ポアンソーはこの論法に極めて趣味ある幾何學的の解釋を與へたり.一の圓周を 個に等分し,其分點に順次 の番號を附す.さて より始め 個每の分點 を直線にて連結し行くときは,分點の數は 個に過ぎざるが故に竟には圓周を幾度か廻りたる後,既に一たび通過せる分點に到着せざるを得ず.而も始めて再度逢着する點は必ず なり.何とならば再度例へば 點に來り得べきためには其前必ず 點を經來らざるを得ざればなり.(圖に於ては を , を となせり.)今分點を通過すること 囘,其間圓周を廻ること 囘にして に復歸せりとせば,
なり, は 等の中始めて の倍數となれるものにして卽ち , の最小公倍數なり.同時に又 と とに公約數なきを知るべし.さて