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易の哲學を完全に叙述するは極めて困難なることである。自分は東洋哲學と題する著作に於て詳かに之を述べた。博文館から出版させる積りだ。易を十分に讀むで咀嚼すれば其味眞に忘れ難いものがある。簡單に易を知らうと思ふものは周易述義、經翼通解を見るべく、來知德の周易集註は我見が多い。周易新疏も亦大に價値がある。周易訂詁も亦熟讀すべきものだ。易に關する書物は極めて多い。今一々之を擧げないが、周易折中、易本義(中村惕齋)、易古註、周易集解、程朱註易經又は東涯の讀易私說などは忘るべからざるものだ。