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員の共同作業によつてのみ、いな、それを究極すれば、社󠄃會全󠄃員の共同作業によつてのみ働かされうるものである。

 故に資󠄄本は決して個人的の力でなく、一つの社󠄃會力である。

 故に資󠄄本が共有財產(すなはち社󠄃會全󠄃員の財產)に變更される場合、それは個人的財產が社󠄃會的財產に變更されるのではない。ただその財產の社󠄃會的特質が變更されるのである。すなはち財產の階級的性質が失はれるのである。

 次󠄄に賃銀勞働を檢せしめよ。

 賃銀勞働の平󠄃均價格は、勞働賃銀の最低である。すなはち、勞働者󠄃が勞働者󠄃としての生命を保つに必要󠄃なだけの生活資󠄄料の額である。故に賃銀勞働者󠄃が自分󠄃の勞働によつて獲得するところは、ただその赤貧󠄃の生活を再製するに足るだけのものである。我々は決して、この直接な生命の再製のためにする、勞働產物の個人的所󠄃得を廢絕しようとするのではない。すなはち他の勞働を支配すべ