十三 元日や

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 元日や一系の天子不二ふじの山  鳴 雪めいせつ
 雪殘る頂一つ國ざかひ  子 規しき
 島々にをともしけり春の海  子 規
 赤い椿白い椿と落ちにけり  碧梧桐へきごとう
 もらひ來る茶わんの中の金魚かな    鳴 雪
 たたかれて晝のを吐く木魚かな  漱 石そうせき
 山門をぎいととざすや秋の暮  子 規