永遠の神萬物の王我を是の時に至らしめ給ひし主や 我今日行と言と思にて犯せし所の諸の罪を赦し我賤き霊を躰と心の諸の汚より浄め給へ 主や我に又是の夜の眠を平安に過して我敝れし榻より起き存命の日に於て恒に爾の至聖なる名に適ひし事を行ひ我を攻る有形無形の仇に勝を得せしめよ 主や我を汚す虚き思と邪なる慾より我を救ひ給へ 盖国と権能と光栄は爾父と子と聖神に帰す今も何時も世々にアミン
- 問 我等は此祈祷を以て如何なることを神に願ひ求むるや
- 答 我等は神に其日を無難に過させ給ひし惠を感謝し其日に行ひし諸罪の赦しを願ひ尚又其夜を無難に過させ給ふことを願ひ求むるなり而て終りに聖三者を讃美するの語を以て結ばれたり
- 問 行にて犯す罪とは何なりや
- 答 窃盗殺人などの類なり
- 問 語にて犯す罪とは何なりや
- 答 悪口をなし或は猥褻なる唄を歌ふなどの類なり
- 問 思にて犯す罪とは何なりや
- 答 嫉妬傲慢などの類なり
- 問 躰を瀆すものとは何なりや
- 答 遺恨憎悪などの類なり
- 問 霊と躰の敵とは何を指すや
- 答 躰の敵とは我等を惑はし我等を罪に誘ふもの及び我等の心を迷はしむるものを云ひ霊の敵とは総て霊の慾即ち嫉妬矜傲などの類殊に悪魔を云ふなり
主我神や爾は仁慈にして人を愛するに因り我是日に於て言と行と思にて犯せし事を赦し平安にして乱れざる眠を我に賜ひ 我を諸の禍より覆ひ護る守護神使を遣し給へ 盖爾は我等の霊と体の守護者たり 我等爾父と子と聖神に光栄を帰す今も何時も世々にアミン
- 問 我等は此祈祷を以て如何なることを神に願ひ求むるや
- 答 神は我等の罪を赦し我等に安らかなる眠りを與へ又我等を諸の禍より護る守護神使を遣はし給ふことを祈るなり而て此祈祷は聖三者を讃美するの詞を以て終らるるなり