等の盡く整數なるべき場合に限れり.
(五)
正の整數 を分母とし, を分子とせる 個の分數
(1)
の中旣約分數なるは幾個ぞ.此數は畢竟 なる 個の整數の中 と相素なるものゝ數に同じ,此數を表はすに,ガウスは
なる記號を用ゐたり.この記號の意義によれば
なること直に驗證せらるべし.さて の一般の算式は如何.此問題を解決するに先ち, の特異なる一性質につきて數言を費さんとす.
を以て の約數の一となさば (1) の諸分數を旣約分數に直すとき,其中必ず を分母とせるものを得.又 を分母とせる旣約分數の中 より大ならざる