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猛然と起りました。幕府のあいまいな態度を責める聲が、日ごとに高まつて行きます。かうした中に、弘化三年、孝明天皇が、御年十六歲で、御位をおつぎになつたのであります。

二 尊皇攘夷

 孝明天皇御製
  あさゆふに民やすかれと思ふ身の
      こゝろにかかる異國のふね

かしこくも孝明天皇は、國初以來かつてない困難な時勢に際し、たじろぐ幕府をはげまし、ふみ迷ふ民草をみちびいて、ひたすら難局の打開に、おつとめになりました。特に、外交の事については、日