ムに矢ひたる誓を記念せん、七四謂ふ、我等に我が諸敵の手より救はれし後、七五懼なく、彼の前に在りて、聖を以て、義を以て、生涯彼に事へしめんと。七六子よ、爾も至上者の預言者と稱へられん、蓋主の面前に行きて、其道を備へ、七七彼の民に、其救は即諸罪の赦にして、我が神の矜恤に因ることを知らしめん。七八此の矜恤に因りて、東旭は上より我等に臨めり、七九幽暗と死の蔭とに坐する者を照し、我等の足を平安の道に向はしめん爲なり。八〇子は漸く成長し、精神益強健にして、其イズライリに顯るる日に至るまで野に居りき。
第二章
一彼の
日ケサリ アウグストより
詔出でて、
天下の
人を
咸く
籍に
登らしむ。
二此の
籍はキリニイのシリヤを
治むる
時、
初めて
行はれし
者なり。
三是に
於て
衆人籍に
登らん
爲に、
各其邑に
往けり。
四イオシフも
又ダワィドの
宗族と
血統となるを
以て、
五マリヤ
其聘せられたる
妻、
已に
孕める
者と
偕に、
籍に
登らん
爲に、ガリレヤの
邑ナザレトより、イウデヤに、ダワィドの
邑ワィフレエムと
名づくる
處に
往けり。
六彼等が
彼處に
在る
時に、
産日届れり。
七乃其冢子を
生み、
之を
襁褓に
裏みて、
槽に
置けり、
旅館には
彼等