(1) 辛頭・信度・仙陀婆・印度河の流域地方にして名馬を產す。 (2) 不至の地とは涅槃の境を云ふ。 (3) 長老偈七七、一一三〇
愛欲品第二十四
334
放逸行の人には、愛欲の增長すること、蔓草の如し、彼生生に轉輾すること、林中に果實を索むる猿の如し。
335
賤しくして、(1)毒ある此の愛欲、若し人に勝たば、彼の憂苦增長すること、(2)榮ふる毘羅那草の如し。
336
人若し、賤しくして、制し難き此の愛欲に勝たば、憂苦の彼を去ること、蓮葉より落つる水滴の如し。
337
されば吾汝等に吿げん「汝等此に集れるものに幸あれ、愛欲の根を堀ること、優尸羅を求むるものの、毘羅那を〔堀る〕が如くし、汝等葦草の水流に折らるるが如く、數數魔に破らるる勿れ。」
338
譬へば樹の根の、灾なくして、强ければ、伐るとも再び生ずるが如く、愛執は之を斷つことなくば、此の苦再再起る。
339
三十六流、愛樂の流大なる時は、欲に沒在せる意志の水流は、〔此の〕邪見〔の人〕を運び去る。
340
〔欲〕流は一切處に流れ、葛藤は萌芽して存す、此の葛藤の生ずるを見ば、智慧を以て其の根を斷て。