【第一部】信ずべきこと
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第一課 使徒信経
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11●信ずべき事を略書記したものがあるか
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▲有ります、即ち十二使徒から伝へられた使徒信経であります。
とは、信ずる事の則、法、道と云ふ意味である。
とは、一番短いもので、司祭がミサに誦へるニケア信経が殆ど倍ほど長い。使徒信経は十二箇条に分れてあるが、十二使徒は一づつ之を作った訳ではない、実際今の文は、使徒から其侭に認められたとは云はれぬ、使徒信経と呼ばれるのは、使徒等の教へた事を載せたからであります。何うか使徒信経を度々よく誦へ、切るべき所で切って、講釈に照し、意味が解って居るか、遣って見るが宜い。
12●使徒信経はどう誦へるか
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我は、天地の創造主、全能の父なる天主を信ず。又その御独子、我等の主イエズス・キリスト、即ち、聖霊によりて宿り、童貞マリアより生れ、ポンシオ・ピラトの管下にて
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苦を受け、十字架に付けられ、死して葬られ、古聖所に降りて三日目に死者の中より蘇り、天に昇りて全能の父なる天主の右に坐し、彼処より生ける人と死せる人とを審かんために来り給ふ主を信ず。我は、聖霊、聖公会、諸聖人の通功、罪の赦免、肉身の復活、終なき生命を信じ奉る。アーメン。
第一條 我は天地の創造主、全能の父なる天主を信ず。