<< 霊的智慧に充たさるゝ有益なる主眼。 >>
信仰は機密の門なり。身体の目は五官に属する物を見る如く、信仰は精神の目を以て神秘なるものを熟視す。神父等言ふ如く我等に心霊の目の二あるは身体上の目の二ある如し、然れども視覚の要求は心霊の目各々同じからず。一の目を以ては天地万物に隠るゝ神の栄の奥秘を視る、即ち神の力と叡智と又我等を統治するの大なるにより理会せらるべき神の照管の我等に関するものを視るべくして、之と同じくその目を以て我等と同じく奉事する天上の品位を直覚するなり。しかれども他の目を以ては神が我等を霊界の機密に引入れて我等の心中に信仰の海を開拓するときは、至聖なる神の性の光栄を直覚せん。