シリヤの聖エフレム教訓/第12講話

第12講話 編集

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たやすくいかりはつし、あるいげきせざらんひとさいわいなり。かれはつねに平安へいあんらん。かれげきやすいかりやすきのおのれよりおいいだして、戦争せんそう擾乱じょうらんとよりとおざかり、神気しんきつねに平安へいあんにして、顔色がんしょく怡々いいたらん。ただちにいかりはつせずして空言くうげんためうごかされざるもの真実しんじつおこなものなり。かれ饒舌にょうぜつになやむものもなくおさへとどめて、忍耐にんたいもつかれらをぐうせん。かれひとはずかしめず、かれのうりょくもつひとこばむことをせず、かれ諍闘そうとうをよろこばず、いかんとなれば衆人しゅうじんあいをあらはせばなり。短慮たんりょならざるもの争論そうろんこのまず、智識ちしきつね健全けんぜんにして、平和へいわあいさん。いかやすきのをたやすくおのれにれざるもの聖神せいしん住所すみかとならん。短慮たんりょなることのなきもの聖神せいしんおほいくるしめざらん。かれ温柔おんじゅうなるものとなるべく、あい忍耐にんたい謙遜けんそんとをつべし。いからざるものはもろもろの善行ぜんこうにてかざられ、ハリストスにあいさるるなり。ゆえいかりとげきやすをつねにおのれよりものさいわいなることじつ三倍さんばいす、いかんとなればかれからだたましいもつねに健全けんぜんなればなり。