1969年3月13日付中華人民共和国外交部覚書

ソ連駐中国大使館

 三月四日十一時五十分から十五時十九分にかけて、ソ連国境守備軍の装甲車八面、武装要員を満載したトラック三両、指揮車二両が中国の領土珍宝島に侵入した。同日十二時十七分から二十分にかけて、ソ連のへリコプター一機が同島の上空に侵入し、同島東側の、わが領内に着陸した。

 三月五日十一時四十分から十四時五十五分にかけて、ソ連国境守備軍の装甲車六両、武装要員を満載したトラックニ両、指揮車一両が中国の領土珍宝島に侵入した。

 三月七日九時五十五分から十時二分にかけて、ソ連国境守備軍の装甲車六両が中国の領土珍宝島に侵入した。そのうち三両は島に上がるまえ珍宝島西側の中国の航行水路にまでも深入りした。同峙九時四分、九時二十五分および十一時二十七分、ソ連のへリコプターのべ三機が中国の領土珍宝島の上に侵入した三月十日五時二十七分から六時五十五分にかけて、ソ連国境守備軍の装甲車一面、武装要員三名が中国の領土珍宝島に侵入した。

 三月十一日十五時十四分から十八時四十五分にかけて、ソ連国境守備拾軍の装甲車一両、武装要員十四名が中国の領土珍宝島に侵入した。

 三月十二日十四時四十分から同五十七分にかけて、ソ連国境守備軍の装甲車三両が中国の領土珍宝島と同島西側の、中国の航行水路に侵入した。

 以上の事実は、ソ連国境守備軍が三月二日国境武力衝実をひきおこしたのにつづいて、またもや中国領土にたいする重大な侵犯をくりかえし一連の軍事的挑発をおこない、新たな武力衝突をひきおこそうとしていることを物語るものである。これにたいし、中国政府はソ連政府に強硬抗議し、すべての侵入・挑発活動をただちに停止するよう断固要求するとともに、つぎのことをきびしく警告する。中国の領土にたいしては、なにびとの侵犯をも絶対に許さない。もしもおまえたちがあくまで我意をはりとおすなら、これによってもたらされるすべての重大な結果については、ソ連政府が全責任をわわなければならない、と。

中華人民共和国外交部 一九六九年三月十三日 北京にて