。)につきこの項の規定の適用を受けようとする旨その他財務省令で定める事項を記載した届出書を納税地の所轄税務署長に提出した場合において、当該取得の日を含む事業年度終了の日後十年以内に、当該法人の所有する他の土地等の譲渡をしたときは、当該先行取得土地等につき、当該他の土地等に係る譲渡利益金額(当該譲渡の日を含む事業年度において他の土地等の譲渡が二以上ある場合には、その合計額)の百分の八十(当該譲渡の日を含む事業年度においてこの項の規定の適用を受ける先行取得土地等が平成二十二年一月一日から同年十二月三十一日までの間に取得をされたもののみである場合には、百分の六十)に相当する金額(当該譲渡の日を含む事業年度においてこの項の規定の適用を受ける先行取得土地等が二以上ある場合であつて、当該百分の八十に相当する金額のうちに他の先行取得土地等に係るこの項の規定の適用を受ける部分の金額がある場合には、当該他の先行取得土地等の取得価額(他の先行取得土地等が二以上ある場合には、その合計額)に相当する金額を控除した金額。以下この項及び第七項において「圧縮限度額」という。)の範囲内でその帳簿価額を損金経理により減額し、又はその帳簿価額を減額することに代えてその圧縮限度額以下の金額を当該譲渡の日を含む事業年度の確定した決算において積立金として積み立てる方法(当該事業年度の決算の確定の日までに剰余金の処分により積立金として積み立てる方法を含む。)により経理したときに限り、その減額し、又は経理した金額に相当する金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 前項の規定は、確定申告書等に同項の規定により損金の額に算入される金額の損金算入に関する申告の記載があり、かつ、当該確定申告書等にその損金の額に算入される金額の計算に関する明細書の添付がある場合に限り、適用する。
 税務署長は、第一項の届出書の提出がなかつた場合又は前項の記載若しくは添付がない確定申告書等の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該届出書並びに当該記載をした書類及び同項の明細書の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。
 第一項の規定の適用を受けようとする事業年度において、平成二十一年先行取得土地等(平成二十一年一月一日から同年十二月三十一日までの間に取得をした先行取得土地等をいう。以下この項において同じ。)の取得価額と平成二十二年先行取得土地等(平成二十二年一月一日から同年十二月三十一日までの間に取得をした先行取得土地等をいう。)の取得価額とがある場合には、まず平成二十一年先行取得土地等の取得価額に相当する金額につき第一項の規定を適用する。
 第一項の規定の適用を受けた先行取得土地等については、第六十五条の七第三項の規定は、適用しない。
 第一項の規定の適用を受けた先行取得土地等について法人税に関する法令の規定を適用する場合には、同項の規定により各事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入された金額は、当該先行取得土地等の取得価額に算入しない。
 法人が、第一項に規定する場合において、先行取得土地等の取得の日を含む事業年度終了の日後十年以内に、当該法人の有する他の土地等の譲渡をし、かつ、その譲渡の日を含む事業年度において適格分割、適格現物出資又は適格現物分配(その日以後に行われるものに限る。以下この項及び第九項において「適格分割等」という。)により当該先行取得土地等を当該適格分割等に係る分割承継法人、被現物出資法人又は被現物分配法人に移転するときは、当該先行取得土地等につき、当該先行取得土地等に係る圧縮限度額に相当する金額の範囲内でその帳簿価額を減額したときに限り、その減額した金額に相当する金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
 第五項及び第六項の規定は、前項の規定の適用を受けた先行取得土地等について準用する。
 第七項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする法人が適格分割等の日以後二月以内に同項に規定する減額した金額その他の財務省令で定める事項を記載した書類を納税地の所轄税務署長に提出した場合に限り、適用する。
10 合併法人、分割承継法人、被現物出資法人又は被現物分配法人(以下この条において「合併法人等」という。)が、適格合併、適格分割、適格現物出資又は適格現物分配(以下この条において「適格合併等」という。)により被合併法人、分割法人、現物出資法人又は現物分配法人(以下この条において「被合併法人等」という。)が指定期間内に取得をした土地等(当該被合併法人等が第一項の規定による届出書の提出をした土地等に限る。)の移転を受けた場合には、当該被合併法人等が当該土地等の取得をした日において当該合併法人等が当該土地等の取得をし、かつ、当該土地等につき同項の規定による届出書の提出をしたものとみなして、同項又は第七項の規定を適用する。
11 適格合併等により第一項又は第七項の規定の適用を受けた先行取得土地等(連結事業年度において第六十八条の八十五第一項又は第七項の規定の適用を受けたこれらの規定に規定する先行取得土地等を含む。)の移転を受けた合併法人等が当該先行取得土地等について法人税に関する法令の規定を適用する場合には、当該適格合併等に係る被合併法人等において当該先行取得土地等の取得価額に算入されなかつた金額は、当該先行取得土地等の取得価額に算入しない。
12 第一項若しくは第七項の規定の適用を受けようとする法人の先行取得土地等の取得の日を含む事業年度又は第十項の規定の適用を受けようとする合併法人等に適格合併等により指定期間内に取得をした土地等(以下この項において「引継土地等」という。)を移転した被合併法人等の当該取得の日を含む事業年度が連結事業年度に該当する場合において、当該先行取得土地等又は引継土地等につき第六十八条の八十五第一項の規定による届出書の提出をしているときは、当該先行取得土地等又は引継土地等につき第一項の規定による届出書の提出をしているものとみなす。この場合において、同項及び第七項中「事業年度終了の日」とあるのは、「連結事業年度終了の日」とする。
13 第二項から第六項まで及び第八項から前項までに定めるもののほか、第一項又は第七項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
14 この条における用語については、次に定めるところによる。
 取得には、当該法人と政令で定める特殊の関係のある個人若しくは法人からの取得又は合併、分割、贈与、交換、出資若しくは適格現物分配によるもの、所有権移転外リース取引によるものその他政令で定めるものを含まないものとする。
 譲渡には、土地等を使用させることにより当該土地等の価値が著しく減少する場合として政令で定める場合に該当する場合におけるその使用させる行為を含むものとし、次に掲げるものを含まないものとする。
 第六十四条第一項第一号から第四号まで及び第八号並びに第六十五条第一項第一号及び第三号から第六号までに規定する収用、買取り、換地処分、権利変換又は買収による譲渡(第六十四条第二項又は第六十五条第七項から第九項までの規定によりこれらの規定に規定する収用等又は換地処分等による譲渡があつたものとみなされる場合における当該譲渡を含む。)
 第六十五条の五の二の規定の適用を受ける譲渡
 第六十五条の七又は第六十五条の八の規定の適用を受ける譲渡
 法人税法第五十条第一項又は第五項の規定の適用を受ける交換その他政令で定める交換による譲渡
 適格合併等による土地等の移転
 「譲渡利益金額」とは、当該先行取得土地等に係る譲渡土地等(第一項の他の土地等をいう。以下この号において同じ。)の当該譲渡に係る対価の額から当該譲渡土地等の譲渡直前の帳簿価額(当該譲渡に要した経費がある場合には、当該経費の額(当該譲渡土地等が適格合併等により被合併法人等から移転を受けた土地等である場合には、当該被合併法人等が支出した当該経費の額を含む。)を加算した金額)を控除した金額をいう。

第六節の二 特別事業再編を行う法人の株式を対価とする株式等の譲渡に係る所得の計算の特例

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第六十六条の二の二
法人が、産業競争力強化法第二十六条第一項に規定する認定特別事業再編事業者(産業競争力強化法等の一部を改正する法律(平成三十年法律第二十六号)の施行の日から平成三十三年三月三十一日までの間に産業競争力強化法第二十五条第一項に規定する特別事業再編計画(以下この項において「特別事業再編計画」という。)について同条第一項の認定を受けた法人に限る。以下この条において「認定特別事業再編事業者」という。)の行つた当該認定に係る特別事業再編計画(同法第二十六条第一項の規定による変更の認定があつた場合には、その変更後のもの)に係る同法第二条第十二項に規定する特別事業再編によりその有する他の法人の株式(出資を含む。以下この項において「株式等」という。)を譲渡し、当該認定特別事業再編事業者の株式の交付を受けた場合におけるその譲渡した株式等に係る法人税法第六十一条の二第一項の規定の適用については、同項第一号に掲げる金額は、同項第二号に掲げる金額に相当する金額とする。
 前項の交付を受けた認定特別事業再編事業者の株式の取得価額その他同項の規定の適用がある場合における法人税に関する法令の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
 

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