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​成吉思 汗 實錄​​チンギス カン ジツロク​ ​卷​​マキ​の​二​​ニ​。

§69(02:01:02)白鳥庫吉訳『音訳蒙文元朝秘史』(東洋文庫,1943年) Open original book in Wikimedia


​帖木眞​​テムヂン​を​蒙力克​​モンリク​の迎へ​歸​​カヘ​り

 ​也速該 巴阿禿兒​​エスガイ バアトル​の​言​​コトバ​に​違​​タガ​へず、​蒙力克​​モンリク​ ​往​​ユ​きて、​德 薛禪​​デイ セチエン​に​言​​イ​へらく「​也速該​​エスガイ​ ​兄​​アニ​は、​帖木眞​​テムヂン​を​甚​​イタ​く​想​​オモ​ひて、​心​​コヽロ​を​痛​​イタ​めたり。​帖木眞​​テムヂン​を​取​​ト​りに​來​​キ​つ」と​云​​イ​ひき。​德 薛禪​​デイ セチエン​ ​言​​イ​はく「​親家​​シンカ​ その​子​​コ​を​想​​オモ​ふならば​往​​ユ​け。​見​​マミ​えて​速​​ハヤ​く​來​​コ​よ」と​云​​イ​ひて、​蒙力克 額赤格​​モンリク エチゲ​(蒙力克なる父。父は、帖木眞より與へたる尊稱。元史 忠義 伯八の傳​明里 也赤哥​​ミンリ エチゲ​)は、​帖木眞​​テムヂン​を​率​​ヰ​て​來​​キ​ぬ。


§70(02:01:08)白鳥庫吉訳『音訳蒙文元朝秘史』(東洋文庫,1943年) Open original book in Wikimedia


祖︀の祭りに​訶額侖​​ホエルン​の​後​​オク​れ​到​​イタ​り

 その​春​​ハル​、​俺巴孩 合罕​​アンバカイ カガン​の​合禿惕​​カトト​(妃の蒙語なる合屯の複稱)、​斡兒伯​​オルベ​、​莎合台​​シヨカタイ​ ​二女​​フタリ​(蒙語​只𡂰​​ヂリン​、二つと云ふ 豁牙兒の女性)は、​祖︀​​オヤ​の​靈​​ミタマ​を​地​​チ​に​祭​​マツ​り(明本 旁譯​地裏​​チニ​ ​燒​​ヤク​​飯︀​​メシヲ​​祭祀​​サイシ​)に​出​​イ​でたる​時​​トキ​、​訶額侖 兀眞​​ホエルン ウヂン​ ​往​​ユ​きて、​後​​オク​れ​到​​イタ​りて​漏​​モ​