斷 片 41
お前はどんな美しいペンによつて語られても その默つてる顏に睨み返すだらう そこらで好い氣な「話」の中に描かれることを拒絕する 口から口に賞讃されることに嘔吐を胸にする お前の眞實の仲間が何時誰にそんなことをされたか 叩きのめされ引つくくられ 一つで美しい名前を頂戴したか 再び自分の「サギ」やうまいやり口をこね廻し 手の裏にかくしてゐる者共の口車に どんな思ひを胸にきざまされてゐたか