バラク・オバマの第2回一般教書演説

一般教書演説を行うバラク・オバマ。2011年1月25日

演説

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はじめに

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下院議長[1]バイデン副大統領[2]、議員諸君、来賓諸君、及び国民諸君よ。

今夜は、第112議会の議員となった諸君と新下院議長のジョン・ベイナーとを祝福することから始めたい。そして、この出来事を祝いつつも、この議場における空席のことも心に留め、我々の同僚にして友人であるギャビー・ギフォーズの健康も祈りたい[3]

今夜ここに集った我々にとって、過去2年間の確執は周知の事実である。論争が論争を呼んだ。我々は、己の信条のために激しく戦ってきた。それは良いことである。それは、健全な民主主義が要求するものである。それは、我々米国民を際立たせるものである。

だが、トゥーソンでの悲劇が我々を休戦させた。我々の公的論争のあらゆる雑音と激情と怨嗟の中で、トゥーソンは我々に思い出させた。我々が何者か、あるいはどこの出身かに関係なく、我々は皆、より大きな何か――党派や政治志向よりも重大な何か――の一員であるということを。

我々は、米国という家族の一員なのである。多様な人種信仰や見解が存在するこの国にあってもなお、我々は信じている。我々は1つの国民として結束できるのだと。希望や信条を共有できるのだと。トゥーソンの少女[4]の夢は、我々の子らの夢とほとんど変わらないのだと。そして彼ら全員が実現の機会を得られるのだと。

同時にそれは、我々米国民を際立たせるものでもある。

さて、この単純な認識だけでは、協力の新時代は到来しない。今後何が起こるかは、我々次第である。今後何が起こるかは、今夜我々が共に議場にいるか否かではなく、明日共に働けるか否かによって決まる。

我々ならばできるはずである。そして[5]せねばならないのである。それは、我々をここに送り込んだ人々が我々に期待していることである。彼らは、(民主共和)両党が共同で統治責任を負うべきだとの意志を投票で示した[6]。新たな法律は、民主・共和両党の支持を得て初めて成立する。我々は協力せねば全く前進できない――何故なら、我々が直面している試練は党派よりも政略よりも大きいからである。

今重要なのは、次の選挙で誰が勝つかではない――そもそも、我々は選挙を終えたばかりである。重要なのは、新たな雇用と産業の根付く先がこの国なのか、それともどこか別の地なのかである。国民の勤勉と精励が報われるか否かである。米国を単なる地図上の場所でなく、世界への光[7]としてきた指導力を、我々が維持できるか否かである。

進歩の準備はできている。我々の大半が経験した中でも最悪の不況から2年を経て、証券市場は復活を遂げた。企業収益は上昇している。経済は再び成長している。

だが我々は、こうした尺度だけで進歩の程を測ってきた訳ではない。我々は、進歩を国民の成功によって測る。国民が見出し得る職や、それらの職がもたらす生活の質によって測る。良案を企業の繁栄に変えたいと夢見る中小企業主の展望によって測る。より良い生活を子らに引き継げる機会によって測る。

これこそ、米国民が我々に対し、協力して取り組むよう求めている事業なのである。

我々は、協力を12月に実践した。我々が通した減税の甲斐あって、今では米国民の給料は若干増えた。企業は、本年の新規投資の経費を全て帳消しにできる[8]。そして[9]民主・共和両党によって取られるこれらの措置は、経済を拡大し、昨年創出された民間雇用を100万以上上回るであろう。

だが、為すべきことはまだある[10]。過去2年に亙る措置によって、この不況も峠を越したかもしれないが、未来を勝ち取るためには、何十年にも亙って続いてきた試練に取り組む必要がある。

内政

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今夜(一般教書演説を)見ている多くの人々は恐らく、近所の工場やビジネス街に行けば良い仕事が見付かった頃を覚えているであろう[11]学位は必ずしも必要でなかったし、競争相手はほとんど身近な者に限られていた。懸命に働けば、適切な給料や福利厚生や昇進[12]の付いた、終身雇用を手にする可能性があった。恐らく諸君は、子らが(自分と)同じ会社で働けば誇りにすら思うであろう。

そうした世界は変わってしまった。多くの者にとって、変化は痛みを伴うものであった。そのことを私は、かつては栄えていた工場の窓が閉ざされ、かつては賑わっていた大通りの商店が寂れているさまの中に見てきた。給料を減らされたり職を失ったりした国民――ゲームの途中でルールが変わってしまったと感じている誇り高き男女――の不満の中に聞いてきた。

彼らは正しい。ルールは変わってしまったのである。僅か1世代の間に、科学技術の革新は我々の生活や仕事やビジネスのあり方を変えてしまった。かつて1,000人の労働者を必要としていた製鉄所は、今や同じ仕事を100人でこなせる。今や如何なる会社もインターネット接続[13]さえできればどこででも、開業したり、労働者を雇ったり、自社製品を販売したりできる。

一方、中国インドといった諸国は、僅かな自己変革さえすれば、この新たな世界で競争できると悟った。そして、早期かつ長期に児童を教育し始め、中でも数学と科学に力を入れた。彼らは、研究と新技術に投資している。つい最近、中国は世界最大の民間の太陽研究施設と世界最速のコンピュータ[14]を有する国家となった。

そう、世界は変わったのである。仕事を得るための競争は、紛れもなく存在する。だが、落胆してはならない。これは、我々に対する試練なのである。思い出して欲しい――過去数年間の打撃にも拘らず、そして多くの否定派が米国の失墜を予測したにも拘らず、今も米国には世界で最も大きく、最も繁栄した経済がある。我が国の労働者は、世界で最も生産的である。如何なる国も米国以上に成功した企業群を有しないし、米国以上に多くの特許を有する発明家や起業家もいない。我が国は世界最高の単科大学と総合大学を有しており、そこに勉強しに集まる学生数は地球上の如何なる地よりも多い[15]

しかも我が国は、ある思想――各自が己の運命を切り開く機会を持つとの思想――のもとに樹立された最初の国家である。だからこそ、幾世紀にも亙って開拓者や移民が危険を冒してここに来たのである。だからこそ、我が国の学生は方程式を暗記するだけでなく、「その考えをどう思うか? 世界の何を変えたいのか? 大人になったら何になりたいか?」といった問いに答えられるのである。

我々ならば、未来を勝ち取れる。だがそのためには、立ちすくんでいるだけでは駄目である。ロバート・ケネディが言ったように、「未来は与えられるものではなく、成し遂げるものなのである」。アメリカン・ドリームは、立ちすくんでいるだけでは維持できない。新時代の要求に応えるべく、各世代が犠牲を厭わず戦わねばならないのである。

そして[5]今度は我々の番である。当代の雇用と産業を巡る競争に何が必要なのかは判っている。我が国は、如何なる国よりも技術革新や教育や国家建設に優れている必要がある。我々は、米国を世界最高のビジネスの場にせねばならない。我々は、財政赤字に対する責任を取り、政府を改革する必要がある。そうすれば国民は成功できるし、我が国は未来を勝ち取れる。そして今夜は、そのための方法について話したい。

技術革新

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未来を勝ち取るための第1の措置は、米国の技術革新の奨励である[16]。次に成長する産業が何であるか、新たな雇用がどこから生まれるかを正確に予測できる者は誰もいない。30年前、我々はインターネットなるものが経済革命を生むことを知り得なかった。我々にできること――米国が他の[17]誰よりも得意とすること――は、国民の創造力と発想力を刺激することである。我が国は、道路にを、オフィスコンピュータを導入した国である。エディスンライト兄弟の国である。GoogleFacebookの国である。米国では、技術革新は単に我々の生活を変えるだけではない。生活の手段なのである[18]

我が国の自由企業制は、技術革新を推進するものである。だが、企業が基礎研究に投資することは必ずしも利益をもたらさない。そこで我が政府は我が国の歴史を通じて[19]、最先端の科学者と発明家に必要な支援を提供してきた。インターネットの種を蒔き、コンピュータのチップやGPSなど、可能性に満ちた技術の開発を支援した[16]。こうした躍進から生まれた良い仕事――製造業から小売業に至るまで――について、しばし考えて欲しい[20]

半世紀前、ソヴィエトスプートニクと呼ばれる衛星の打ち上げにより、宇宙開発競争において我々を打倒した時、我々はどうすれば到達競争において彼らを打倒できるか見当も付かなかった[21]。科学は未だその域に達していなかった[22]NASAは存在していなかった[23]。だが、より良い研究と教育に投資した結果、我々はソヴィエトを凌いだだけでなく、革新の波を起こして新たな産業と何百万もの新たな雇用を創出した。

今は、当代におけるスプートニクの時なのである。私は2年前、宇宙開発競争の絶頂期以来の研究開発水準に到達する必要があると述べた。そして[5]2、3週間のうちに、目標達成に資する予算案を議会に提出する。我々は、生物医学の研究や、情報技術、特にクリーン・エネルギー技術に投資する――我々の安全保障を強化し、我々の惑星を守り、国民のために無数の新たな雇用を創出する投資である。

既に、再生可能エネルギーの可能性は知られている[24]。ロバート・アレンとゲイリー・アレンは、ミシガン州の小さな屋根会社を経営する兄弟である。9月11日[25]以後、彼らはペンタゴンの修理を支援すべく、社内最高の屋根職人を自発的に提供した。だが、工場の半分は使われなくなり、不況は彼らに大打撃を与えた[16]。今日では、政府融資の助けを借りて、こうした空きスペースは国中で売られている太陽光屋根板の製造場所として用いられている。ロバートの言葉を借りれば、「我々は自己を改革した」のである。

それは米国民が200年以上に亙り行ってきたことである。そして、アレン兄弟社のようなサクセス・ストーリーを更に推進すべく、我々はエネルギー政策の改革を始めた。我々は、単に資金を提供するだけではなく、試練を与えているのである。国内の科学者や技術者に言いたい。これらの分野における最高の頭脳集団を結集し、クリーン・エネルギーに関する難題に専念するならば、現代版アポロ計画に融資する用意があると。

カリフォルニア工科大学では、太陽光を車の燃料に変える方法を開発している。オーク・リッジ国立研究所では、より多くの電力を国内の核施設から取り出すためにスーパーコンピュータを用いている。更なる研究と刺激策によって、我が国はバイオ燃料で石油依存を断つことができ、2015年までには100万台の電気自動車[26]が道路を走る最初の国になれる。

我々は、こうした技術革新を支援する必要がある。その資金を賄うべく、私は現在石油会社に税金から与えている数10億ドルを廃止するよう議会に要請したい。諸君が気付いているかどうかは判らないが、彼らは独力で成功している。だから、昨日のエネルギーを助成する代わりに、明日のエネルギーに投資しよう。

さて、クリーン・エネルギーの進展がクリーン・エネルギー雇用へと転換するには、販売市場が今後出現するとの展望を企業が持てるようにならねばならない。だから今夜、私は新たな目標の設定に協力するよう諸君に求めたい。2035年までに、米国の電力の80%をクリーンなエネルギー源から生産する[27]

一部の人々は、風力太陽光を望んでいる。原子力やクリーンな石炭天然ガスを望む者もいる。この目標を達成するには、これら全てが必要となる――そして私は、実現に向けて協力するよう民主・共和両党に要請する。

教育

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研究と技術で我が国の指導力を維持することは、米国の成功にとって不可欠である。だが、未来を勝ち取りたければ――海外でなく米国内に雇用を創出する技術革新を欲するのならば――児童教育という競争に勝たねばならない。

このことについて考えて欲しい。今後10年間に亙り、新規雇用の半分近くが高校教育[28]以上の教育を要することになろう。だが、学生の4分の1は、高校を卒業していない。数学科学の教育の質は、他の多くの国に遅れを取っている。大学の学位を有する若者の割合を見ると、米国は第9位に転落した。そして、あらゆる児童に成功の機会を与える上で必要なことをする気が、国民全て――市民としての、そして親としての――にあるのか否かが問題となるのである。

その責任は、教室でなく家庭や地域社会から始まる。学ぶ喜びを最初に児童に教え込むのは、家族である。テレビが消され、宿題が為されるのを確認できるのは両親だけである。祝福を受ける資格があるのはスーパー・ボウルの勝者だけではなく、科学博覧会の勝者も同様なのだと、子らに教える必要がある。成功は、名声やPRによってではなく、勤勉と鍛錬によってもたらされるのだと、教える必要がある[29]

全国の学校が、この責任を共有している。学校は、入学する児童に良質な教育を与えられる場所でなければならない[30]。だが大半の学校は、この試練に対応できていない。だから我々は、機能していない制度にただ資金を注ぎ込むのではなく、「レース・トゥ・ザ・トップ[31]」と呼ばれる競争を開始したのである。我々は全50州に対して通達した。「諸君が教師の質と学生の成績を改善する最も革新的な計画を我々に提示してくれるのなら、我々は諸君に資金を提示しよう」と。

レース・トゥ・ザ・トップは、当代の公立学校における最も有意義な改革である。年間教育費の1%未満の支出によって、それは40を超える州で教育と学習の水準を向上させた。そして[5]、これらの水準はワシントンによってではなく、全国の共和・民主両党の知事によって向上した。そしてレース・トゥ・ザ・トップは、ノー・チャイルド・レフト ・ビハインド法[32]をより柔軟な法律に換え、児童にとって最良の政策に集中るのと同様、本年為すべき取り組みである。

改革が単なる上意下達の命令でなく、地元の教師や校長、教育委員会や地域社会の仕事であるとき、児童に対して何ができるかについては判っている[16]デンヴァーブルース・ランドルフ校の例を挙げよう。同校は対立する2つの不良集団の縄張りの間に位置し、3年前にはコロラド州で最悪の学校の1つとされていた。だが昨年5月、生徒の97%が卒業証書を受け取った。そのほとんどは、一家で初めて大学進学を果たした者である。そして、学校改革の初年度が終わり、学生が「ウォーターズ先生、ありがとう。私たちは賢いのだ、やればできるのだと教えてくれて」と言ったとき、改革を実現した校長は涙を拭った。それは良い学校が成し得ることであり、我々は国中で良い学校を欲している[33]

また、児童の成功に対して親に次いで大きな影響を与えるのは、教壇に立つ人々であるということを思い出そう。韓国では、教師は「国家の建設者」として知られている。ここ米国でも、教育者らに同様の敬意を払うべき時が来た。我々は、良い教師に報い、悪い教師に対する言い訳をやめたい。そして、今後10年に亙って、多くのベイビー・ブーマー[34]が教職を退く中にあって、科学、技術、工学、数学[35]の分野で10万人の新たな教師を準備したい。

更に、今夜(一般教書演説を)聞いている若者のうち、職業選択を考えている人たちに言いたい。我が国の生活を良くしたいのなら、そして子らの生活を良くしたいのなら――、教師になって欲しい。国家は諸君を必要としている。

もちろん、教育競争は高校の卒業証書だけでは終わらない。競争するためには、国民全てが高等教育を受けられるようにせねばならない[36]。だからこそ、保証されることなく銀行に流れていた納税者向け補助金を廃止し、何百万もの学生を大学に行かせるために資金を用いたのである。そして私は本年、学費控除――4年制大学で1万ドル――の恒久化を更に進めるよう議会に要請する。これこそ、為すべきことなのである[37]

変化の激しい現代経済の中、新たな仕事と職歴を得るための訓練ができるよう、我々はコミュニティ・カレッジの再生にも取り組んでいる[38]。先月、私はノース・カロライナ州フォーサイス・テックの各学部における有望性を見てきた。同校の学生の多くは、今は撤退してしまった近隣の工場への勤務経験を持つ者たちである。キャシー・プロクターという名の女性は2人の子を持つ母であり、18歳の頃から家具工場で働いていた。彼女が私に語ってくれたところによると、彼女は現在、55歳にしてバイオ・テクノロジーの学位取得を目指している。家具製造の職を失うからではなく、子らにも夢を追ってほしいからだという。キャシーが語ったように、「これを切っ掛けに、子らが諦めない意志を持つようになればと思う」。

もし我々がこれらの措置を取れば――あらゆる児童の期待を高め、教育における最高の機会を出生時から退職時まで与えれば――、私が2年前に設定した目標を達成できる[39]。今後10年以内に、大卒者の割合で米国が再び世界最高になるという目標を。

教育について、最後に1つ指摘しておきたい。今日、米国市民でない優秀な学生が何十万人も学校にいる。一部は不法就労者の子らであるが、彼らとその両親の行動とは関係のないことである。彼らは米国人として育ち、我が国の旗に忠誠を誓いながらも、退去処分に怯えながら日々を過ごしている[40]。我が国の単科大学や総合大学に、海外から留学してきた者もいる。だが、彼らは高い学位を取得するや否や、我が国と競争するために母国へ帰還してしまう。これでは何の意味もない。

私は、不法移民の問題に断固として取り組まねばならないと堅く信じている。そして[5]私には、共和・民主両党と協力して、国境を守り、法律を施行し、現在は日陰で暮らしている何百万もの不法就労者に対処する用意がある。議論が困難なのは承知している。時間が掛かることも承知している[41]。だが今夜、その努力をすることに合意しよう。そして、有能かつ責任ある若者を追放するのをやめよう。彼らは研究室に勤めたり新事業を始めたりできるし、この国をより豊かにすることもできるのだから[42]

社会基盤

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未来を勝ち取るための第3の措置は、米国の再建である。新事業を国内に誘致するには、ヒトやモノや情報を動かす最も高速かつ最も信頼できる道――高速鉄道から高速インターネットに至るまで――が必要である。

我が国の社会基盤はかつては最高であったが、我が国の優位性は失われた。韓国の家庭は、今や我が国よりも優れたインターネット接続を有している。欧州諸国やロシアは、我が国よりも多く道路や鉄道へ投資している。中国は高速列車や新空港を建設している。一方、我が国の技術者らは自国の社会基盤を格付けした際、「D」の評価を与えた。

我々は改善を進めねばならない。米国は大陸横断鉄道を敷設し、農村地域に電気をもたらし、州間高速道路網[43]を築いてきた国である。これらの事業によって創出された仕事は、単に線路[44]や舗道の敷設から生まれたのではない。町の新たな駅または新たな出口ランプの近くで開業した店から生まれたのである。

そこで[45]、過去2年に亙って、我々は21世紀に向けた再建を始めた。この事業は、大打撃を受けた建設業界に何千もの良い仕事を与えることを意味する。そして[5]今夜、私はこうした努力を倍加するよう提案したい。

我々は、壊れかけた道路や橋梁を修復する仕事により多くの国民を就かせる[46]。我々はこれに対する給与が満足に支払われるよう保証し、民間投資を引き寄せ、政治家にとってでなく経済にとって最適であることに基づいた事業を選択するつもりである[47]

今後25年間の目標は、国民の80%が高速鉄道を利用できるようにすることである。これにより、移動に掛かる時間を自動車の半分にする[48]。旅によっては、飛行機を利用するよりも速くなる――身体検査も不要である。こうしている間も、カリフォルニア州中西部の路線が既に建設途上にある。

今後5年以内に、企業が全国民の98%に次世代高速無線を提供できるようにする[49]。これは、単に――これは、インターネットの高速化、または接続不良の減少のみを意味しているのではない[50]。米国各地をデジタル時代に接続することを意味しているのである。アイオワ州の農村地域が、あるいはアラバマ州の農民や中小企業主が、世界中で商品を販売できるようになるのである。消防士は、燃えている建物の見取り図携帯端末にダウンロードできるようになるのである。学生は、電子教科書を使って授業を受けられるようになるのである。患者は、対面式ビデオ・チャットを使って医師と話せるようになるのである。

障壁の除去

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こうした投資の全て――技術革新、教育、社会基盤に関する――は、米国をビジネスに適した地とし、雇用を創出する。だが、米国企業の競争を支援するには、成功を阻害する障壁を除去することも必要である。

例えば[51]ロビイストらは長年に亙り、税制の穴を衝いては特定の企業や業界の利益を図ってきた。税理士弁護士と結んで制度を利用する者は、最終的に全く納税しないこともできる。だが、他の者は皆、世界最高水準の法人税に苦しんできた。それでは意味がないのであって、変えねばならない。

だから今夜、私は民主・共和両党に税制を簡素化するよう要請する。抜け穴を塞ごう。競争の場を公平なものにしよう。そして貯まった資金を使って、過去25年間で初の法人税率引き下げを実施しよう――財政赤字を増やすことなく。きっとできるはずである[52]

企業がより多くの製品を海外で販売するのを支援すべく、我々は2014年までに輸出を倍増させる目標を掲げた――輸出を増やせば、国内雇用も増えるからである[53]。既に、我が国の輸出は増えている。最近、合衆国内の25万以上の雇用を支える、インド及び中国との協定に署名した[54]。そして先月、少なくとも7万の米国の雇用を支える、韓国との貿易協定を締結した。この協定は、企業や労働者、民主・共和両党からかつてないほどの支持を受けている――そして私は、速やかにこれを承認するよう議会に要請する。

さて[55]、私は(大統領への)就任以前から、貿易協定を強化することや、米国人労働者との信義を守り米国民の雇用を創出する場合にのみ協定に署名することを表明していた。それは韓国と(の自由貿易協定で)したことであり、パナマコロンビアとの協定締結を目指し、アジア太平洋地域や全世界との貿易交渉を続けるに当たっても同様である。

成長と投資の障壁を減らすべく、私は政府規制の見直しを命じた。企業に不要な負担を課す規制が見付かれば、見直すつもりである。だが、米国民を守るために必要とあらば、躊躇うことなく常識的な[56]規制を導入または強化する。それは、我々が1世紀以上の間この国でしてきたことである。我が国の食物や水や空気の安全が確保されているのはこのためである。我が国に速度規制と児童労働諸法があるのもこのためである。昨年、クレジット・カード会社による判りにくい手数料違約金から消費者を保護する措置や、更なる財政危機を防ぐ新たな規制を導入したのもこのためである。そして、健康保険会社が患者を搾取するのを防ぐ改革を我々が可決したのもこのためである。

さて、私は医療保険改革法に対する若干の懸念を一部議員が持っているとの噂を聞いた[57]。だから、初めに言っておきたい。全ては改善され得ると。同法の改善策があるのなら、ぜひ協力してほしい。まずは、不要な帳簿上の負担を中小企業に強いる法的欠点を修正することから始めよう。

私が望まないのは、既往症があるからといって、保険会社が保険適用を拒絶していた時代に戻ることである[58][27]

私はテキサス州出身の脳腫瘍患者ジェームズ・ハワードに、医療保険が適用されないなどと伝えたくない。オレゴン州出身の中小企業主ジム・ハウザーに、従業員の雇用保険料負担を5,000ドル増額せねばならないなどと伝えたくない。こうしている間も、同法は高齢者に廉価な処方薬を提供し、無保険の学生に両親の保険を適用させる機会を与えている[59]

だから私は今夜、議会に言いたい。過去2年間の闘争をまた繰り返すのではなく、和解すべきところは和解して、前進しよう[60]

赤字削減

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さて、未来を勝ち取るための最後の、かつ重大な措置は、債務の山に埋もれないようにすることである[61]

我々は、約10年前に始まった財政赤字という遺産と共に暮らしている。金融危機が発生する中にあって、信用の流れを維持し、雇用を守り、人々の財布に資金を供給する上で必要なものも、中にはあった。

だが、不況が最悪期を脱した今、我々は歳入よりも歳出の方が多いという現実を直視せねばならない。そのようなことがいつまでも続けられるはずがない。毎日、家庭は身の丈に合った生活をしている。政府も同様にすべきである。

そこで今夜私は、歳出(の伸び)を今後5年間凍結するよう提案したい。さて[62]、これは今後10年に亙って赤字を4000億ドル以上削減することに繋がり、自由裁量による支出の割合は、ドワイト・アイゼンハウアーの大統領在任時以来最低になるであろう。

この凍結は、痛みを伴う削減を必要とする。既に我々は、勤勉な政府職員の給料を今後2年間凍結することを決めた[63]。地域活動計画のような、私が深く関心を寄せてきた事業の削減も提案した。国防長官[64]も、自身や将軍らが米軍にとって不要と考える、何百億ドルもの経費を削減することに合意した。

一部議員が更なる削減を既に提案したことは承知している。私も、なくても何とかなるものは全てなくすつもりである。だが、最も弱い市民の犠牲の下に行わないよう確認しよう。また、削減しようとしているものが本当に過剰な負担なのかどうかを確認しよう[65]。赤字を削減するために技術革新と教育への投資を打ち切ることは、重過ぎる飛行機を軽くするためにエンジンを取り外すようなものである。最初は高く飛んでいると感じるかもしれないが、衝撃を感じるまでに長くは掛からない[66]

さて、私が提案した削減と貯金の大半は年間の国内支出に関する部分であり、それは予算の12%強に過ぎない。更に前進するには、この種の出費を減らせば充分だなどと偽るのをやめねばならない。それだけでは充分でないのである。

昨年設置した超党派の財政委員会[67]は、このことを明白にした。彼らの提案全てに同意する訳ではないが、彼らは重要な前進を遂げた。彼らの結論は、赤字に対処する唯一の道は、如何なる分野であろうと過度の支出――国内支出、国防支出、医療保険支出、税の優遇や抜け穴を通じた支出――を見付けたら削減することであるということである。

このことは、長期赤字の最大の要因たるメディケアメディケイドといった計画を含む、医療保険支出の更なる削減を意味している。無党派のエコノミストらは、医療保険法を廃止すれば赤字が2500億ドル[68]増加すると語ってきた。昨年成立した健康保険法によって、彼らの論拠の一部たる経費増加は緩和される[69]。だが私には、他の経費削減策も参考にする用意がある。その中には、共和党が昨年提案したもの――無駄な訴訟を抑制するための医療過誤改革――も含まれる。

足元を固めるには、将来世代のために社会保障の強化策を超党派で見出さねばならない。現在の退職者や弱者や身体障害者を危険に晒すことなく、将来世代の受給額を削減することなく、かつ米国民に保証された退職後の収入が証券市場の気まぐれに左右されることのないようにせねばならない[70]

そして、真に赤字を心配しているのなら、2%の最富裕層に対する減税を恒久化する余裕などない[71]。学校から資金を取り上げたり、学生から奨学金を取り上げたりする前に、大富豪に優遇税制を諦めるよう頼まねばならない。それは、彼らの成功を罰するためではない。米国の成功を促すためなのである。

つまり、我々が税に関して国民全てに為し得る最善の策は、個々の税法を簡素化することである。これは困難な仕事になるであろうが、両党の議員がこれに対する関心を示しており、私も彼らに加わる用意がある[72]

だから今こそ行動すべきである。今こそ、上下両院――民主・共和両党――が妥協して任務を為すべき時である。赤字を抑制するための困難な選択を今すれば、未来を勝ち取るための投資が可能になる。

省庁再編

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更にもう1つ措置を取りたい。より手頃な政府を国民に与えるだけではいけない。より有能かつより効率的な政府を与えねばならない[73]。過去の政府では、未来を勝ち取ることはできない[74]

我々は情報時代[75]に生き、ビジネスをしているが、政府の大規模再編が最後に行われたのは白黒テレビ[76]の時代であった。輸出に関わる省庁は12ある。住宅政策に関わる省庁は少なくとも5つある。それから、私が好んで用いる例を挙げよう。は、淡水の中にいる間は内務省が所管するが、海水の中にいる時は商務省が所管する[77]。そして[5]鮭が燻製にされれば、更に複雑になると聞いている。

さて、科学技術を駆使した無駄の削減については、過去2年間で大きく進歩した[78]。退役軍人は今や、マウスをクリックするだけで電子医療記録をダウンロードできる。何年も使われずにいた政府のオフィススペースを何エーカーも売却し、官僚主義を断ち切って更なる無駄の削減を進める[79]。だが我々には、より大きなことを考える必要がある。今後数ヶ月以内に我が政権は、米国の競争力を高めるため、政府機関の合併・統合・再編を提案する[80]。私は、この提案を議会に提出して採決を仰ぐ――そして我々は、可決を促す。

本年我々は、統治機構に対する国民の信頼回復にも取り組む[81]。税金の使途を正確に知る権利が国民にはある。だから、史上初めてこれらの情報をウェブサイトに掲載する[82]。自らが選出した議員らがいつロビイストに会っているのか知る権利が国民にはある。だから私は、議会にそうした情報をオンラインで公開するよう要請する。これは、ホワイト・ハウスが既に実施していることである。また、特別利益団体が法案に利権を忍び込ませていないかどうかを知る権利が国民にはある。だから両党に言っておきたい。用途の怪しい支出[83]を含んだ法案が私の机に届いた場合は、必ずや拒否する。必ずや拒否する[84]

外交・軍事

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開放的かつ有能な21世紀の政府[85]。分相応の財政運営をする政府。新たな技術や新たな発想に牽引される経済[86]。新たな、しかも変化し続けるこの世界における我が国の成功は、改革や責任や革新を必要とする。同時にそれは、我が国の外交問題における新たな関与水準でそうした世界に接近するよう我々に要求する。

雇用や企業と同様、新たな脅威や試練も国境を越えるようになった。東西を分断する壁は存在しない。我が国に対抗する超大国も存在しない[87]

故に我々は、本気になった敵がどこにいようとも打倒し、地域と人種と宗教の境界線を超えた連立を築かねばならない。そして米国の道義的規範は、自由と正義と尊厳を渇望する全ての者を常に照らさねばならない[88]。そして、この仕事を開始したことにより、今夜我々は、米国の指導力が甦り、米国の地位が回復したと宣言できるのである[89]

イラクに目を向けよう。かの地では、我が国の勇敢な男女のうち10万人近くが堂々と撤退した。米軍部隊の哨戒は終了し、暴力行為は減少し、新政府が樹立された[90]。今年、イラクから部隊を引き揚げる任務を終える一方、民間人はイラク人民との恒久的協力体制を築くであろう。米国の誓約は守られた。イラク戦争は終結に近付いている[91]

もちろん、こうしている間も、アル=カーイダとその仲間たちは我が国への攻撃を企て続けている。情報機関や治安機関のお陰で、我々は陰謀を粉砕し、街と空を守ることができている[92]。そして、過激派が米国内で暴力行為を図った際には、我々は社会の強さによって、法規の遵守によって、そして米国人ムスリムは米国という家族の一部であるとの信念によって、これに応えている。

我が国は、アル=カーイダと海外における仲間とも戦ってきた[93]アフガニスタンにて、我が軍はターリバーンの拠点を奪い、アフガニスタン治安部隊を訓練してきた。我々の目的は明白である。アフガニスタン国民に対するターリバーンの締め付けの復活を防ぐことによって、我々は9/11のための発射台として用いられた隠れ場をアル=カーイダに与えないようにする。

勇敢な軍隊と一般人のお陰で、反乱の支配下にあるアフガニスタン人の数は減少している。前途には厳しい戦いが待っており、アフガニスタン政府は統治を改善する必要がある。だが我々は、アフガニスタン国民の能力を強化し、彼らとの恒久的協力体制を築きつつある。本年我が国は、50近い国々と協力して、アフガニスタン人への権限委譲を開始する。そして本年7月には、部隊の引き揚げを開始する。

パキスタンでは2001年以降、アル=カーイダの指導力に対する圧力は各地で強まっている。彼らの指導者や工作員は、戦場から排除されている。彼らの隠れ場は縮小している。そして我々は、アフガニスタン国境からアラビア半島に至るまで、世界各地にメッセージを送ってきた[94]。「我々は容赦も躊躇もしない。そして、必ずやお前たちを倒す」と。

米国の指導力は、最悪の兵器を安全に保管する努力にも見ることができる。共和・民主両党が新START条約を承認したことにより、核兵器発射装置の配備数は激減した。我々が世界に呼び掛けたことにより、各大陸における核物質は、テロリストの手に決して落ちないよう厳重管理されている。

義務の履行をイランに求める外交努力により、イラン政府は現在、かつてなく厳しい制裁、苛烈な制裁[95]を科せられている。そして朝鮮半島[96]では同盟国たる韓国と協力し、核兵器を放棄するとの約束を北朝鮮が遵守するよう要求している。

これは、平和と繁栄を愛好する世界の形成に向けた我が国の取り組みの、ほんの一部である。欧州における同盟国と共に、我が国はNATOを甦らせ、テロ対策[97]からミサイル防衛に至る全てに関する協力を強化してきた。また、ロシアとの関係を修復し、アジアの同盟を強化し、インドなどの諸国との新たな協調体制を築いてきた[98][27]

本年3月、私は米州各地で新たな同盟を築くべく、ブラジルチリ、及びエル・サルバドルを歴訪する[99]。世界中で、我々は責任ある人々と協力している――農家の食料増産を支援し、病人を治療する医師を支援し、社会を腐敗させたり人々から機会を奪ったりしかねない汚職と戦っている[100]

最近の出来事は、我が国は力だけではなくその背後の目的によっても、独自性を発揮せねばならないということを示した[101]南部スーダンでは――我が国の援助によって――、人々は、長年に亙る戦争の果てに、独立支持票を投ずることが可能になった。数千もの人々が、夜明け前に列を成した。人々は街頭で踊った。戦争で兄弟のうち4人を失ったある男性は、己の境遇についてこう語った。「私は人生の大半を戦場で過ごした」。彼は言った。「我々は今、自由になりたい」[102]

そして[5]我々は、自由になりたいという同じ願望をチュニジアに見た。チュニジア国民の意志は、独裁者の令状よりも強かった。そして今夜、はっきり示そうではないか。合衆国はチュニジア国民の側に立ち、民主主義に対する全国民の熱望を支持するのだと[103]

我々は、何のために苦闘し抗争してきたのかを、世界中の人々の心中に生きているものを、決して忘れてはならない。そしてこの苦闘における最大の負担に耐えてきた米国民が自国に奉仕する男女だということに、常に留意せねばならない。

今夜、我が国が兵士とその家族を皆で支援することを声を揃えて再確認しよう。彼らが我々に奉仕してきたのと同様に、我々も彼らに奉仕しよう――必要な装備を彼らに与えることによって。彼らがもたらしてきた配慮と恩恵を彼らに提供することによって。そして、我が国の建設という大事業に退役軍人を参加させることによって[104]

我が部隊は全米各地の出身者から成っている――彼らは黒人白人ラテン系アジア系ネイティヴ・アメリカンである[105]。彼らはキリスト教徒ヒンドゥー教徒ユダヤ教徒やムスリムである。そして、ゲイもいることは周知の事実である。今年からは、米国民は己の愛する者の故に愛する国家に奉仕することを禁じられたりしない。また、この改革と並行して、私は募兵官ROTCに門戸を開放するよう、あらゆる大学キャンパスに要請する。今こそ、過去の闘争と決別すべき時である。今こそ、国民が一丸となって前進すべき時である。

おわりに

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眼前にある仕事に関して幻想を持つべきではない。学校を改革すること、エネルギーの利用方法を変えること、財政赤字を削減すること――これらはいずれも容易ではあるまい[106]。これらは全て、時間を要する。そして我々が経費[107]、詳細、あらゆる法律の字句など、全てについて議論すればするほど、困難の度を増すであろう。

もちろん、こうした問題が存在しない国もある。もし中央政府が鉄道を欲すれば、彼らは鉄道を得られ、如何に多くの家屋が潰されようと関係ない。もし彼らが新聞に悪い話を載せて欲しくないのなら、書かれることはない。

だが、論争や挫折や混乱が民主主義には付き物だからといって、(米国を)地球上のどこか他の国と交換しようとする者など、ここには1人としていない。

我々は政策に関して相違を抱えているかもしれないが、憲法で守られた種々の権利を皆が信じている。我々は異なる意見を抱えているかもしれないが、この国は挑戦すれば実現できる地であるという、同じ展望を信じている。我々は異なる背景を抱えているかもしれないが、この国は何事も可能な地であるという、同じ夢を信じている[108]。諸君が何者であろうと関係ない。諸君の出身がどこであろうと関係ない。

その夢のお陰で、私は今夜諸君の前に立てるのである。その夢のお陰で、スクラントン出身の労働者階級の児童は私の背後に座れるのである[109]。その夢のお陰で、父が営むシンシナティバーの床掃除をしていた誰か[110]は、地球上で最も偉大な国家の下院議長を務められるのである。

その夢――アメリカン・ドリーム――とは、アレン兄弟社を新時代の屋根会社へと甦らせたものである。それは、フォーサイス・テックの学生に新技術を学ばせ、未来に向けて努力させたものである。そしてその夢とは、ブランドン・フィッシャーという名の中小企業主の物語である。

ブランドンはペンシルヴェニア州バーリンにて、掘削の新技術を専門とする会社を興した。そして[5]昨夏のある日、彼は「世界の裏側にあるチリ鉱山にて男性33人が生き埋めになった。救出策は見付かっていない」とのニュース[111]を見た。

だがブランドンは、自社なら助出できると考えた。そして、「B案」として知られるようになる救出策を講じた。従業員は24時間体制で働き、必要な掘削装置を製造した。そしてブランドンはチリへと発った。

彼は仲間と共に3日も4日も寝ずに働き、2,000フィートの穴を地面に開け始めた[112]。37日後、B案は成功し、鉱夫らは救出された。だが鉱夫らが出てきた時、ブランドンはそこにいなかった。注目を浴びるのを望まなかったためである。彼は既に帰国し、次のプロジェクトの仕事に戻っていた[113]

そして[5]、後に従業員の1人は救出された者に語った。「センター・ロック社は小さな会社だが、大事業を成し遂げる。そのことを我々は証明した」と。

我々は大事業を成し遂げる。

建国当初から、米国は夢見る普通の人々の物語であり続けた。それは、我々が未来を勝ち取る方法でもある。

我々は、次のように言える国民である。「私は大金を持っていないかもしれないが、新会社のためにこんなすごい構想を持っている」。「私は大卒者の家庭に生まれた訳ではないかもしれないが、(自分の家族のうちで)最初の学位取得者になってみせる」。「私は苦しむ人々と面識がないかもしれないが、彼らを支援できると思うし、すべきである」。「我々が地平線の向こうにあるより良き場所に至るにはどうすれば良いのかは私には判らないが、きっと辿り着けると思っている。きっとできる」[114]

我々は大事業を成し遂げる。

米国の理想は生き続ける。我々の運命は、我々の選択に懸かっている。そして、(建国から)2世紀以上を経た今夜もなお、我々の未来が希望に満ち、我々の旅が続き、我々の連邦の現況が強くいられるのは、ひとえに国民のお陰である[115]

ありがとう、諸君に神の御加護のあらんことを。そして、アメリカ合衆国に神の御加護のあらんことを。

訳註

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  1. ジョン・ベイナー(1949年11月17日 - )。
  2. ジョーゼフ・バイデン(1942年11月20日 - )。
  3. 原文は「And as we mark this occasion, we’re also mindful of the empty chair in this chamber, and we pray for the health of our colleague - and our friend - Gabby Giffords」。プレス・リリース版では、「And as we mark this occasion, we are also mindful of the empty chair in this Chamber, and pray for the health of our colleague – and our friend – Gabby Giffords」。
  4. アリゾナ州トゥーソンで発生した銃乱射事件における最年少の犠牲者である、9歳の女児を指す。アメリカ同時多発テロ事件の発生日である2001年9月11日の生まれであったことや、メジャー・リーグのフィラデルフィア・フィリーズ元監督ダラス・グリーンの孫であったことから、マス・メディアに大きく取り上げられた。「犠牲の9歳少女 9・11生まれ」(MSN産経ニュース、2011年1月10日)。
  5. 5.00 5.01 5.02 5.03 5.04 5.05 5.06 5.07 5.08 5.09 原文は「And」。プレス・リリース版にはなかった。
  6. 原文は「With their votes, they’ve determined that governing will now be a shared responsibility between parties」。逐語訳をするならば、「彼らの投票により、彼らは統治が今や諸党間の共同責任となることを決定した」。
  7. 原文は「the light to the world」。プレス・リリース版では、「a light to the world」。
  8. 原文は「Every business can write off the full cost of new investments that they make this year」。プレス・リリース版では、「Every business can write off the full cost of the new investments they make this year」。
  9. 原文は「And」 。プレス・リリース版にはなかった。
  10. 原文は「But we have to do more」。プレス・リリース版では、「But we have more work to do」。
  11. 原文は「Many people watching tonight can probably remember a time when finding a good job meant showing up at a nearby factory or a business downtown」。逐語訳をするならば、「今夜見ている多くの人々は恐らく、良い仕事を見付けることが、近所の工場やビジネスの中心地にやって来ることを意味した頃を思い出すことができるであろう」。
  12. 原文は「decent paycheck and good benefits and the occasional promotion」。プレス・リリース版では、「decent paycheck, good benefits, and the occasional promotion」。
  13. 原文は「Internet connection」。プレス・リリース版では、「internet connection」。
  14. 中国人民解放軍国防科学技術大学が開発したスーパーコンピュータ天河一号A」を指す。LINPACKベンチマークの結果、最高性能2,566テラFLOPSを記録し、オーク・リッジ国立研究所の「ジャガー」の1,759テラFLOPSを上回った。TOP500 List - November 2010 (1-100)「中国のスパコン『世界最速』に 演算、米の記録更新」(asahi.com、2010年10月29日)
  15. 原文は「We’re the home to the world’s best colleges and universities, where more students come to study than any place on Earth」。プレス・リリース版では、下線部が「We are」になっていた。
  16. 16.0 16.1 16.2 16.3 プレス・リリース版では、ここで段落が分かれていた。
  17. 原文は「else」。プレス・リリース版にはなかった。
  18. 原文は「It is how we make our living」。プレス・リリース版では、下線部が「It’s」になっていた。
  19. 原文は「throughout our history」。プレス・リリース版では、下線部がなかった。
  20. 原文は「Just think of all the good jobs -- from manufacturing to retail -- that have come from these breakthroughs」。プレス・リリース版では、下線部が「those」になっていた。
  21. 原文は「Half a century ago, when the Soviets beat us into space with the launch of a satellite called Sputnik, we had no idea how we would beat them to the moon」。プレス・リリース版では、下線部が「we’d」になっていた。
  22. 原文は「The science wasn’t even there yet」。プレス・リリース版では、「The science wasn’t there yet」。
  23. 原文は「NASA didn’t exist」。プレス・リリース版では、「NASA didn’t even exist」。
  24. 原文は「Already, we’re seeing the promise of renewable energy」。プレス・リリース版では、下線部が「we are」になっていた。
  25. 2001年9月11日を指す。この日、アメリカ同時多発テロ事件が発生した。
  26. 原文は「a million electric vehicles」。プレス・リリース版では、「1 million electric vehicles」。
  27. 27.0 27.1 27.2 プレス・リリース版では、次の段落と共に1つの段落を構成していた。
  28. 原文は「high school education」。プレス・リリース版では、「high school degree(高卒資格)」。
  29. 原文は「We need to teach our kids that it’s not just the winner of the Super Bowl who deserves to be celebrated, but the winner of the science fair. We need to teach them that success is not a function of fame or PR, but of hard work and discipline」。プレス・リリース版では、「We need to teach our kids that it’s not just the winner of the Super Bowl who deserves to be celebrated, but the winner of the science fair; that success is not a function of fame or PR, but of hard work and discipline」。
  30. 原文は「When a child walks into a classroom, it should be a place of high expectations and high performance」。逐語訳をするならば、「児童が教室の中に歩み入るとき、そこは高い期待と能力の場所であらねばならない」。
  31. レース・トゥ・ザ・トップ (Race to the Top:「首位争い」の意) とは、オバマ政権下で2009年に発表された教育改革計画である。各州に改革案を提示させ、評点の高い州に対して重点的に教育予算を割り振った。
  32. ノー・チャイルド・レフト ・ビハインド法 (No Child Left Behind Act) とは、ジョージ・W・ブッシュ政権下で2002年1月8日に成立した教育改革法である。その名の通り、落ちこぼれの児童を作らないことを目的としている。全ての児童に公平かつ良質な教育を提供できるよう、連邦政府は公教育への関与を深めた。
  33. 原文は「That’s what good schools can do, and we want good schools all across the country」。プレス・リリース版には、この1文はなかった。
  34. 原文は「baby boomers」。プレス・リリース版では、「Baby Boomers」。
  35. 原文は「science and technology and engineering and math」。プレス・リリース版では、「science, technology, engineering, and math」。
  36. 原文は「To compete, higher education must be within the reach of every American」。プレス・リリース版では、下線部がなかった。
  37. 原文は「It’s the right thing to do」。プレス・リリース版には、この1文はなかった。
  38. 原文は「Because people need to be able to train for new jobs and careers in today’s fast-changing economy, we’re also revitalizing America’s community colleges」。プレス・リリース版では、下線部が「we are」になっていた。
  39. 原文は「If we take these steps -- if we raise expectations for every child, and give them the best possible chance at an education, from the day they are born until the last job they take -- we will reach the goal that I set two years ago」。プレス・リリース版では、下線部が「they’re」になっていた。
  40. 原文は「They grew up as Americans and pledge allegiance to our flag, and yet they live every day with the threat of deportation」。プレス・リリース版では、下線部がなかった。
  41. 原文は「I know that debate will be difficult. I know it will take time」。プレス・リリース版では、「I know that debate will be difficult and take time」。
  42. 原文は「And let’s stop expelling talented, responsible young people who could be staffing our research labs or starting a new business, who could be further enriching this nation」。プレス・リリース版では、「And let’s stop expelling talented, responsible young people who can staff our research labs, start new businesses, and further enrich this nation」。
  43. 原文は「Interstate Highway System」。プレス・リリース版では、「interstate highway system」。
  44. 原文は「track」。プレス・リリース版では、「tracks」。
  45. 原文は「So」。プレス・リリース版にはなかった。
  46. 原文は「We’ll put more Americans to work repairing crumbling roads and bridges」。プレス・リリース版では、下線部が「We will」になっていた。
  47. プレス・リリース版では、「We will make sure this is fully paid for, attract private investment, and pick projects based on what’s best for the economy, not politicians」。オバマ大統領は、下線部を言わなかった。
  48. 原文は「Within 25 years, our goal is to give 80 percent of Americans access to high-speed rail. This could allow you to go places in half the time it takes to travel by car」。プレス・リリース版では、「Within 25 years, our goal is to give 80% of Americans access to high-speed rail, which could allow you go places in half the time it takes to travel by car」。
  49. 原文は「Within the next five years, we’ll make it possible for businesses to deploy the next generation of high-speed wireless coverage to 98 percent of all Americans」。プレス・リリース版では、下線部が「we will」になっていた。
  50. 原文は「This isn’t just about -- this isn’t about faster Internet or fewer dropped calls」。プレス・リリース版では、「This isn’t just about a faster internet and fewer dropped calls」。
    なお、演説中に拍手が起こったため、オバマ大統領は文頭から言い直した。
  51. 原文は「For example, 」。プレス・リリース版にはなかった。
  52. 原文は「It can be done」。プレス・リリース版にはなかった。
  53. 原文は「because the more we export, the more jobs we create here at home」。プレス・リリース版では、下線部がなかった。
  54. 原文は「Recently, we signed agreements with India and China that will support more than 250,000 jobs here in the United States」。プレス・リリース版では、下線部がなかった。
  55. 原文は「Now, 」。プレス・リリース版にはなかった。
  56. 原文は「common-sense」。プレス・リリース版では、「commonsense」。
  57. 原文は「Now, I have heard rumors that a few of you still have concerns about our new health care law」。プレス・リリース版では、下線部が「I’ve」になっていた。
  58. 原文は「What I’m not willing to do -- what I’m not willing to do is go back to the days when insurance companies could deny someone coverage because of a preexisting condition」。オバマ大統領は途中で文頭から言い直した。
  59. 原文は「As we speak, this law is making prescription drugs cheaper for seniors and giving uninsured students a chance to stay on their patients’ -- parents’ coverage」。オバマ大統領は「parents’(親たちの)」を「patients’(患者たちの)」と誤認し、言い直した。
  60. 原文は「So I say to this chamber tonight, instead of re-fighting the battles of the last two years, let’s fix what needs fixing and let’s move forward」。プレス・リリース版では、下線部がなかった。
  61. 原文は「Now, the final critical step in winning the future is to make sure we aren’t buried under a mountain of debt」。プレス・リリース版では、下線部が「final step – a critical step –」になっていた。
  62. 原文は「Now, 」。プレス・リリース版にはなかった。
  63. 原文は「Already, we’ve frozen the salaries of hardworking federal employees for the next two years」。プレス・リリース版では、下線部が「we have」になっていた。
  64. ロバート・ゲイツ(任2006年 - )。
  65. 原文は「And let’s make sure that what we’re cutting is really excess weight」。プレス・リリース版では、下線部がなかった。
  66. 原文は「It may make you feel like you’re flying high at first, but it won’t take long before you feel the impact」。プレス・リリース版では、下線部がなかった。
  67. 原文は「bipartisan fiscal commission」。プレス・リリース版では、「bipartisan Fiscal Commission」。
  68. 原文は「a quarter of a trillion dollars」 (1兆ドルの4分の1)。日本経済新聞社の要約では「1兆ドル」となっているが、誤りである。
  69. 原文は「The health insurance law we passed last year will slow these rising costs, which is part of the reason that nonpartisan economists have said that repealing the health care law would add a quarter of a trillion dollars to our deficit」。プレス・リリース版では、「Health insurance reform will slow these rising costs, which is part of why nonpartisan economists have said that repealing the health care law would add a quarter of a trillion dollars to our deficit」。
  70. プレス・リリース版では、文頭に「And」が挿入されていた。
  71. 原文は「And if we truly care about our deficit, we simply can’t afford a permanent extension of the tax cuts for the wealthiest 2 percent of Americans」。プレス・リリース版では、下線部が「cannot」になっていた。
  72. 原文は「This will be a tough job, but members of both parties have expressed an interest in doing this, and I am prepared to join them」。プレス・リリース版では、「an」がなかった。
  73. 原文は「We should give them a government that’s more competent and more efficient」。プレス・リリース版では、下線部がなかった。
  74. 原文は「We can’t win the future with a government of the past」。プレス・リリース版では、下線部が「cannot」となっていた。
  75. 原文は「Information Age」。プレス・リリース版では、「information age」。
  76. 原文は「black-and-white TV」。プレス・リリース版では、「black and white TV」。
  77. 原文は「Then there’s my favorite example: The Interior Department is in charge of salmon while they’re in fresh water, but the Commerce Department handles them when they’re in saltwater」。プレス・リリース版では、「Then there’s my favorite example: the Interior Department is in charge of salmon while they’re in fresh water, but the Commerce Department handles them in when they’re in saltwater」。
  78. 原文は「Now, we’ve made great strides over the last two years in using technology and getting rid of waste」。プレス・リリース版では、下線部が「we have」になっていた。
  79. 原文は「We’re selling acres of federal office space that hasn’t been used in years, and we’ll cut through red tape to get rid of more」。プレス・リリース版では、下線部が「we will」になっていた。
  80. 原文は「In the coming months, my administration will develop a proposal to merge, consolidate, and reorganize the federal government in a way that best serves the goal of a more competitive America」。逐語訳をするならば、「来たる数ヶ月以内に、我が政権は、より競争的な米国という目標に最も貢献するあり方で政府機関を合併・統合・再編するという提案を展開する」。
  81. 原文は「In the coming year, we’ll also work to rebuild people’s faith in the institution of government」。プレス・リリース版では、下線部が「we will」になっていた。
  82. 原文は「Because you deserve to know exactly how and where your tax dollars are being spent, you will be able to go to a website and get that information for the very first time in history」。逐語訳をするならば、「諸君は、諸君の税金のドルがどのようにどこで使われているのかを正確に知る資格を持っているので、諸君はまさに史上初めて、ウェブサイトに行ってこれらの情報を得ることができるようになるであろう」。なお、プレス・リリース版では、下線部が「you’ll」になっていた。
  83. 原文は「earmarks」。「イヤマーク(イアマーク)」とは、元来は「羊の所有者を明示するために、その羊の耳に付けた焼印」のことであり、転じて「貿易や借款などにより外国で取得した金を、当該国の中央銀行に寄託すること」などを意味する。ここでは、使途を限定した資金を指す。
  84. 原文は「I will veto it」。プレス・リリース版では、この言い回しを繰り返してはいなかった。
  85. 原文は「The 21st century government that’s open and competent」。プレス・リリース版では、下線部が「A」になっていた。
  86. 原文は「An economy that’s driven by new skills and new ideas」。プレス・リリース版では、下線部がなかった。
  87. 原文は「No single wall separates East and West. No one rival superpower is aligned against us」。プレス・リリース版では、「No single wall separates East and West; no one rival superpower is aligned against us」。
  88. 原文は「America’s moral example must always shine for all who yearn for freedom and justice and dignity」。プレス・リリース版では、「America’s moral example must always shine for all who yearn for freedom, justice, and dignity」。
  89. 原文は「And because we’ve begun this work, tonight we can say that American leadership has been renewed and America’s standing has been restored」。プレス・リリース版では、下線部が「we have」になっていた。
  90. 原文は「Look to Iraq, where nearly 100,000 of our brave men and women have left with their heads held high. American combat patrols have ended, violence is down, and a new government has been formed」。プレス・リリース版では、「Look to Iraq, where nearly 100,000 of our brave men and women have left with their heads held high; where American combat patrols have ended; violence has come down; and a new government has been formed」。
  91. 原文は「America’s commitment has been kept. The Iraq war is coming to an end」。プレス・リリース版では、「America’s commitment has been kept; the Iraq War is coming to an end」。
  92. 原文は「Thanks to our intelligence and law enforcement professionals, we’re disrupting plots and securing our cities and skies」。プレス・リリース版では、下線部が「we are」になっていた。
  93. 原文は「We’ve also taken the fight to al Qaeda and their allies abroad」。プレス・リリース版では、下線部が「We have」になっていた。
  94. 原文は「And we’ve sent a message from the Afghan border to the Arabian Peninsula to all parts of the globe」。プレス・リリース版では、下線部が「we have」になっていた。
  95. 原文は「tougher sanctions, tighter sanctions than ever before」。プレス・リリース版では、「tougher and tighter sanctions than ever before」。
  96. 原文は「Korean Peninsula」。プレス・リリース版では、「Korean peninsula」。
  97. 原文は「counterterrorism」。プレス・リリース版では、「counter-terrorism」。
  98. 原文は「We’ve reset our relationship with Russia, strengthened Asian alliances, built new partnerships with nations like India」。プレス・リリース版では、下線部が「We have」になっていた。
  99. 原文は「new alliances across the Americas」。プレス・リリース版では、「new alliances for progress in the Americas(米州の進歩に向けた新たな同盟)」。
  100. 原文は「Around the globe, we’re standing with those who take responsibility -- helping farmers grow more food, supporting doctors who care for the sick, and combating the corruption that can rot a society and rob people of opportunity」。プレス・リリース版では、「Around the globe, we are standing with those who take responsibility – helping farmers grow more food; supporting doctors who care for the sick; and combating the corruption that can rot a society and rob people of opportunity」。
  101. 原文は「Recent events have shown us that what sets us apart must not just be our power -- it must also be the purpose behind it」。プレス・リリース版では、下線部がなかった。
  102. 原文は「“This was a battlefield for most of my life,” he said. “Now we want to be free.”」。プレス・リリース版では、「“This was a battlefield for most of my life. Now we want to be free.”」。
  103. 原文は「And tonight, let us be clear: The United States of America stands with the people of Tunisia, and supports the democratic aspirations of all people」。プレス・リリース版では、下線部が「the」になっていた。
  104. 原文は「Let us serve them as well as they’ve served us -- by giving them the equipment they need, by providing them with the care and benefits that they have earned, and by enlisting our veterans in the great task of building our own nation」。プレス・リリース版では、「Let us serve them as well as they have served us – by giving them the equipment they need; by providing them with the care and benefits they have earned; and by enlisting our veterans in the great task of building our own nation」。
  105. 原文は「Our troops come from every corner of this country -- they’re black, white, Latino, Asian, Native American」。プレス・リリース版では、「Our troops come from every corner of this country – they are black, white, Latino, Asian and Native American」。
  106. 原文は「none of this will be easy」。プレス・リリース版では、下線部が「is」になっていた。
  107. 原文は「costs」。プレス・リリース版では、「cost」。
  108. 原文は「We may have different backgrounds, but we believe in the same dream that says this is a country where anything is possible」。プレス・リリース版では、下線部が「anything’s」になっていた。
  109. 原文は「That dream is why a working-class kid from Scranton can sit behind me」。プレス・リリース版では、「That dream is why a working class kid from Scranton can stand behind me」。「スクラントン出身の労働者階級の児童」とは、バイデン副大統領を指す。
  110. ベイナー下院議長を指す。
  111. コピアポ鉱山落盤事故を指す。2010年8月5日に発生し、男性作業員33人が鉱山内に閉じ込められたが、同年10月13日に全員が救出された。
  112. 原文は「Along with others, he began drilling a 2,000-foot hole into the ground, working three- or four-hour -- three or four days at a time without any sleep」。プレス・リリース版では、「Along with others, he began drilling a 2,000 foot hole into the ground, working three or four days at a time with no sleep」。「three- or four-hour --(3時間も4時間も)」は、オバマ大統領が言い間違えた部分である。
  113. 原文は「He’d already gone back home, back to work on his next project」。プレス・リリース版では、下線部が「He had」になっていた。
  114. 原文は「We’re a nation that says, “I might not have a lot of money, but I have this great idea for a new company.” “I might not come from a family of college graduates, but I will be the first to get my degree.” “I might not know those people in trouble, but I think I can help them, and I need to try.” “I’m not sure how we’ll reach that better place beyond the horizon, but I know we’ll get there. I know we will.”」。プレス・リリース版では、「We are a nation that says, “I might not have a lot of money, but I have this great idea for a new company. I might not come from a family of college graduates, but I will be the first to get my degree. I might not know those people in trouble, but I think I can help them, and I need to try. I’m not sure how we’ll reach that better place beyond the horizon, but I know we’ll get there. I know we will.”」。
  115. 原文は「And tonight, more than two centuries later, it’s because of our people that our future is hopeful, our journey goes forward, and the state of our union is strong」。プレス・リリース版では、下線部が「it is」になっていた。

底本

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