このページは校正済みです
四
116
整除に關する整數の性質
小なること勿論なり.幾何學的の假裝を剝奪するときは,此事實は整數論の重要なる定理となる.曰く,, の最大公約數を とし,, となすときは, は よりも,又 は よりも小にして,而も なるが如き整數 , は必ず,而も唯一對に限り,存在す.然れども又上の硏究に於て, と との位置を轉倒するも, は依然として變ずることなきが故に,, にして而も なるが如き整數 , も必ず,而も唯一對に限り,存在すべきを知るべし.
此等の事實を總括して次の定理を得.
二,, の最大公約數を とし , と置かば
なる方程式に適合すべき正又は負の整數 , は必ず存在す.就中 が より小なる正數にして が絕對値に於て より小なる負數なる者(,)及 が絕對値に於て より小なる負數にして が より小な