朝󠄁は
朝󠄁は影が長いので
少女の頭が
私の足元にとゞく
朝󠄁風はやさしいので
髮の一房󠄁が
私の足元でうごく
――好きな少女の朝󠄁の影
私はその影をふまないで
朝󠄁露の眞珠にふちどらせ
ぢつと見てゐる
曇日
影ノナイ
朝󠄁ハ
私ノ額ノ
白イ熱
少女ノ步調ガ
揃ハナイ
行進󠄁曲モ
音󠄁痴デス
――ゴランヨ
迷󠄁子ノ
犬ガ
グランドニ
影ヲ探スヨ