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素直なる子を與へらる日ありや

いでやそのときこそ

われは愚かなる文󠄁學をやめ

營みにはげみ

妻子をいつくしまん

わが心そのとき

いかばかりか樂しからむや


わが靴の破れたるごとく


わが靴の破れたるごとく

わがこころまた破れたり

靑やかに美しかりし

かの若き日の感傷サンチマンからび

今ははや

まことにいたみ凋みたる

かなしき傷痕のみ

その破れたる心抱󠄁きて

今宵󠄁また氷雨しみらなる

暗󠄁き街々をさまよへば

わが靴は心とともに

憐れに貧󠄁しく

しみしみと泣くなり