鐵道震害調査書/第一編/第二章/第二節
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第二節 濱川崎支線(川崎濱川崎間2.7哩)
築堤 本線は全󠄁區間殆ど築堤と橋梁とより成り,橋梁前󠄁後には高き築堤を有して海岸に近󠄁き平󠄁野を通󠄁ずるため築堤の被害󠄂著しく大にして,京濱電車線架道󠄁橋前󠄁後の如きは最大沈下約20呎に達󠄁し,汐入川橋梁前󠄁後の沈下亦約10呎に及べり。その他全󠄁區間の築堤何れも多少損害󠄂を蒙らざるものなし(寫眞第七十四及び第七十五參照)
橋梁 橋梁袖石垣は崩󠄁壞若は孕出を生じたるも橋臺橋脚には大なる被害󠄂なく,僅に橋臺の傾斜󠄁せるものあるのみなり。
軌道󠄁 築堤の被害󠄂に伴󠄁ひ軌道󠄁の沈下移動彎曲等を起󠄁し,軌條繼目ボールトの切斷せる箇所󠄁ありて殆ど全󠄁線に亘りて被害󠄂あり,而して川崎起󠄁點1哩30鎖󠄁附近󠄁に於て枕木の間𨻶著しく變化せるも,終󠄁點附近󠄁に於ては變化なく,軌道󠄁全󠄁體として南東に移動せり。