の住所は虛しくなりて、其中に居る者なかるべし、又其職位は、他人之を受くべしと。
二一是の故に主イイススの我等の中に出入せし時、
二二即イオアンの洗禮より始め、其我等を離れて升りし日に至るまで、常に我等と偕に在りし者の中、一人我等と同じく其復活の證者と爲るべきなり。
二三是に於て二人、即イオシフ、稱してワルサワと云ひ、又イウストと稱へられし者、及びマトフィイを擧げて、
二四祈りて曰へり、主萬人の心を識る者よ、爾は此の二人の中、爾が選びたる一人を示して、
二五此の奉事及び使徒職の鬮を承けしめ給へ、蓋イウダは此の職を離れて、其所に往けり。
二六是に於て彼等に鬮を與へしに、鬮はマトフィイに當れり、彼乃十一の使徒の列に加へられたり。
第二章
一五旬節の日至りて、使徒皆心を一にして共に在り。
二忽天より聲ありて、迅しき風の度るが如し、彼等が坐せる所の家に滿てり。
三岐れたる舌、火の如き者、彼等に現れて、各人に止れり。
四彼等皆聖神に滿てられて、異方の言を言ひ始めたり、神の彼等に言はしめしが如し。
五時に敬虔なるイウデヤ人、天下の諸國より來りて、イエルサリムに居る者あり。
六此の聲の作りし時、大衆集りて躁ぎたり、蓋各々己の方言を語