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ば心も亦存することし。心と外物とは相對する者なり。其要如何といふに即ち目に在り。目は三要の一にして就中重要るものなり。目を蔽ふて見ざる時は精神の紊亂せらるゝ憂あることり。

天之無恩。而大恩生。迅雷烈風。莫蠢然。至樂性餘。至靜性廉。

天は無情の者、恩きが如くれども一切萬物皆天に依つて生ず。大恩ある所以らずや。迅雷烈風も亦天の爲めに蠢然として起り來るものなり。故に自然の理を知りて之に從ひ天と一なるものは至樂にして其性綽々として餘裕あり。又至て靜かる性は自ら廉なるものり。