初冬󠄁
日だまりに
この木は白い花󠄁を
つけた
季節のはての
さみしい
この木の
祭よ
薄陽が
遠󠄁くからとゞき
寒󠄁い微風に
蜜蜂も
來てる
うつそり
私も來てる
曇り日の
ひぐれに晴れて
和みつゝ
夕陽のさすは
冬󠄁ざれの
野さへはなやぎ
野末ゆく
列車のうちも
窓々に
灯(ヒ)ともすごとし
さびしけれ
なごかにたぬし
わが昏き