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學派の思想を混和したるものを取り入れて基督敎會の敎理を形づくらむと企てき。而して彼れが業を繼續して後世の基督敎會の爲めに神學の大組織を企圖せるはオリゲーノスなり(百八十五年に生まれ二百五十四年に死す)。彼れは其の學說の爲めに種々の迫害を蒙り遂にアレクサンドリア府より放逐せらるゝに至りき。オリゲーノスは基督敎理の標準及び淵源を其の敎會の所傅と聖書とに措けり。而も彼れは聖書の解釋に唯だ字面上の意義を說く者と其の中に籠もれる眞義を闡明する者とありとなし聖書中歷史上の事實を平叙したる者を唯だ其の儘に見るは是れ表面上の意義の解釋にして其の眞意義を看破せむには其の中に含める心靈上の旨意に想ひ到らざるべからずとせり。以爲へらく、神は純粹なる靈にして唯一なる者、不變なる者、萬物を超絕する者、其の意志によりて世界を創造したる絕對的原因なり、神に對して無始より存在する物質なし、物質其の物が神によりて造らる、而して彼れの造化作用は彼れと共に無始無終なる者なり。神は唯一にして不變なるを以て其の世界を造化するや自ら直接に個々物を造るに非ず、萬物は神の發現なるロゴスによりて造らる。ロゴスは其の本體に於いて父なる神