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九

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無理數

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（此上限は有理數にあらず．）${\bf {O}}$，${\bf {U}}$ が連續の法則に謂ふ所の數の兩斷なるときは，${\bf {O}}$ に最小の數あらば，そは ${\bf {U}}$ の上限にして，又 ${\bf {U}}$ に最大の數あらば，そは ${\bf {O}}$ の下限なり．

（三）

分布の稠密なること，等分の可能なること，及びアルキメデスの法則，此等は數の連續に關係せる性質なりと雖も，未だ連續の眞相を悉さゞるものなることは旣に指摘せる所なり．飜て此等の諸性質の盡く連續の法則の中に含蓄せらるゝを辯ぜんとす．

一，$a$，$b$ が相異なる二つの數なるときは，$a$，$b$ の中間に第三の數必ず存在す．證，$a$，$b$ は相異なるが故に第一原則一によりて，其中一は他の一より大なり．例へば $a$ を $b$ より大なりとなすに，假に $a$ より小にして $b$ より大なる數なしとせば，次の如くにして自家撞着の結論を生ず．$a$ 及び $a$ より大なる凡ての數を ${\bf {O}}$ に編し，$b$ 及び $b$ より小なる凡ての數を ${\bf {U}}$ に編するとき，$a$，$b$ の