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れども
其兄弟の
節筵に
上りし
後、
彼も
亦上れり、
昭然ならずして、
乃隠然なるが
如し。
一一節筵の
時、イウデヤ
人彼を
尋ねて
曰へり、
彼は
安に
在るか。
一二民の
中に
彼の
事に
於て
多くの
論ありき、
或は
善なりと
曰ひ、
或は
否、
乃民を
惑はすと
曰へり。
一三然れどもイウデヤ
人を
懼るゝに
由りて、
顕に
彼の
事を
言ふ
者なかりき。
一四節筵已に
半にして、イイスス
殿に
上りて
教へたり。
一五イウデヤ
人奇として
曰へり、
此の
人學ばざるに、
如何にして
書を
識れるか。
一六イイスス
彼等に
答へて
曰へり、
我が
教は
我に
属するに
非ず、
乃我を
遣しゝ
者に
属するなり。
一七人若し
彼の
旨を
行はんと
欲せば、
斯の
教の
神よりするか、
或は
我が
己に
由りて
言ふかを
知らん。
一八己に
由りて
言ふ
者は
己の
栄を
求む、
之を
遣しし
者の
栄を
求むる
者は、
斯れ
眞なる
者にして、
其裏に
不義なし。
一九モイセイ
豈律法を
爾等に
與へしに
非ずや、
而して
爾等の
中に
律法を
守る
者なし。
爾等胡為れぞ
我を
殺さんと
謀る。
二〇民答へて
曰へり、
爾魔鬼に
憑らる、
誰か
爾を
殺さんと
謀る。
二一イイスス
答へて
彼等に
謂へり、
我一の
業を
行ひしに、
爾等皆之を
奇む。
二二モイセイ
爾等に
割礼を
授けたり、(
此れモイセイに
由るに
非ずして、
先祖に
由ると
雖、)
而して