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え侍しよりなむ。冬の夜の雪ふれるよは思ひしられて。火をけなどをいだきても。かならずいでゐてなんみられ侍る。おまへたちもかならずさおぼすゆへ侍
何さまて思ひ出けん等閑の木の葉にかけし時雨はかりを
ともいひやらぬを。人々又きあへば。やがてすべりいりて。そのよさりまかでにしかば。もろともなりし人尋てかへししたりしなども
かしまみてなるとの浦にこかれ出る心はえきや磯のあま人
とばかりにてやみにけり。あの人がらもいと
え侍しよりなむ。冬の夜の雪ふれるよは思ひしられて。火をけなどをいだきても。かならずいでゐてなんみられ侍る。おまへたちもかならずさおぼすゆへ侍
何さまて思ひ出けん等閑の木の葉にかけし時雨はかりを
ともいひやらぬを。人々又きあへば。やがてすべりいりて。そのよさりまかでにしかば。もろともなりし人尋てかへししたりしなども
かしまみてなるとの浦にこかれ出る心はえきや磯のあま人
とばかりにてやみにけり。あの人がらもいと