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Hōbun Nihon Gaishi.pdf/140
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重衡書を屋島に貽る
法皇、人をして重衡を諭さしめて曰く、「汝書を宗盛に
貽
(
おく
)
り、神器を
効
(
かへ
)
さしめば、則汝が死を
宥
(
ゆる
)
し、屋島に放ち還さん」と。對へて曰く、「臣の宗、
世
(
よゝ
)
勳を王家に建てゝ、而して子孫
卒
(
つひ
)
に君に棄てらる、以て此に至るは命なり。勝敗は豈臣一人に
關
(
あづか
)
らんや。臣、不才にして纍囚と爲るに至る。假令、生きて還らしむるとも、
將
(
はた
)