る數とするも,アルキメデスの法則により,斯の如くになし行きて竟に ( a , b ) {\displaystyle (a,b)} を定め得べし.I,II は寔に一の算法を定むるものなり.
今數學的歸納法を用ゐて,此算法の諸性質を證明せんとす.
一,組み合せの法則, ( ( a , b ) , c ) = ( a , ( b , c ) ) {\displaystyle ((a,b),c)=(a,(b,c))}
第一段, c {\displaystyle c} が 0 {\displaystyle 0} なるときは,I によりて此定理成立すること分明なり.
第二段, c {\displaystyle c} につきて此定理成立するものとせば
卽ち此定理は c ± {\displaystyle c^{\pm }} につきても亦成立す.
二, ( a ± , b ) = ( a , b ) ± {\displaystyle (a^{\pm },b)=(a,b)^{\pm }}
II** にては關係せる二つの數の中後者に ± {\displaystyle \pm } を附せり,こゝに證明せんとする定