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「日本語版は記事のアップデートの回数や、百科事典として当然書かれているべき基本的な項目の内容の両方で、[訳注:他国語版〈それとも英語版か?〉に比べて]貧弱です。」

「日本語版に比べると、ユーザーの多さ、アップデートされる頻度、内容の点で外国語版の方が優秀です。テンプレートやデザインに関しては、フランス語版やイタリア語版のほうがもっと洗練されていて、使いやすく、魅力的です。」

「日本の研究者による最新研究があっても、英語版の記事には古い誤った研究に基づいた記事が掲載されています。」

Q:巡回する際にはどのようなことに気をつけていますか?

「どの記事が変更されたか、だれが変更したか、どのように変更されたかという点。特に、嫌がらせをするユーザーがいないかをチェックしています。」

「荒らしがないかとか、それに類似したことがないかとか、新参の編集者による不必要な修正とかを確認しています。」

Q:日本語版ウィキペディアが、他国語版のウィキペディアに比べてIP編集を受け入れているのはなぜだと思いますか?

「日本人は匿名で助けることが好きです。たとえば、落とし物を警察に届けるとき[訳注:届け主は]自分の身元を名乗りません。」

「ウィキペディアは百科事典として非常に低レベルです。だから、正確性に関しても[訳注:たとえ内容が間違っていても]寛大なのです。」

「編集に[訳注:自分のユーザー名を]クレジットする必要はありません。気が向いたら編集している人なら特にそうです。」

「日本人は他のひとの後ろに隠れて話したがる。」

「匿名性は長きにわたって、インターネット文化で価値のあるものだったし、インターネット上で本名やそれに類似したものを示すことを多くのユーザーは嫌がっています。だから、匿名で編集するのです。」

「2ちゃんの影響です。」

「IP編集者の編集かなんて誰も気にしていない。」

Q:ログインしていないユーザーで個々のIPユーザーについて[訳注:何か]知っていますか?

「井戸端の議論では、IP編集者は、しばしばアカウントを取るように言われています。何人かは、そのような意志はないと宣言しています。」

Q:日本語版ウィキペディアではIP編集者による荒らしはどのくらい頻繁ですか?

「頻繁に起こります。荒らしをチェックしてみると、しばしばIP編集がやっています。」

「見たことがありません。」

「最近編集されたセクションでは、10本の記事につき1本はIP編集者による荒らしが見つかるだろうと思います。」

Q:これまでにIP編集のセキュリティリスクについてコミュニティ内で議論されたのを見かけたことがありますか?

「はい、あります。井戸端であったか、お知らせであったか覚えていませんが、IP編集者のIPアドレスを不可視化する議論があったと思います。」

「はい。しかし、[訳注:IP編集者は]リスクについて懸念していませんでした。」

Q:ポルトガル語版ウィキペディアは最近IP編集を禁止しました。このことが日本語版でも議論されたことがありますか?

「いいえ、聞いたことはありません。」

Q:IP編集を禁止することが日本語版ウィキペディアで意味を持つと思いますか?