人は誰ぞ。
一三愈されし者は其誰たるを知らざりき、蓋彼處に人の衆きに因りて、イイスス隱れたり。
一四厥後イイスス此の人に殿に遇ひて、之に謂へり、視よ、爾は愈えたり、復罪を犯す勿れ、恐らくは患に遭ふこと更に甚しからん。
一五彼往きて、イウデヤ人に、我を愈しゝ者はイイススなりと告げたり。
一六是に於てイウデヤ人イイススを窘逐して、殺さんことを謀れり、彼が安息日に此くの如き事を行ひし故なり。
一七イイスス彼等に謂へり、我が父は今に至るまで爲し、我も亦爲す。
一八此れに縁りてイウデヤ人愈彼を殺さんことを謀れり、其第安息日を犯しゝのみならず、乃又神を己の父と言ひて、己と神と齊しく爲しゝ故なり。
一九イイスス彼等に答へて曰へり、我誠に誠に爾等に語ぐ、子は若し父の行ふ所を見ずば、己に由りて何事をも行ふ能はず、父の行ふ所は、子も亦同じく之を行ふ。
二〇蓋父は子を愛して、凡そ己の行ふ所を彼に示す、且此より大なる事を彼に示さん、爾等の奇まん爲なり。
二一蓋父が死せし者を起して、之を生かすが如く、子も亦欲する所の者を生かす。
二二蓋父は何人をも審判せず、乃悉くの審判を子に委ねたり、
二三衆皆子を
敬ふこと、
父を
敬ふが
如くせん
爲なり。
子を
敬は