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ては易經中の說卦傅を參照すべきである。
ニ 六十四卦の生成
八卦は天地間の物象を包含するためには充分なれども未だ一切の事象を包含せしむるに足りない。例へば人事界なる旅行戰爭の如き敎育養生の如き、或は又自然界の「將雨」「陰陽和順」の如き狀態を示めすことは殆んど不可能に屬す。其處で一切萬象を包含せんとする勇氣を有つたる易の作者は三爻の卦を二個づゝ重ねることに由つて此の目的を達せんとした。例へば乾の上に坎を重ねて水天上に在るの象となし、「將雨」を意味するとなし、之を名けて需〈マツの意〉とした。或は坎を震の上に重ね、雨雷交々至るの象となし、屯と命名した。 六十四卦皆其の意味あり、意味に從て其名がある。
此名を命じたのは誰かは分らない。或は伏犧だといひ或は文王だといふ。何れにしても確實なる材料はない。此れ等六十四卦の各一