東海北陸自動車道建設法

昭和39年法律第131号から転送)
 (目的)

第一条 この法律は、東海地方と北陸地方との交通の迅速化を図り、相互間の産業経済等の関係を一層緊密にし、かつ、関係地域の開発を強力に推進するため、全国的な自動車交通網の枢要部分を構成するものとして、緊急に、これらの地域を通ずる自動車の高速交通の用に供する幹線たる自動車道を建設し、もつて産業基盤の強化に資するとともに国民経済の発展に寄与することを目的とする。

 (予定路線)

第二条 前条に規定する自動車道(以下「東海北陸自動車道」という。)の予定路線は、別に法律で定める。

 政府は、すみやかに、前項の規定により法律で定めるべき予定路線に関する法律案を、起点を一宮市、終点を砺波市附近とし、主たる経過地を関市附近及び岐阜県大野郡荘川村附近とする路線を基準として作成し、これを国会に提出しなければならない。

 内閣総理大臣は、前項の規定により国会に提出すべき法律案の内容となるべき東海北陸自動車道の予定路線を、国土開発縦貫自動車道建設審議会(以下「審議会」という。)の議を経て、決定しなければならない。

 (基本計画)

第三条 内閣総理大臣は、東海北陸自動車道の予定路線のうち建設を開始すべき路線の建設に関する基本計画(以下「基本計画」という。)を立案し、審議会の議を経て、これを決定しなければならない。

 内閣総理大臣は、前項の規定により基本計画を決定したときは、遅滞なく、これを国の関係行政機関の長に送付するとともに、政令で定めるところにより、公表しなければならない。

 (基礎調査)

第四条 政府は、東海北陸自動車道の予定路線について、第二条第一項の法律の施行後、すみやかに基本計画の立案のため必要な基礎調査を行なわなければならない。

 この法律は、公布の日から施行する。

 高速自動車国道法(昭和三十二年法律第七十九号)の一部を次のように改正する。

  第二条中第五項を第六項とし、第四項の次に次の一項を加える。

5 この法律において「東海北陸自動車道」とは、東海北陸自動車道建設法(昭和三十九年法律第百三十一号)第二条第一項に規定する東海北陸自動車道をいう。

 第三条第一項中「及び関越自動車道」を「、関越自動車道及び東海北陸自動車道」に改める。
 第四条第一項中第四号を第五号とし、第三号の次に次の一号を加える。
 四 東海北陸自動車道の予定路線のうちから政令でその路線を指定したもの
 第四条第二項及び第三項中「、第三号又は第四号」を「又は第三号から第五号まで」に改める。
 第五条第一項中「、第三号又は第四号」を「又は第三号から第五号まで」に改め、同条第二項中「関越自動車道建設法第三条第一項の規定により決定された基本計画に」の下に「、東海北陸自動車道に係るものについては、東海北陸自動車道建設法第三条第一項の規定により決定された基本計画に」を加え、同条第三項中「、第三号又は第四号」を「又は第三号から第五号まで」に改める。

 総理府設置法(昭和二十四年法律第百二十七号)の一部を次のように改正する。

  第十五条第一項の表の国土開発縦貫自動車道建設審議会の項中「及び関越自動車道建設法(昭和三十八年法律第百五十八号)」を「、関越自動車道建設法(昭和三十八年法律第百五十八号)及び東海北陸自動車道建設法(昭和三十九年法律第百三十一号)」に改める。
(運輸・建設・内閣総理大臣署名)

この著作物は、日本国の旧著作権法第11条により著作権の目的とならないため、パブリックドメインの状態にあります。同条は、次のいずれかに該当する著作物は著作権の目的とならない旨定めています。

  1. 法律命令及官公󠄁文󠄁書
  2. 新聞紙及定期刊行物ニ記載シタル雜報及政事上ノ論說若ハ時事ノ記事
  3. 公󠄁開セル裁判󠄁所󠄁、議會竝政談集會ニ於󠄁テ爲シタル演述󠄁

この著作物はアメリカ合衆国外で最初に発行され(かつ、その後30日以内にアメリカ合衆国で発行されておらず)、かつ、1978年より前にアメリカ合衆国の著作権の方式に従わずに発行されたか1978年より後に著作権表示なしに発行され、かつ、ウルグアイ・ラウンド協定法の期日(日本国を含むほとんどの国では1996年1月1日)に本国でパブリックドメインになっていたため、アメリカ合衆国においてパブリックドメインの状態にあります。