No. 2048
一九二三年(ねん)諸(しよ)君(くん)の國(くに)に大(だい)損(そん)害(がい)を及(およ)ぼした 彼(か)の大(だい)地(ぢ)震(しん)を記(き)憶(おく)してゐるか、米(べい)國(こく)はこ れに千倍(ばい)する損(そん)害(がい)を生(せう)ぜしめる地(ぢ)震(しん)をつ くり得(う)る。
かくの如(ごと)き地(ぢ)震(しん)は二噸(とん)半(はん)乃(ない)至(し)四噸(とん)の包(つゝみ) にして持(も)つて來(こ)られる。これらの包(つゝみ)は いづれも數(すう)年(ねん)間(かん)をかけた苦(く)心(しん)慘(さん)憺(たん)の賜物(たまもの) を一、三秒(べう)間(かん)內(ない)に破(は)壞(かい)し得(う)るのである。 米(べい)國(こく)式(しき)地(ぢ)震(しん)を注(ちう)目(もく)して、この威(い)力(りよく)が放(はな)た れた際(さい)に大(だい)地(ち)の震(しん)動(だう)を感(かん)知(ち)せよ。諸(しよ)君(くん)の 家(か)屋(おく)は崩(ほう)壞(かい)し、工(こう)場(ぜう)は消(せう)失(しつ)し、諸(しよ)君(くん)の家(か) 族(ぞく)は死(し)滅(めつ)するのである。
米(べい)國(こく)式(しき)地(ぢ)震(しん)を注(ちう)目(もく)せよ——諸(しよ)君(くん)はそれが 發(はつ)生(せい)する時(とき)を知(し)るであらう。