てくるはせるか。其時心更に答ふる事なし。たゞかたはら([イ无])に舌根をやとひて。不請の念佛([あみだイ])兩三反を申てやみぬ。時に建曆の二とせ彌生の晦日比。桑門蓮胤外山の菴にしてこれをしるす。
月([イ无])影は入山の端もつらかりきたへぬ光をみる由もかな
右以扶桑拾葉集挍了