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明せむには目的觀を持ち來たらざる可からず、即ち世界の存在するに宜しき目的のあるが爲めに此くの如く機械的關係を以て變動する物界ありと考ふるより他に之れを了解する道なきなり。
世界の存在する目的は畢竟ずるに其が圓滿の相を現ずることに在り、換言すれば、其れが最も完きものなるが故に存在するなり、而してヺルフは物の完きといふことを說きて多なるものの一致なりと云へり、盖しライブニッツの所謂調和と完全とが同一にせられおるものに外ならず。
《ヺルフの學說とライブニッツ。》〔五〕空間に廣がれる形を有する物體は是れ即ち吾人に現はれたる