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(一)
數の命名及其記法の說明

數字の前に置きて,之を表はす.此一節に於て故らに常用の記法に乖けるは,依りて論理の了解を扶けんが爲なり. の如き文字を以て數を表はせる場合には,此文字は數字を代表せるにあらずして,一つの數を(數字及符號を倂せて)表はせるものなりとす.又「直ちに に次ぐ數」,「直ちに に先だつ數」を表はすに , なる記號を用ゆ,是れ卽ち常用の記法にて と書かるべきものなり.「直ちに に次ぎ,又は直ちに に先てる數」といふべき場合には を用ふ.同一の算式の中にて, 又は の重記號を用ふる場合には,各處上號,又は各處下號を採りて,二個の事實を得べきことを示せり.例へば ,又 を表はし,

を倂せ表せるが如し.

凡てある數に直ちに次げる數及直ちに先てる數は各唯一個に限り存在せるが故に,