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戀歌
米買ふ錢さへなき
貧󠄁をもいとはぬとなんじは
いふか
夭死系の血をひいたる
羸弱󠄁なるわれの肉󠄁體をも
いとはぬとなんじはいふか
この腐れたる鼻のむさく臭き、
この瘠せたる胸の肋骨かぞへべき
このひねくれたる性根の
常住まがとあるとも
たゞ愛あらば
われと生きんと
まことかくいふか
よしさらば われなんぢを
娶らむ よしさらば われ
なんじを愛さむ、とことはに
山は潰るとも、日は玦くるとも。