集議院規則

集議院規則( 規則中

ニ頒布ノ布吿アリ然レトモ一部ノ刊本ナルヲ以テ重複ヲ避ケス||)

詔書

朕將ニ東臨公卿群牧ヲ會合シ博ク衆議ヲ諮詢シ國家治安ノ大基ヲ建ントス抑制度律令ハ政治ノ本億兆ノ賴トコロ以テ輕シク定ム可ラス今ヤ公議所法則略 ニ定ルト奏ス宜シク速ニ開局シ局中禮法ヲ貴ヒ協和ヲ旨トシ心ヲ公平ニ存シ議ヲ精確ニ期シ專ラ 皇 ノ遺典ニ基キ人情時勢ノ宜ニ適シ先後緩急ノ分ヲ審ニシ順次ニ細議シ以テ聞セヨ朕親シク之ヲ裁決セン

明治二年己巳三月
規則
集議院ハ廣ク衆議ヲ諮詢シ國家治安ノ大基ヲ建タマフ御心ニ體シ奉リ億兆心力ヲ盡スノ場所ナリ故ニ議事ハ詔書ヲ遵奉シ太政官ト心志ヲ合シ專ラ政治ノ根本ヲ旨トシ普ク時勢ニ涉リ 皇國內氣脈睽離セサルヲ要ス
議案ハ太政官ヨリ下スヘシ當院ヨリ立ツル議案ハ太政官ニ白テ公議ニ付スヘシ

但未タ公議ヲ經サル議案ハ發行ヲ許サス

議院ニ關係ノ議事アル

ハ長官次官正權判官トモ太政官ニ參預可致事

議員中ヨリ幹事十二名ヲ公選シ正權判官ニ準シ可相

但權判官ノ次席タルヘク候

會議ノ席ニ於テハ議員位次總テ同等タルヘキ事
府藩縣トモ議員ハ正權大參事中ヨリ選出スヘキ事
議員ノ進退ハ官許ヲ乞フヘキ事
議員中ヨリ名指ノ選擧有之

ハ議院ニ於テ熟議ノ上可申出事

但シ任用ノ官等職務トモ前以テ內諭可有之事

議員中名指ナク擧任被 仰出候

ハ長官次官正權判官幹事等二名ヲ選定シテ可伺出事

議員中ヨリ選擧ノ

ハ奏任以上ニ可相任事

各員移任或ハ退職スル

ハ速ニ代員ヲ選フヘシ若シ病アツテ六十日ニ滿ル 之レニ準ス

議員ハ廿五歲以上タルヘシ在職ハ四年ヲ以テ限トシ二年每ニ其半ヲ改選ス時宜ニ因リ直ニ其人ヲ再擧スルモ妨ケナシ
但操行ヲ按シ 惰ヲ察シ臨時ニ淘汰スルハ此限ニアラス
每月二七ノ日ヲ以テ定日トシ辰ノ刻着到辰ノ半刻議事ヲ始ムヘシ

但議事終ラサレハ翌日再會ス若シ議事ナケレハ定日タリトモ休ス

每月鬮ヲ探テ番號ヲ定メ席次評論等ノ順序トス
評論ノ體裁簡易明瞭ヲ主トシ忠厚ノ意ニ基クヲ要ス

但一篇ノ大意ヲ 略シ日誌編輯ニ便ス

鐘四聲ヲ以テ席ニ就キ磬二聲ヲ以テ議事ヲ始終シ磬一聲ヲ以テ討論ヲ止ム議事終ルト雖モ二聲鐘ヲ聞カサレハ退院ヲ許サス
每會議案ヲ頒チ各員受テ歸リ評論ヲ加ヘ次會壇上ニテ之ヲ讀ミ異同ヲ討論シ第三會ニ至熟考可否ヲ決スヘシ

但討論ハ虛心易氣ヲ旨トシ務メテ條晰洞悉センヲ要ス尤評論ノ次第ニ由リ議案ヲ改正シ再三公議ニ付スヘシ

凡ソ可否ハ自今行フヘキト否トニ就テ之ヲ決スヘシ
議案ト全ク同意及ヒ異論コレナキ

ハ評論ノ 其由ヲ別記シ幹事ニ出スヘシ

長官議員ノ決答ヲ集テ之ヲ點檢シ可トスル

五分三以上ナレハ衆ニ吿テ可ト決シ否トスル 五分三以上ナレハ衆ニ吿テ否ト決シ並ニ

天裁ヲ仰ク

但可トスル ハ議案ノ右角ニ可字ヲ朱書シ否トスル 左角ニ否字ヲ朱書シ甲條ヲ可トシ乙條ヲ否トスル 各條上ニ可否ヲ朱書シ皆藩印ヲ押シ議案ノ前ニ姓名ヲ表ス

議員闕席ノ

ハ評論幷可否外ノ一員ニ託スヘシ

但託ヲ受ケタル 闕員ノ評論ヲ讀ムヘシ

一員ニテ二員ノ託ヲ受クルヲ禁ス
可否トモ五分ノ三ニ至ラサル時ハ他日ノ會議ニ付ス若シ卽決セント欲スル

五分三ニ至ラハ直ニ再議スヘシ

議員五分ノ二闕席ノ日ハ評議ヲ休ムヘシ
議案幷其評論可否ノ多少 勅許ノ有無總テ梓行世ニ公ニスヘシ
諸官ヨリ出席ノ人員議事ニ加ルモ妨ナシ

但可否ヲ決スルヲ許サス

議事參聽ヲ欲スル

ハ當院玄關ニ願ヒ出テ許可ヲ受クヘシ

但每會三十人ヲ許ス

集議院中別ニ一局ヲ設ケ天下之進言獻策有用ノ材ヲ總ヘ寄宿セシメ其德行才能ヲ考試スヘキ事

但右一局ハ集議院寄宿所ト名ツク寄宿スル 集議院寄宿生ト唱フ

諸藩士及農工商トモ待詔出仕可被 仰付

ハ一應議院ノ考試ヲ經テ任用スヘキ事

但人物ニヨリ特命ノ選擧ハ此限ニアラス

待詔出仕ニ命セラルヘキ

幷進言獻策ニヨツテ寄宿セシムル 議事ニ加ラシメ其材能ヲ考試スヘシ

但席次議員ニ準シ可否ヲ決スルノ權ナシ

臨時ノ規則ハ長官ノ酌定ニヨルヘシ
先般待詔局被爲開草莽

賤之 ニ至迄御爲筋之儀獻言可致樣御布令相成候ニ付追々存付申出候就而ハ重大之事件ハ 上裁ヲ經夫々御取捨相成候得共各官府縣限リニ而可否決定可相成程之事件申出候族ハ待詔局ニ於テ一應尋問之上爲證據局印ヲ押其官及府縣向當人差越書面爲差出候間其事之可否得失ニヨリ取捨可致ハ勿論假令卽今採用難相成儀申出候トモ懇切ニ說諭ヲ加ヘ言路洞開下情壅蔽無之樣トノ御旨趣致貫徹候樣可取計旨被 仰出候事

五月
行政官

局印ヲ受諸官及府縣罷出候 萬一不都合之次第有之候ハヽ不及爭論猶又當局可伺出事

但建白書差出候向

大意並姓名月日共必表出シ差出ヘシ

七月
待詔局

待詔院下局之儀ハ天下之才能ヲ待セラルヽ所ニシテ言路洞開上下壅塞之弊ナク草莽 賤ニ至ル迄各抱負ヲ盡サセ其所長ヲ御採用可被爲在御趣意ヲ以被設置候處今度御詮議ニヨリ集議院中ニ於テ是迄待詔院下局ニテ取扱候御用等裁判可致旨被 仰出候間其旨可相心得候事

八月
太政官

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