ゲティスバーグ演説

80と7年[1]の昔、我々の父祖は、自由を本義とし、すべての人間が平等に作られているという信念に捧げる新しい国をこの大陸に作り上げました。

演説の模様を描いた絵

今、我々は大きな内戦の中にいます。この国が、ひいては同じ本義と信念をもった国が、末永く続いていけるかが試される戦いです。我々はこの戦争のすさまじい戦場に集まりました。国が生き延びるため命をかけた人々の永眠の地としてこの戦場の一部を捧げるために来たのです。適切で、礼儀にもかなった行いです。

しかし、より大きな目で見れば、我々はこの地を聖なるものとして捧げることはできません。生者であれ死者であれ、ここで戦った勇敢な人々がすでにこの地を聖なるものとしており、我々の取るに足らない力はそれにとても及ばないのです。世界は、いま我々が話していることを記録にも記憶にもとどめないでしょう。しかし彼らの行動を忘れることはありません。生者としての我々の使命は、むしろ自らを[2]、ここで戦った人々が堂々と前進させた未完の仕事に捧げることなのです。我々はむしろ、残された大きな使命にここで自らを捧げましょう。我々は、誉れ高き死者が最大限の熱意を捧げた大儀により一層の熱意を向けましょう。彼らの死を無駄しないと固く決心しなければなりません。この国は神の元で新しい自由を生み出さなければなりません。そして人民の、人民による、人民のための政治[3]が地球上から消えてはならないのです。

1863年11月19日

脚注 編集

  1. Fourscore and seven years:字義通り直訳すると「4つの20年と7年」となる
  2. It is for us, the living, rather, to be dedicated:「我々は(捧げるのではなく)、むしろ捧げられるべき」という意味で「自らを」捧げる、とした
  3. government of the people, by the people, for the people:普及している訳を採用したが、of the peopleの意味については「人民が所有する」「人民を統治する」など、解釈の余地がある。
 

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