刑法 (昭和22年法律第124号による改正)


目次

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刑法

 第一編 總則

  第一章 法例

  第二章 刑

  第三章 期間計算

  第四章 刑ノ執行猶豫

  第五章 假出獄

  第六章 刑ノ時效及ヒ刑ノ消滅

  第七章 犯罪ノ不成立及ヒ刑ノ減免

  第八章 未遂罪

  第九章 倂合罪

  第十章 累犯

  第十一章 共犯

  第十二章 酌量減輕

  第十三章 加減例

 第二編 罪

  第一章 削除

  第二章 內亂ニ關スル罪

  第三章 外患ニ關スル罪

  第四章 國交ニ關スル罪

  第五章 公務ノ執行ヲ妨害スル罪

  第六章 逃走ノ罪

  第七章 犯人藏匿及ヒ證憑湮滅ノ罪

  第八章 騷擾ノ罪

  第九章 放火及ヒ失火ノ罪

  第十章 溢水及ヒ水利ニ關スル罪

  第十一章 往來ヲ妨害スル罪

  第十二章 住居ヲ侵ス罪

  第十三章 祕密ヲ侵ス罪

  第十四章 阿片煙ニ關スル罪

  第十五章 飮料水ニ關スル罪

  第十六章 通貨僞造ノ罪

  第十七章 文書僞造ノ罪

  第十八章 有價證券僞造ノ罪

  第十九章 印章僞造ノ罪

  第二十章 僞證ノ罪

  第二十一章 誣吿ノ罪

  第二十二章 猥褻、姦淫及ヒ重婚ノ罪

  第二十三章 賭博及ヒ富籖ニ關スル罪

  第二十四章 禮拜所及ヒ墳墓ニ關スル罪

  第二十五章 瀆職ノ罪

  第二十六章 殺人ノ罪

  第二十七章 傷害ノ罪

  第二十八章 過失傷害ノ罪

  第二十九章 墮胎ノ罪

  第三十章 遺棄ノ罪

  第三十一章 逮捕及ヒ監禁ノ罪

  第三十二章 脅迫ノ罪

  第三十三章 略取及ヒ誘拐ノ罪

  第三十四章 名譽ニ對スル罪

  第三十五章 信用及ヒ業務ニ對スル罪

  第三十六章 竊盜及ヒ强盜ノ罪

  第三十七章 詐欺及ヒ恐喝ノ罪

  第三十八章 橫領ノ罪

  第三十九章 贓物ニ關スル罪

  第四十章 毀棄及ヒ隱匿ノ罪

本則

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刑法
第一編 總則
第一章 法例
第一條 
本法ハ何人ヲ問ハス日本國内ニ於テ罪ヲ犯シタル者ニ之ヲ適用ス
日本國外ニ在ル日本船舶内ニ於テ罪ヲ犯シタル者ニ付キ亦同シ
第二條 
本法ハ何人ヲ問ハス日本國外ニ於テ左ニ記載シタル罪ヲ犯シタル者ニ之ヲ適用ス
一 削除
二 (略)
三 第八十一條、第八十二條、第八十七條及ヒ第八十八條ノ罪
四 (略)
五 (略)
六 (略)
七 (略)
第三條 
本法ハ日本國外ニ於テ左ニ記載シタル罪ヲ犯シタル日本國民ニ之ヲ適用ス
一 (略)
二 (略)
三 (略)
四 (略)
五 (略)
六 (略)
七 (略)
八 (略)
九 (略)
十 (略)
十一 (略)
十二 (略)
十三 (略)
十四 (略)
十五 (略)
十六 (略)
第四條 
本法ハ日本國外ニ於テ左ニ記載シタル罪ヲ犯シタル日本國ノ公務員ニ之ヲ適用ス
一 (略)
二 (略)
三 (略)
第五條 
外國ニ於テ確定裁判ヲ受ケタル者ト雖モ同一行爲ニ付キ更ニ處罰スルコトヲ妨ケス但犯人既ニ外國ニ於テ言渡サレタル刑ノ全部又ハ一部ノ執行ヲ受ケタルトキハ刑ノ執行ヲ減輕又ハ免除ス

(この間省略)

第二十條 
拘留又ハ科料ノミニ該ル罪ニ付テハ特別ノ規定アルニ非サレハ沒收ヲ科スルコトヲ得ス但第十九條第一項第一號ニ記載シタル物ノ沒收ハ此限ニ在ラス

(この間省略)

第二十五條 
左ニ記載シタル者三年以下ノ懲役若クハ禁錮又ハ五千圓以下ノ罰金ノ言渡ヲ受ケタルトキハ情狀ニ因リ裁判確定ノ日ヨリ一年以上五年以下ノ期閒内其執行ヲ猶豫スルコトヲ得
第二十六條
(略)
一 (略)
二 (略)
三 (略)
猶豫の期間内更ニ罪ヲ犯シ罰金ニ處セラレタルトキハ刑ノ執行猶豫ノ言渡ヲ取消スコトヲ得

(この間省略)

第六章 刑ノ時效及ヒ刑ノ消滅

(この間省略)

第三十四條ノ二 
禁錮以上ノ刑ノ執行ヲ終リ又ハ其執行ノ免除ヲ得タル者罰金以上ノ刑ニ處セラルルコトナクシテ十年ヲ經過シタルトキハ刑ノ言渡ハ其效力ヲ失フ罰金以下ノ刑ノ執行ヲ終リ又ハ其執行ノ免除ヲ得タル者罰金以上ノ刑ニ處セラルルコトナクシテ五年ヲ經過シタルトキ亦同シ
刑ノ免除ノ言渡ヲ受ケタル者其言渡確定シタル後罰金以上ノ刑ニ處セラルルコトナクシテ二年ヲ經過シタルトキハ刑ノ免除ノ言渡ハ其效力ヲ失フ

(この間省略)

第五十五條
削除
第五十八條
削除

(この間省略)

第二編 罪
第一章 削除
第七十三條
削除
第七十四條
削除
第七十五條
削除
第七十六條
削除

(この間省略)

第八十一條 
外國ニ通謀シテ日本國ニ對シ武力ヲ行使スルニ至ラシメタル者ハ死刑ニ處ス
第八十二條 
日本國ニ對シ外國ヨリ武力ノ行使アリタルトキ之ニ與シテ其軍務ニ服シ其他之ニ軍事上ノ利益ヲ與ヘタル者ハ死刑又ハ無期若クハ二年以上ノ懲役ニ處ス
第八十三條
削除
第八十四條
削除
第八十五條
削除
第八十六條
削除
第八十七條 
第八十一條及ヒ第八十二條ノ未遂罪ハ之ヲ罰ス
第八十八條 
第八十一條及ヒ第八十二條ニ記載シタル罪ノ豫備又ハ陰謀ヲ爲シタル者ハ一年以上十年以下ノ懲役ニ處ス
第八十九條
削除
第九十條
削除
第九十一條
削除

(この間省略)

第七章 犯人藏匿及ヒ證憑湮滅ノ罪
第百三條
(略)

(この間省略)

第百五條 
本章ノ罪ハ犯人又ハ逃走者ノ親族ニシテ犯人又ハ逃走者ノ利益ノ爲メニ犯シタルトキハ其刑ヲ免除スルコトヲ得
第八章 騷擾ノ罪
第百六條
(略)
一 (略)
二 (略)
三 (略)

(この間省略)

第百三十一条
削除
第百三十二條 
第百三十條ノ未遂罪ハ之ヲ罰ス

(この間省略)

第百七十四條 
公然猥褻ノ行爲ヲ爲シタル者ハ六月以下ノ懲役若クハ五百圓以下ノ罰金又ハ拘留若クハ科料ニ處ス
第百七十五條 
猥褻ノ文書、圖畫其他ノ物ヲ頒布若クハ販賣シ又ハ公然之ヲ陳列シタル者ハ二年以下ノ懲役又ハ五千圓以下ノ罰金若クハ科料ニ處ス販賣ノ目的ヲ以テ之ヲ所持シタル者亦同シ

(この間省略)

第百八十三條
削除

(この間省略)

第百九十三條 
公務員其職權ヲ濫用シ人ヲシテ義務ナキ事ヲ行ハシメ又ハ行フ可キ權利ヲ妨害シタルトキハ二年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ處ス
第百九十四條 
裁判、檢察、警察ノ職務ヲ行ヒ又ハ之ヲ補助スル者其職權ヲ濫用シ人ヲ逮捕又ハ監禁シタルトキハ六月以上十年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ處ス
第百九十五條 
裁判、檢察、警察ノ職務ヲ行ヒ又ハ之ヲ補助スル者其職務ヲ行フニ當リ刑事被告人其他ノ者ニ對シ暴行又ハ陵虐ノ行爲ヲ爲シタルトキハ七年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ處ス
(略)

(この間省略)

第二百八條 
暴行ヲ加ヘタル者人ヲ傷害スルニ至ラサルトキハ二年以下ノ懲役若クハ五百圓以下ノ罰金又ハ拘留若クハ科料ニ處ス

(この間省略)

第二百十一條 
業務上必要ナル注意ヲ怠リ因テ人ヲ死傷ニ致シタル者ハ三年以下ノ禁錮又ハ千圓以下ノ罰金ニ處ス重大ナル過失ニ因リ人ヲ死傷ニ致シタル者亦同シ

(この間省略)

第二百二十二條 
生命、身體、自由、名譽又ハ財產ニ對シ害ヲ加フ可キコトヲ以テ人ヲ脅迫シタル者ハ二年以下ノ懲役又ハ五百圓以下ノ罰金ニ處ス
(略)

(この間省略)

第二百二十六條 
日本國外ニ移送スル目的ヲ以テ人ヲ畧取又ハ誘拐シタル者ハ二年以上ノ有期懲役ニ處ス
日本國外ニ移送スル目的ヲ以テ人ヲ賣買シ又ハ被拐取者若クハ被賣者ヲ日本國外ニ移送シタル者亦同シ

(この間省略)

第二百三十條 
公然事實ヲ摘示シ人ノ名譽ヲ毀損シタル者ハ其事實ノ有無ヲ問ハス三年以下ノ懲役若クハ禁錮又ハ千圓以下ノ罰金ニ處ス
(略)
第二百三十條ノ二 
前條第一項ノ行爲公共ノ利害ニ關スル事實ニ係リ其目的專ラ公益ヲ圖ルニ出テタルモノト認ムルトキハ事實ノ眞否ヲ判斷シ眞實ナルコトノ證明アリタルトキハ之ヲ罰セス
前項ノ規定ノ適用ニ付テハ未タ公訴ノ提起セラレサル人ノ犯罪行爲ニ關スル事實ハ之ヲ公共ノ利害ニ關スル事實ト看做ス
前條第一項ノ行爲公務員又ハ公選ニ依ル公務員ノ候補者ニ關スル事實ニ係ルトキハ事實ノ眞否ヲ判斷シ眞實ナルコトノ證明アリタルトキハ之ヲ罰セス

(この間省略)

第二百三十二條 
(略)
告訴ヲ爲スコトヲ得可キ者カ天皇、皇后、太皇太后、皇太后又ハ皇嗣ナルトキハ内閣總理大臣、外國ノ君主又ハ大統領ナルトキハ其國ノ代表者代リテ之ヲ行フ

(この間省略)

第二百四十四條 
直系血族、配偶者及ヒ同居ノ親族ノ閒ニ於テ第二百三十五條ノ罪及ヒ其未遂罪ヲ犯シタル者ハ其刑ヲ免除シ其他ノ親族ニ係ルトキハ告訴ヲ待テ其罪ヲ論ス
親族ニ非サル共犯ニ付テハ前項ノ例ヲ用ヒス

(この間省略)

第二百五十七条 
直系血族、配偶者、同居ノ親族及ヒ此等ノ者ノ配偶者ノ間ニ於テ前条ノ罪ヲ犯シタル者ハ其刑ヲ免除ス
親族ニ非サル共犯ニ付テハ前項ノ例ヲ用ヒス

(以下省略)