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養生七不可
昨日非不㆑可㆓恨悔㆒ (昨日の非は恨悔すべからず)
- きのふは過ぬ。 假令少の過にても改めがたきは、勿論なり。しかるに一度思はざるの不幸に逢ひ、志をうしなふこと出來て、己が意にまかせざることあれば、心中に粘着し、少時も忘れ得ずくりかへし、はてなく恨み悔る人あり。かくのごときものは気必凝滞す。是蒙昧より天壽を損の一つとなるなり。
明日是不㆑可㆓慮念㆒ (明日の是は慮念すべからず)
- 明日はしられず。大凡成と成らざるは賢愚によらず豫め知るる物なり。然 るに成ることをなし得ず、成らざることを强てなさんとはかり、無益に思を勞し、心中少時も安からず、徒に快? して日々に快事を知らざる人あり。 是また蒙昧より天壽を損るの一つなり。此二事を明らめ得ざれば、百病を生るの因となるなり。是を明らむる大要は他なし、唯決断にあり。