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(十)
フエルマーの定理

得.

整數 と素なるときは の倍數となすべき最小の正指數 の約數なり.

是故に前の如く と置きて

の兩節を指數 の冪に揚げて(第四章(一)を看よ) 卽ち

(2)

を得.特に に代ふるに の約數ならざる素數 を以てするときは, なるが故に,

(3)

を得.(3) が素數 の倍數ならざるときは, の倍數なるべきを示せり.是れ卽ち有名なるフエルマーの定理なり.(2) は法が素數なるべしとの條件を撤去して得たる,此定理の擴張にして,オイラーの發見に係る.