Page:EkiToJinsei.djvu/31

このページは校正済みです

き二分し右方の一を掛け、左方の分を八づゝ數へ掛けし一本と餘れるものとを合し、其數に由つて直ちに乾(一本の時)兌(二本の時)離震巽坎艮 坤等の三爻卦を得るとし、二回之を行ひて六爻卦を得。此度は八づゝの代りに六づゝ數へ、餘れる數により下より第一番目から變ずる方法もある。此塲合には變爻は何時でも一つだ。又或は擲筮法といふて三個の筮を持ち來り、之を同時に投じて陰陽の老少を定め、六回試みて六爻を得る所の者もある。此れは寧ろ便法である。

 斯くして筮法には種々あるが何れが善く中るかは分らない。中る根據があるかないか之れ等の筮法と原理とを述べたら明かであらうと思ふ。

ホ 易の實用

 是故に自分は占筮を以て易を用ひようとは思はない。平生に在りて易を以て相談對手となし、何か事ある時は易を繙きて其れに關係あ