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秀吉の扇
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かうして、秀吉の大望は、惜しくもくじけましたが、これを機會に、國民の海外發展心は一だんと高まりました。また、わが軍の示したりつぱなふるまひは、朝鮮の人々に深い感銘を與へました。一方明は、この役で、多くの兵力と軍費をつひやし、すつかり衰へてしまひました。これが、やがて滿州から淸が興るもとになるのです。

朝鮮の役に際して秀吉の用ひた扇面が、今に傳はつてゐます。一面には、日本と明との日常のことばが、いくつか書き並べてあり、他の一面は、日本・朝鮮・支那の三國をゑ